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生きることを諦めた公爵令嬢はなぜか励まされる!  作者: Erriy
第4章 公爵邸から王都へ
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69 空気をぶった斬る。


エスポストア様達が助けられた事により魔法陣の光が弱まる。




チッ。と舌打ちをした女は(もはや女かどうかも怪しい姿だが‥)辺りをゆっくり見たかと思うと、次の瞬間には移動しており、予備動作なく王太子を掴み放り投げた。





王太子は魔法陣に吸い込まれる様に飛んで行き、魔法陣の上で浮いている。魔法陣は光を取り戻しピカピカと光が巡る。




一連の女の動きを目で追うことしか出来なかったリズは、光の動きに釘付けになる。




魔法陣の中の光は五芒星を描いていた。先程迄は、エスポストア様が大き過ぎて隠れていたが今は王太子1人が浮いている為よく見える。





ひゅっと息を呑むリズ。

目は魔法陣の光、五芒星を逆さになぞり進む光に釘付けだ。




「光を目で追ってはならぬ。」

嗄れた声が聞こえる。




「エスポストア様!」

フランが叫んでエスポストアに駆け寄り起こす。




「光を目で追ってはならぬ。

五芒星を逆さになぞってはならぬ。気を付けよ。

儂では持ち堪えられなんだ。

すまぬ。」





「祖父が廃止した祭祀の重要性を理解し私が復活させておれば‥。」




「私が我が子をきちんと育てられなかったばかりに‥。」






エスポストアを皮切りに、先程まで気を失っていた者が次々に呟きだす。




話が分からず混乱する。




女はそれを見て嬉しそうにニヤニヤとする。




「は〜人間の嫉妬、憎悪、混乱、絶望、美味じゃなぁ〜。」

にぃーと笑った口には牙が見え、ズブズブと頭には角が生える。





皆の恐怖に歓喜する。




何だか分からないまま、そんな女の空気に飲まれ絶望的な空気の中。





リズは。




「ねぇちょっと、これ、なに??」





空気をぶった斬って女に質問する。




おやっと言う顔をしながら、女。




「これに呑まれて皆、我の糧となるのだ。」




「それはさっきも、きいた。

そうじゃなくて、これはなに?

なんでここにあるの?」





「これは元からここにあるぞ。

昔の王家は毎日ここで、国と民の平和と安寧を祈っておったのに、其奴の2代前の王は祈るのを辞めてしもうた。

神より自分の方が偉いと言うてなぁー。

はははははっ。愚かな者よ。」





「いのりを、やめると、どうなるの?」





「守られなくなるじゃろ。

国も民も傲慢になって行くじゃろ。」





「あなたはなにもの?」





「我か!?我は王家の慢心が生み出した者。」

真っ赤な唇を歪に引き上げてにいっと笑う。




「王家に限らず人はすぐ傲慢になり感謝を忘れる。

なれば、我の種はそこ此処にあるぞ。

小さな種を大きくするには時間がかかる。

なれば百年ほどかけて王家の者に不和を囁き続けたまで。

これだけの者の上に立つのだから1番偉いのはそなただと囁いてやれば人はすぐに道を見誤る。

神を崇める事を止め、民に傅かれいい気になる。

互いを蹴落とし争わせ、憎しみを少〜し増長させる様に囁やけばコロッと惑わされる。

愚かにも同じ過ちを何度も繰り返す。

我にはそれが美味じゃ。

すぐに食べてはつまらんから、しっかり熟成させねばなぁ〜。

そろそろ頃合いじゃ、皆、我の糧となれ。」





そう言って、エスポストア様や王に王妃などに近付いてゆく。



























お読みいただきありがとうございます☆

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