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第56話 ようこそ日本へ

~紺野るりside~


皆さんは朝早くから自主稽古に励み、私も日舞の自主稽古としてすり足を鈍らせないようにしました。


スマホに録音してある舞踊の音源を流しながら自前の扇子を片手に舞い、感覚を養います。


仕事の時間になった私は月光花の制服に着替えて現場に向かいます。


その仕事の内容は日本を訪れる外国人の目的を聞き出し、その目的を取材する番組になります。


私は外国人の方から大和撫子と評され、是非取材されたいとお声がかかり、東京テレビのウェルカム・トゥ・ジャパンという番組からオファーが参り引き受けました。


そしてその合流地点の羽田空港に着き、私はマイクを片手に外国人の方に取材を申し込みます。


「突然申し訳ございません。ウェルカム・トゥ・ジャパンでございます。」


「Oh merci.(ああ、ありがとう。)」


「あなたは日本で何をしに参りましたでございますか?」


「Je joue au football au Japon. J'étais un ancien représentant français.(僕は日本でサッカーをするんだ。元フランス代表だったんだよ。)」


「所属先はどこでございますか?」


「Itemae Osaka. C'était fort, mais je me demande ce qui s'est passé. C'est pourquoi je ferai de mon mieux pour vous récompenser.(イテマエ大阪さ。昔は強かったみたいだけど、どうしちゃったんだろうね。だから僕が一矢報いるよう頑張るんだ。)」


「頑張ってください。」


「アリガトウゴザイマス。」


「次の方は…突然申し訳ございません。ウェルカム・トゥ・ジャパンでございます。」


「감사합니다.(ありがとう。)」


「あなたは日本で何をしに参りましたでございますか?」


「한국에서 SBY48 라이브 온거야 ... 하나님 7의 멤버가 부재중 버려서 중지 된거야. 모처럼 일본에 온 거니까 성지 인 시부야에서 일본 친구들과 술을 마시고 SBY48 대해 이야기하는거야.(韓国からSBY48のライブに来たんだけど…神7のメンバーが留守にしちゃって中止になったんだ。せっかく日本に来たんだから聖地である渋谷で日本の友人とお酒を飲んでSBY48について語り合うんだ。)」


「それは残念でございます…。ですが私もアイドルなのでございますよ?」


「알고 달빛 꽃 콘노 루리 씨군요. 아르 꼬 발레 노와 SBY48, 거기에 달빛 꽃 삼국지로 유명한 잖아요. 오사카의 UMD48보다 달빛 꽃을 응원하고 있어요.(知っています、月光花の紺野るりさんですね。アルコバレーノとSBY48、それに月光花の三国志で有名じゃないですか。大阪のUMD48より月光花を応援してますよ。)」


「ありがとうございます。それで失礼いたしますが…取材をお受けになられてもよろしいでございますか?」


「물론. 달빛 꽃 콘노 루리 씨에게 취재된다면 기꺼이.(もちろん。月光花の紺野るりさんに取材されるなら喜んで。)」


取材交渉に成功した私は韓国からいらしたキム・ハンスさんは大学生で、日本にいるご友人のお誘いでSBY48さんのライブにご参加するはずでございましたが、神7と呼ばれる7人のメンバーが行方不明で今は留守にしているとの事でライブが中止になられたそうでございました。


せっかく日本に行けるチャンスを無駄にしたくないとご友人を誘い、韓国料理店でお酒と共にアイドルのお話をするそうでございます。


ハンスさんのご友人の方は流暢な韓国語で会話をし、二人で月光花とSBY48、アルコバレーノの三つ巴戦の行方を楽しんでいらした事、そのグループの中から誰推しで頑張ってほしい事、最近日本が物騒で気にかけていた事を話しました。


「오늘은 감사합니다. 달빛 꽃의 무운을 기원 해요.(今日はありがとう。月光花のご武運を祈っているよ。)」


こうしてハンスさんと別れ、私たち月光花も海外の方に応援されていると実感がわきました。


彼は来年に大学を卒業する日本のアイドルファンで、日本での就職が決まっていました。


彼女さんも日本のアイドルファンで近い将来にご結婚なさるということで、彼の夢がかなうよう神田明神でお祈りをしていきました。


その帰りにこの間に感じた悪い魔力を感じ、すぐに警戒態勢に入りました。


「その面妖な罪魔の力…あなたはもしやザイマ一族でございますね…?」


「あら、私の罪魔の力をわずかながら感じるのね。人間の癖に対した妖魔力じゃない。」


「そのお声は…サトリーヌ…!」


「覚えていてくれて嬉しいわ。まぁどちらにしろ心を読めば簡単にあなたの考えがわかるんだけど。」


「そうはさせませんよ…?あれから閉心術をヒメギクさんに教わり、あなたの思い通りにならないように修行しましたでございますから…!」


「どうやらその様ね。覚えてくれたこと以外は心が読みにくかったわ。本当に人間の癖に修行して成長するのね。何も出来ない下等生物とばかり思っていたわ。」


「その下等生物があなた方を力で越える事があれば、あなた方ザイマ一族はどんなお気持ちなのでございましょうね…?」


「さぁ?それは絶対にありえないわ。私たちは元人間であるパパの子とはいえ、悪魔の力を多く宿っている一家だもの。何も出来ない下等生物とはワケが違うわ。」


「ならば試してみましょうか…?闇に潜む黒き影よ…我に力を与えよ!妖魔変化!雨水に咲き誇ることルリソウのごとく!紺野るり!あなたの人間に対する価値観を…ここで覆してみせるでございます!」


「カラス天狗の力と妖魔の力…見せてもらうわよ!」


こうしてサトリーヌによる弓と私による扇の戦いになり、サトリーヌは矢をつがえて私を標的に射ました。


私は扇で風を仰いで矢の威力を弱め、装填している間に扇で殴打しようとしました。


ところがその戦局は読まれ、矢を防ぐので精一杯でした。


サトリーヌは(さとり)の能力をお持ちで、人間の心を読むことに長けていました。


そのために人間の悪い心を多く読み、ここまでの考えに至ったのでございましょう。


「はぁ…はぁ…!」


「あら?もうお空を飛ぶ能力に時間がいっぱいかしら?」


「ごめんなさい…私の能力と人間の能力に限界があったばっかりに…。」


「烏間さんは悪くはございません…。私にもう少し耐空能力があれば…。」


「ほら、このままだとあなたたちは私の矢の餌食になるわよ?それとも人間は口だけが達者で本当に何も出来ない下等生物なのかしら?」


「言わせておけば人間を悪く言うのね…!紺野さんはこのまま引き下がれない子だってわからないようね…。」


「ええ…その驕りがザイマ一族の弱点だというのをわからせましょう…。サトリーヌ…あなたの思い通りにはならないでございます!私はまだ未熟者でございますが…あなたが思うほど人間も悪くはないでございます!」


「言うわねぇ…ならその証拠にあなたが力を示しなさい!そして私の開心術を越えてみなさい!」


つづく!

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