39 行き先変更。
馬車がゆっくりと進んでいると。
薄っすら明るくなって来ていた窓からの景色が突然闇につつまれた。
先ほどまで聞こえていた鳥のさえずりも、風に揺れる木々の音も。
全てが消えうせる。
即座にオリヴィアお祖母を始め魔法が使える者たちは詠唱を開始。
護衛は剣を構える。
オリヴィアお祖母様の展開した防御壁の周りを黒い闇が蠢き巻き付く。
みしり、みしり、防御壁がきしむ。
私も肌の泡立つ感覚に飛び起きる。
(桜ちゃん、ちょっとまずいかも…)とフランが話かけてくる。
「にゃにがおきちぇるの??」(何が起きてるの?)
(う~ん。何かしらの攻撃を受けているのは確かだけど…)
外の気配を探るオリヴィアお祖母様。
「何処かに攻撃を仕掛けている者が居るはずなのに、全く気配がつ
かめないわ。こんな事初めてよ。」
オリヴィアお祖母様の額から汗が流れ落ちる。
(桜ちゃんちょっと協力してくれる??)
「わたちにできりゅこちょがありゅならまかせて!」
(私たちに出来る事が有るなら任せて!)
(よし!じゃあ反撃開始だ!!)と言うなり。
輝き出した黒い人形。
光の渦がくるんと回転すると渦の中から黒髪をサラサラと
揺らしながら美しい少年が現れた。
皆驚くが、逼迫した状況に口を挟む事が出来ないようだ。
「オリヴィア様後はお任せを。」胸に手を当てキレイに一礼すると。
「協力」してくれるかい??」と私に向かってウインク。
「もちりょん!」
元気に返事をして、フラン君と手を繋ぐ。
繋いだ手から私とフラン君のエネルギーが混ざり合い放出される。
エネルギーは私達の周りを螺旋状に回りながら広がっていった。
私とフラン君はそのままスーっと馬車の天井を通り抜け馬車の屋根に降り立ち 全体へとエネルギーを放出。
皆は目を丸くして、天井をすり抜ける私たちを見ていた。
エネルギーが触れた部分からギギギギギーーーーと不快な音を立てて消えていく闇。
全て消え去った事を確認し、馬車の屋根に降り立つ。
そこからフラン君に抱えて貰い下へと降りる。
護衛騎士達は、困惑し強張った手から剣を離せずにいる。
「フリャンくんいみゃにょにゃあに?」(フラン君今のは何?)
「僕にも正体は分からない。今後どんな危険があるかも分からないし
一旦アラン様に相談したらどうだろうか??」
「しょうね。わちゃしちゃちだけではてにおえにゃしゃそうだし。
どうでしゅか、オリヴィアおばあしゃま??」
(そうね、私達だけでは手に負え無さそうだし。
どうですか、オリヴィアお祖母様??)
馬車から降りてきたオリヴィアお祖母様に聞いてみる。
「そう、聞きたいことが有りすぎて困るけれど。
説明できる方が居るならお会いしてみたいわ。」
オリヴィアお祖母様の決定で行き先変更。
私を抱えたフラン君を先頭に、護衛騎士は馬を降り。
皆で歩く。
木々が有る感覚はあるのに、目を向けると何もない。
道が続いているようなのに、目を向けると何もない。
そんな不思議な空間を歩いていると突然明るく開けた場所にでた。
眩しさに暫く目が眩み。
ようやく目が慣れ、見てみると。
明るく花々が咲き乱れる中に緑の屋根の家が建っており。
二人がこちらに手を振ってくれている。
お読みいただきありがとうございます!
今日も感謝♪感謝♪です。
暖かい日が続いてると思いきや急に寒くなったりと
体調を崩しやすい日々ですが。(私も直ぐに体調崩します( 一一))
気をつけつつなるべく、ハッピーに過ごしたいですね☆




