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②突然理解する桜様

朝、目覚めて知らない天井をボーッと見つめる。




不思議に思いつつ横を見てみると、とても落ち着いた気品のある調度品達。




それらを見つめているとノックの音。




反射的に「はい」と返事をすると、黒いワンピースに黒髪を肩で綺麗に切り揃えた女性が入ってきた。



「おはようございます。リリアンヌ様。」

テキパキと彼女が動きあれよあれよと言う間に身仕度がなされた。




そして服を着替えるために立たされた鏡にはすみれ色の髪と瞳の、控えめに言って美少女が写っていた。




(うん?これ誰?あっ夢!きっと夢ね!)

私は頬をきゅっと摘まむ。




「痛い………。」




「お嬢様、どうされたのですか?あぁ頬が赤くなってしまいましたよ。」と




濡らした布を差し出す。




頬を冷やしながらまた、考える。




私は黒髪に黒目の平凡な日本人で、決してこんな大きな目でも、サラサラのすみれ色の髪でもないはずなんだけど…。




「あの、お嬢様本当に大丈夫ですか?体調がすぐれない様でしたら今日は学校をお休みしてはいかがでしょうか?」




「がっこう………」




学校と言う言葉に反応して、突然頭の中に様々な記憶が溢れかえり渦巻く。




私はあまりの頭痛に耐えきれず、その場に座り込む。




そして、突如色々と理解した。





この美少女はリリアンヌ。

今私を心配して必死で話しかけているのは侍女のアン。

リリアンヌは公爵令嬢で、王太子の婚約者。




なのにその王太子に日々罵倒されていることも。




「なるほど………。」私は呟き…




自然と微笑んでいた。




「アン、お願いがあるのだけど!」





「あっはい!やはり今日は休むと学校に連絡ですね!」




元気に言って出て行こうとするアンを呼び戻し。





「学校は行くわ。

アンにお願いしたいのは、この前髪を編み込んで後ろでハーフアップにして欲しいの!」




今まで顔を隠す為に伸ばしていた前髪を編み込んで欲しいと突然言い出したリリアンヌに、驚きつつも嬉しそうに髪をセットしてくれたアン。




前髪で顔を隠すのを止めたリリアンヌはとびきり美しかった。










お読み下さりありがとうございます♪



桜様は日本人~♪

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