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③桜様、家族との初顔合わせ&学校へ行く。

朝食を取るために向かった部屋にはすでに兄がいた。




「おはようございます。」挨拶をして席にかけると兄が大きく目を見開いてこちらを見ていた。




(えっどういうこと?)こちらも驚いていると。




父と母が入って来た。





「皆おはよう。

リリアンヌ昨日はどうした?夕食も食べずに、せめて食べなくとも顔くらいは出しなさい。」




「はい、お父様。少し嫌な事がありまして疲れてすぐに眠ってしまいました。

申し訳ありませんでした。」




家族に向かってあやまると、皆が固まった。




(えっどういうこと?)





「………………。そっそうか、

何か困った事があったらすぐに相談しなさい。家族なんだから。」




「はい、ありがとうございます。

お父様。」





母は驚きを通り越して泣き出してしまった。





微妙な空気の中、朝食を終え学校へ。






今日一日学校に居てわかった事は、このリリアンヌ公爵令嬢。

公爵令嬢のくせにかなりの苛められっ子。

先程も中庭を歩いていたら、2階の窓から水が降って来た。

驚いた拍子に魔法が発動し水を跳ね返してしまった。

そうしたら、水をかけてきた本人であろうご令嬢が2階で水浸し……ビチャビチャになり何やら喚いていた。




(まぁ知ったこっちゃない。それにしても、どうやらこの世界は魔法が使える世界のようね。)




その直後、更に鬱陶しい事に昨日の青年が私の前に現れ、



(リリアンヌの記憶がこの青年は殿下だと言っている……。殿下と言うことは王子様……。王子様とはもっとキラキラしていて落ち着きがあるものでは無いのか……。)




「貴様、なぜ水を跳ね返した。貴様が跳ね返したせいであちらのご令嬢がびしょ濡れではないか!」




思わず「はぁぁぁ?」と、地を這うような低い声が出た。




殿下とやらは驚き固まる。




「どこに好き好んで水浸しになりたい人間が居ると言うのですか?殿下にはその様なご趣味がおありで??」




「なっなっ、そんな訳無かろう。」




「やり返されるのが嫌ならば、始めから水など浴びせなければ良いのです。

自分がされて嫌な事は、人にもしてはいけないと誰からも教えて貰わなかったのですか?」




「なっなっ、貴様不敬であるぞ!!」




「殿下」静かに呼び掛ける。




「なっ、なんだ!」




「私、急いでおりますのでこれにて失礼致します。」




そしてスタスタ歩きさる。




後ろでまだ、なっなっ、と何やら叫んでいる。

どうやら驚き過ぎて「なっ」以外の言葉を忘れさってしまったようだ。






桜様、朝から色々あって少し学校で落ち着こうなんて思っていたのに、学校はちっとも落ち着ける場所ではありませんでしたね…。



お読み下さりありがとうございます♪

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