親友(異性)に惚れてしまって、告白したら大変なことを吐露されてしまった。
思いついて、そのまま書き散らしてしまいました。
面白い作品ではないとは思いますが、なんとな~くで、読んでもらえたら幸いです。
俺には異性の友人がいる。
男女間の友情などあり得ないと言う人もいるが、そんなこととはないと思う。
ただ、その友情が恋愛感情に変異してしまうことが多々あり、結論として、あり得ないということにしてしまっているのだろう。
「んで、こんなとこに呼び出して、まさかとは思うけど、あたしに惚れたってことじゃないよな」
相手が詰問口調なのは、しょうがない。甘んじて受け入れよう。
「お前、常々言ってたよな。男女間の友情は存在するって。まさか、それを否定するような真似はしないだろうな」
そして、俺がいつも言っていたことを反芻してみせて、逃げ道を塞がれる。
言い訳のしようがないほどに、状況が俺の感情を、これからすることを説明してしまっている。
「常々こう思っていたけど、実は違った。そんなことは長い人生において、よく有る事柄だと思うんだ」
「ほう、すると、あたしの思い込みじゃないってことでいいのかな」
「ああ、その通りだ。俺はお前を、長年の友人であり、幼馴染であるお前に惚れた」
その吊り上がった目がなかったら、かなり可愛いと思える幼馴染の美鶴は、その顔の特徴である目をさらに吊り上げさせた。
「まあ、このところのお前の様子見てたら、薄々感づいてはいたけど、わざわざ告白するってことは、あたしたちの関係がこのままってのは望まないってことでいいんだよな」
まあ、断られそうな気もするが、なあなあで済ませられるとうな事柄ではない。
なにより、そうなってしまった以上、それを隠してそのまま友達付き合いを続けるってのは、裏切りだと思う。
そして、例え男女間の付き合いを断られたとしても、俺たちの友情は、そんなものでは壊れたりはしないと確信している。
「はー、まあ、お前のそういうとこが好きで友達やってたわけだし、告白してきたことに関しては、まあ評価してやってもいい」
そして、吊り上がった目を瞑り、しばらくの間、深呼吸をして、俺の親友は口を開いた。
「それへの返事をする前に、いくつか謝らないといけないことと、話さなきゃいけないことがある」
俺としては、まずはガツンととどめを刺してほしいと思わないでもないが、なんとも言い難い美鶴の表情に対して、急かすことはできなかった。
「ああ、じゃあ、まずはそれから聞かせてほしい。謝らないとってのは、よくわからんが、話を聞けばわかるんだろう?」
「まあ、そうだな。あたしが何に関して謝りたいのか、これからする話にはそれが大いに関わってくる」
大きく息を吐き出し、美鶴はゆっくりと口を開いた。
「まず最初に、あたしは、和也、お前に惚れている。これはれっきとした恋愛感情だ」
おお、両想いじゃないか。
なら、問題はなさそうだが、そう告げた俺に、美鶴は気まずそうに視線をそらし、そして、再び真正面から俺を見つめた。
「そして、今までお前に言わなかったことがある。あたしは、実は、性同一性障害だ」
え、それって体と心の性別が違ってしまっているってことか。
ってことは、美鶴の感覚的には、同性に告白されたってことになるじゃないか。
しかし、どうして、それで美鶴が謝らなければならないのかがわからない。
「まあ、だからなんだろうな。友達付き合いはしやすかっただろう?」
「ああ、そうだな。なんとなく、俺達が、どうして上手くやってこれたのか、わかった気がする」
だが、そうしてみると、逆にわからなくなってくるのは、どうして俺に恋愛感情を持ったかってとこだ。
「そんで、うーむ、これは、さすがに、言いにくいな」
性同一性障害だっていうのだって、言いにくいことだったろうに、それを躊躇なく言ってくれた男気のある女が何を言ってるのか。
「あのな、つまり、あたしの内面は男だっていうのはわかったよな?」
うむ、確かに、私服でスカートとか一切履いたことないし、俺の足のすね毛を羨ましそうに見たりとか、そんなこともあったか。
「で、さらに、あたし、あ、もういいや、口調とか変えさせてもらう。俺はどうやら、ゲイらしい」
頭の中がクエスチョンマークでいっぱいになる。
えー、ゲイってのは、男が男に恋愛感情を持つってことでいいんだよな。
つまり、美鶴は、自分が男で、それでいて男である俺に恋愛感情を持っているということだ。
「えっと、謝りたいっていうのは、それを話さなかったということか」
「まあ、そうだな。友人だと思っていた相手、しかも同性な、それに惚れられてると思ったら、どう感じる?」
「ああ、普通に、引くな」
美鶴が謝りたいのは、それを隠して俺と友達を続けていたということらしい。
「でも、だったら、それ隠したまんま付き合えば良かったんじゃね?」
「ばっかやろ、いずれバレんだろうが。そんな大事なこと言わないで、付き合って、バレたらどうよ」
「裏切られた、って感じるか」
「だろう? だから、先に言って、それでも受け入れられるかっていうそんな話だ」
「まあ、問題ないんじゃね? はたから見りゃ異性同士のカップルだし、意外とうまくやっていけるんじゃないかな」
美鶴の顔がぱあっと輝いた。
もちろん比喩である。人間の顔が光るはずはない。
「なら、俺達はこれから友人同士じゃなくて、恋人同士ってことでいいんだな?」
美鶴が俺に念押しする。
「ああ、もちろん。俺からした告白だしな。……に、しても」
「断られると思ったか?」
「ああ、美鶴は俺に恋愛感情なんか持てないんじゃないかって思ってたし」
「なら、どうして告白なんかしたんだよ」
すっかりと明るい顔になり、美鶴は普段の調子で、俺の頭を裏拳で軽くノックする。
「そりゃ、ダメならダメで、想いに蓋をするにしても、諦めるにしても、区切りってもんが欲しいじゃん」
「ああ、そりゃまあ、わかる」
「それにしても、俺に恋人かあ。はは……あははは……」
「ああ、和也に恋人なんてな……あはははは……」
「うおいっ、当人が笑うな」
なんだろうな、目の端に軽く涙まで浮かべて、可愛いじゃん、こいつ。
「あ、なあ、そしたら、今日は……うちに泊まらないか」
「いきなりかよっ」
「そりゃもう、こちとら、もう何年も拗らせてるからな」
「そうかあ、そりゃ申し訳なかったな」
「でも、もう、いいんだよな、恋人なんだし、あんなことやこんなこと……」
女の顔で、鼻の下伸ばすとか……なんだそのいやらしい顔は……。
しかし、告白のその日に、そのまま雪崩れ込むなんて……俺も、相当に鼻の下が伸びているに違いない。
「ま、んじゃ、今日は泊めてもらうかな」
「あ、ちなみに、両親は里帰り中で、家には俺しかいないから、そのつもりで」
「泊りを言い出された時点で、すでにすっかりそのつもりだっての」
「このスケベめ」
「お前もな」
二人で、道すがら晩御飯を買って、美鶴の家に向かう。
「これから、俺は美鶴を抱くのか……むふふふ……」
晩御飯と一緒に、もちろん、薄いゴム製品も買ってある。
「あ、そういえば、言い忘れてことがあった」
ご飯を食べ終え、美鶴は部屋に入ると、ニタアと笑った。
「な、なんだ?」
その笑顔に気圧されながらも、俺は今晩起こることについて思いをはせる。
「俺さ、受けじゃなくて、攻めなんだ」
美鶴は、そう言いながら、引っ張り出してきたディルドーにゴムをかぶせ、自分の腰に装着した。
Fin
読了ありがとうございます。
まともな投稿は初めてになります。
評価、感想などは求めていませんが、読んでもらえたら、それはそれでうれしいです。