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七星のパラディン  作者: 後見 ナイ
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0、入学式

アルファポリスで書いてるやつ。

 ザパトズ王国立高等英雄養成学校。

この名を知らない魔術者や剣士は存在しないと言っていいほど歴史は浅いが有名な学校があった。


 それもそのはず。なんと言ったってこの学校は先代勇者クロス=ドルドの協賛のもと大賢者ベルトランド=ティーゼが東と西の平和のスローガンのもと創立した学校なのだから。


東と西の講和を訴えた、クロス=ドルドそれにベルトラアンド=ティーゼはその名を知らないものはいないと言っていいほど有名な人物だ。その2人が立てた学校は当然、物凄い人気を持つ一流校となり、毎年全国から山のように受験生が集まっては、その一握りのみが合格するようになった。


 そして今、第24期入学式が始まろうとしていた。


緊張した面持ちの学生たちが巨大な講堂に入ってくるのを白い髭の似合う教師と思しき男性が眺めていた。


「いやー、新学期が始まりますね」

老人が、声のする方へ視線を動かすと、そこにはまだ好青年というような雰囲気の男性が少し緊張した面持ちでこちらに話しかけていた。


「ああ、すめらぎ先生ですか。緊張されているのかな?」


この老人はこの男性を知っていた。名は#皇剣夜__すめらぎけんや__#。今年から、この学校でSー2クラスを担当することになっている教師だ。


 老人は、まだ東の人間の名前には馴染めないなと思った。それもそうだ。

この青年にとっては昔の話だろうが、私にとっては、つい最近まで東と西は戦争していたのだから。


 終戦以後、少しずつ名前や文化の違いなどが認められてきたが、名前でどちら側なのか分かってしまうのはいかがなものかと思った。

根幹のところではまだ偏見や恨みも根強く残っているということなのだろう。


 東と西の最も大きな違いは戦闘方法だ。

ノヴァリスタル神話に基づいて、崇高な魔法使いの子孫とされる我々西側の人類は、魔力を多く持ち、魔法によって、発展を続けてきた。

一方、東は、ひたすら魔法に対抗するために剣術や機械技術を磨き、勇者と五剣聖とその血族は、人間離れした力を手に入れたのだ。


 剣術と魔術の融合。それが、この学校が設立された本当の目的だとこの老人は察していた。


皇は、一度深呼吸をすると、はにかんだ。


「今年の生徒は、入試で過去最高点を出した生徒が何人もいるとのことですから、我々も本腰を入れて取り組まないとあっという間に抜かされてしましそうだのお」


「才能があるというのは、やはり羨ましいですよね。私も学生の頃は、剣士になるのだとばかり思っていましたから」


そう、私が彼を知っているのは新任の教師というわけではない。元教え子なのだ。

深く恨んだこともあったが、この子達にはもう戦争なんてなんの関係のないことだと理解するきっかけをくれた生徒だ。


「我々の仕事も素晴らしいものです。誇りを持つのじゃ」


「そうですね。クドラ先生……。おや、あの生徒……?」

皇は、少し驚いた様子で黒髪の少年を見た。


 そういえば、彼の目は非常に良かった。視力の話ではない。

彼には、相手がどれほどの力があるのか見えるのだ。

力量を測る上では強力な力だが、そのほかの力がないのでは意味がない。そう言った上では、教師は天職なのかもしれない。最も本人はあまり乗る気でないようだが。


「ああ、あの子か」


「確か、本学で初めての推薦入試の合格者ですよね」


「一体理事長は何を考えているのだかねのう……」



「名は確か……」

最後まで読んでくれてありがと

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