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生きることを諦めた公爵令嬢はなぜか励まされる!  作者: Erriy
第4章 公爵邸から王都へ
63/88

63  真っ暗な王の間

 

 王の間。

 謁見の間。と言った方が分かり良いだろうか。




 こちらも、大きな扉の前で護って居たのであろう兵士が倒れていた。




 兵士に向って「えいっ!えいっ!」と手を振るリズ。




「ここはこれでよしっ!」

 薄っすら汗をかく、なんて可愛い事はなく、代謝の良い1歳児は汗だくつゆだくである。




 扉を開き、ゆっくりと中に入‥‥‥‥‥‥‥ろうと思ったのだが、異様な禍々しさに一旦閉じた。




 ‥‥‥‥‥‥‥。

 ‥‥‥‥‥‥‥。

 ‥‥‥‥‥‥‥‥。




「今のはなんだ??」




「何か見えましたか?」




「みえなかったけど、なかにひとと、ひとでないものいるね。」




「ちょっと、どうにかしないと、なかにはいれないね。」




 そうこう言っている内に、扉の隙間から黒いもやもやが出て来るのが見える。




「フランくん。いっかいじょうかのひかりなげいれてみるね。」




 と言って、フランから降りるリズ。




「僕が合図をしたら一気に扉を開けてもらえますか?」

 と、騎士の2人にお願いする。




 頷いて2人は扉を開ける位置に着く。





 リズは自分の小さな手を見た。

 紅葉の様な可愛いお手て。

 手を合わせて、少しずつ手の中に光を貯めてゆく。

 そして少しずつ、育てるように丸く丸く大きくしてゆく。

 リズが手を振っているだけの時には見えなかった光が、今は皆にも見えるほどに大きな玉となり輝いている。




 リズ一人では頑張って投げても中には届かない。

 なので、フランに手伝って貰ってボウリングの様に転がす。




 フランの「お願いします。」の声に合わせて扉が開き、リズとフランは光の玉を力一杯転がす。




 扉が開いた瞬間、中から黒いもやもやがもやもや〜と出て来たのかだか、光の玉がコロコロと転がってゆくと光に触れた辺りから、もやもやは消え去り。

 真っ黒たった空間が光を得て、皆にも見える様になって来た。




 光の玉は小さくなりながらも、コロコロと転がり奥の方で何かにぶつかった。





「ほうっ。」

 と、知らぬ声がして。

 声の主であろう足が光の玉を踏み潰す様が見えた。

 踏み潰された光は弾け飛び、部屋中を照らす。














お読みいただきありがとうございます☆

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