61 粘るリズ
大人達は何とかリズを思い留まらせようとあれこれ言ってくる。
だが、リズは頑なだった。
皆には見えていない黒いもやもやが産まれてすぐの頃から見えていて、しかもそれを退ける力が有った自分が今回の出来事に無関係とは思えない。
なので、皆が納得出来る説明をしなければと思うのだけれども如何せんまだ1歳児。
長く続く真面目な話し合いに眠気が‥‥。
うとうとっときてしまう。
オリヴィアが
「そろそろおネムの様だからお昼寝をさせてくれるかしら?」
と、フランにリズを預ける。
もはや、フランがリズの面倒を見ることに誰も疑問を持たなくなっている。
フランに「さあリズちゃん少しお昼寝をしましょう。」と言われ。
イヤイヤする様にフランに顔をこすりつけながら、
「ぜったいにおうとにはいっしょにいきますから。
おいていかれたら、ひとりでもいきますから。」
と不機嫌に言いつつ、言ったそばからウトウトとする。
この様子にため息をついたのは誰だったのか‥‥。
結局、置いて行っても本当に一人で王都に行けるとは思わないが、中身が桜なのだとしたら、1歳児として意見を軽く見ることも出来ないと連れて行く方向で話し合いが進んで行った。
王都に向かうのはカイル、オリヴィア、リズ、フラン。
それから、騎士達の中から精鋭を数名選ぶ事にし。
それから1週間程は、体調の管理とエスポストア山の情報収集、王都からの移住者と公爵領の領民との摩擦を少しでも減らすべく皆が奔走した。
目まぐるしい1週間たったが、1歳児のリズにとって皆が忙しそうな中、自分だけが取り残された様な淋しい1週間だった。
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