表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
79/122

第78話 終焉

~春日はなside~


アクドーは力任せに大地を拳で殴り、大きな地震を引き起こした。


私たちは一斉にジャンプして回避し、烏天狗の能力で空を一時的に飛んで攻撃を仕掛けた。


すると妖魔大王さまの力もあってか攻撃が通るようになり、罪を裁くのではなく潤していくのがわかった。


ひまわりちゃんはそれぞれの武器や戦術を活かした指揮を取り、つばき先輩とひまわりちゃんでリーチの長さを活かした遠心力での攻撃をしてけん制した。


つづいて私とわかば先輩で遠くから援護射撃、るり先輩は扇を閉じては殴打し、扇を開いた瞬間に横投げをしてブーメランのように飛んでいった。


もみじちゃんとすみれちゃん、そしてヒメギクちゃんは斬撃と打撃を組み合わせて連打攻撃を繰り出した。


そしてみんなの応援と妖怪たちの力でどんどん勢いに乗っていった。


「くっ…どこからそのような力が…!?我が子たちはこんな連中にやられたというのか…!」


「妖怪は確かに能力が高く、欲望も人間と比べてあまりないでしょう。そして動物たちは生きるのに必死で欲望どころじゃないと思う。でも…私は妖魔界で人間にしかない能力があるとパパから教わった。だからこれが…私にとって最高の力をここに!人間の能力!未来への可能性!」


「その能力は私たちが妖怪の力を借りている時の…!」


「もう私はあの時の私じゃない!人間と同じ…苦難を乗り越えてさらに強く!もっと高く!さらに前へ進む!」


「うるさいうるさいうるさい!!貴様の言い分などもう聞きたくはない!」


「だったら人間も悪くはないと思い知らせてあげる!もう一度人間に戻りたいって思わせてあげるから!みんな!妖魔大王さま直伝のあの技をいくよ!」


「あの技って何!?」


「私は知らないですよ!?」


「そんなものがあるのでございますか!?」


「パパの編み出した究極奥義…。パパですら編み出しつつも使いこなせなかったけど、この8人で力を合わせればいける!もう一度祈りを込めて篠笛を召喚して!」


「祈りね…わかったわ!」


「絆を結びし妖魔の力よ…我らに最後の力を与えたまえ!」


私たちはヒメギクちゃんの言う通りに呪文を唱えて祈り、その祈りが届くとまた懐から篠笛が現れた。


篠笛が現れたと同時に月の光と黒い闇の霧、そして色とりどりの花びらが舞っていた。


「ぐおっ!!この黒い光は…!」


「これが私たちの!」


「最後の力だ!」


「妖魔真剣月光斬!」


「ぐおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」


黒い篠笛をさらに怪しく演奏すると、伊達政宗のような三日月を飾りがある黒い甲冑を着た大男の幻が姿を現した。


幻とはいえ触れば物理的感覚もあるし、あの大刀に斬られたらどんな悪の魂も一刀両断される。


その幻の大男は篠笛の演奏に合わせてアクドーを目掛けて大太刀で斬りつけた。


「ぬうぅぅぅぅぅぅぅぅ…!」


「強い…これが究極奥義…!」


「でもアクドーはまだ粘るようですね…!」


「みんな…私たちに力を与えてほしい…!」


「君たちのエールを…私たちに送ってほしい!」


「月光花…姫さま…。わかった!みんな!月光花に最後の力を与えるために声を出すんだ!」


「おおーーーーーーーーーー!」


「せーの!…」


「いっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!」


「日ノ本の最後の希望!月光花ぁぁぁぁぁぁっ!」


「いざ参れぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!」


「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」


「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」


大男の大太刀がアクドーの胸部を一刀両断し、アクドーはこの世のものとは思えない大きい悲痛な断末魔を上げた。


そのまま大男は霧と共に消え去り、私たちは満身創痍になった。


アクドーの胸には大きな切り傷が刻まれ、もうアクドーには抵抗する罪魔の力はなかった。


するとアクドーは天を見上げては私たちを鬼の形相で睨み、私たちにこう言った。


「く…口惜しい…。そして…人間の可能性を生み出せて…妬ましい…。貴様らのその妖魔の力…本物のようだな…。我の負けだ…貴様らを認めよう…。」


「アクドー…。もう天に還るんだね…。今まで辛かったね…よく頑張ったね…。」


「我にそんな言葉をかけるのか…?」


「ずっと孤独に戦ってたんだもの。それくらい人間として当たり前だよ。」


「人間として…か…。ククク…やはり貴様らは甘いな…。」


「何ですって…?」


「我が貴様らにやられたごときで…魂諸共浄化されて更生してたまるものか…。我は新世界の神になり損ねたが…本当の神を…我の命と肉体…そして魂を生贄に召喚してやろうぞ…。」


「まさか…あなたは死ぬ気ですか…?」


「ダメだ…やめるんだ!そんな事をすれば君はもうチャンスが…」


「来るなぁぁぁぁぁぁっ!我の神聖な儀式に人間ごときの援護などいらぬわ!近づくならば貴様らも生贄にするぞ!」


「アクドー…貴様はどこまで堕ちれば気が済むんだ!」


「ふん!貴様ら人間などに教える義務もないわ…!我が今の妻で絶対なる大罪の女神よ!我のこの肉体を捧げ魂を生贄に…罪深き人間共をを永遠の闇に葬りたまえ!」


「きゃあぁっ!この罪魔の力は一体…?」


「ふははははは!我が心を入れ替えたと思った事が間違いだ!そしていずれそれがお前たち人間の敗北になり、我の望む極楽浄土が大罪の女神によって創られるのだ!神の予言通りに…世界が滅亡するといい!ふはははははは!……ぐふっ…」


こうしてアクドーは肉体が黒い炎で燃やされ、命を落としては口から黒い魂が出ていった。


あまりの光景に私たちは悪寒がして、悪魔に全てを捧げたのは本当だったと思い知った。


アクドーの肉体は灰すら残さず燃え尽き、魂は天へ昇ったかと思えば弱々しく消え去り自分の命を生贄に滅んでいった。


すると暗かった空が元の青い空になり、心地よい風が吹き、結界が解かれて私たちの勝利となった。


「勝った…んだよね…?」


「ああ…私たちは確かに勝った…。」


「だけど大罪の女神って…あのアクドーをそそのかした黒幕なのでしょう。」


「今は平和を取り戻したのでございますが、またいつか災いが降り注ぐでございますね…。」


「皆さん!私たちはザイマ一族との戦いに終止符を打ちました!今は勝利を喜びたいですが…まだ真の黒幕がいるという事がここでわかりました!だから…皆さんと共に戦えたことを誇りに、これからも平和のために妖魔の力で戦っていこうと思います!だから…皆さんは今後からは安全な場所での応援をよろしくお願いします!」


「おう!黒幕に負けるなよお嬢ちゃんたち!」


「避難場所で応援しているねー!」


「人妖神社の復興を頑張ろう!」


「花柳先生!先祖の因縁…お疲れ様でした!」


「うむ…ご苦労であった…。皆も知っての通り、某の先祖のせいで皆を巻き込んでしまった…。全ての責任は某にある…。皆が納得する裁きをここで受けよう…。」


「そんな…花柳先生は…」


「よい…。某は全ての落とし前をつけるつもりだ…。皆はどうする…?」


「いいえ!あなたはアクドーの血を引いているとはいえ、あなた自身はなにも悪い事はしていません!それに…彼女たちをここまで育て上げ、勝利に貢献したじゃないですか!本当に落とし前をつけるなら、月光花のプロデュースを今後ともしてください!」


「ハヤテさん…!」


「それに学校での世話は花柳先生も手が届かないでしょう。私こと雪代麗香がこの子たちを教員として面倒を見るわ。みんなで支え合って京都を守りましょう。」


「皆の衆…感謝する…!」


「よし!先祖の因縁を乗り越えた花柳先生をまずは胴上げだー!」


「ひまわりちゃん…賛成!」


「先生!お疲れ様でした!」


「わーっしょい!わーっしょい!」


こうしてザイマ一族との戦いは終わりをつげ、真の黒幕がいる事をほのめかされてアクドーを討伐した。


一時的とはいえ京都に平和が戻り、平安館も卒業式を終えるり先輩が生徒会長に、わかば先輩とつばき先輩が副会長に、わたしとひまわりちゃんとすみれちゃんが高等部進学、もみじちゃんは中等部で生徒会長を襲名した。


あれから人妖神社はザイマ一族から奪還し、多くの建設会社から復興建設の約束をしてくれた。


しかも京都府知事が復興支援をし、国からも補助金が出された。


私たち月光花はヒメギクちゃんのサポート付きで芸能界で人気者になり、ついに海外のニュースでも京都の話題になっていた。


アルコバレーノやUMD48さんにも負けないアイドルになろう。


つづく!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ