第28話 ニンジャ体操
~紅葉もみじside~
デビュー時に収録したニンニンニンジャ体操が京都の子どもたちに大人気で、その曲が日本放送テレビ(NHT)の育児番組である「パパママといっしょ」という番組のファミリーリサイタルに出演します。
私はその京都支部のスタジオでたいそうのお兄さんの佐藤ひろゆきさんとご一緒し、ニンニンニンジャ体操の振り付けを伝授します。
歌はうたのお兄さんの坂田けんたろうさん、うたのお姉さんの神崎あゆみさんで、私の歌をカバーします。
「今日はもみじお姉さんとしてよろしくね。」
「よろしくお願いします。」
「ニンニンニンジャ体操は僕の子どもも大好きでね。パパは一緒にもみじお姉さんとダンスするよって言ったら、幼稚園にも来てほしいって言ってたよ。」
「けんたろうさんのお子さまとご一緒に踊れるなんて光栄です。」
「私もニンニンニンジャ体操大好きよ。ずっとカラオケでダンスも歌も練習したのよ。」
「あゆみさんは相変わらずストイックだなぁ。」
「私の歌が皆様とご一緒に歌ったり踊ったり出来て嬉しいです。この紅葉もみじ、精一杯頑張ります。」
「はーいちゅうもーく!今日はうたのお兄さんやお姉さん、たいそうのお兄さん、そしてニンニンニンジャ体操のお姉さんにご挨拶をしましょうねー!こーんにーちはー!」
「こーんにーちはー!」
「では皆さん、よい子ですからホールの席でみんなを待ってましょうねー!」
「はーい!」
「いっちに!いっちに!」
「あのお姉さんは…?」
「彼女はここのスタッフで、獅童育子さんだよ。複数の育児向けの番組を支えている裏方の人なんだ。小さな子どもたちを案内する優しい人だよ。」
「そうなんですね。」
「さて、そろそろ時間よ。もみじちゃん、頑張ろうね。」
「はい!」
リサイタルの時間になり、けんたろうさんとあゆみさんの歌を近くで見学します。
彼らの歌声は優しくて明るく、そしてこちらまで元気になれるような歌声でした。
そして歌に合わせて多彩な歌声を披露し、国民的うたのお兄さんやお姉さんだと実感しました。
それに私が幼い頃に大好きだった「雨上がりの向こうに」を子どもたちの前で歌い、その子どもたちの笑顔に私は舞台袖で癒されました。
「よい子の皆さーん!こーんにーちはー!」
「こーんにーちはー!」
「坂田けんたろうお兄さんでーす!今日はワクワクアイランドへようこそー!いっぱいおうたを一緒に歌おうねー!」
「神崎あゆみお姉さんでーす!このワクワクアイランドにはどんなワクワクがあるのかな?みんなもお楽しみにしてねー!」
「たいそうのお兄さんの佐藤ひろゆきお兄さんでーす!今日もからだを動かして元気になろうねー!」
「さぁ、今日の冒険はどんなワクワクがあるのかなー?」
「みんなも冒険を楽しもうー!」
「はーい!」
「さてさて、この地図の通りだとー…。あっ!すぐ近くにニンジャの里があるみたい!そこに行ってみようー!」
「おー!」
ニンジャの里、それはワクワクアイランドの小さな里でたくさんのニンジャが住んでいるという世界観で、ここでニンジャである私がお兄さんたちと接触して交流を深めるリサイタルになります。
お兄さんたちはピクニックの歌を歌いながら里に向かい、私は到着するまでは待機します。
歌い終えて到着すると、私は手裏剣の稽古の芝居をします。
「うーん…ここがニンジャの里なのかなー?この島へ冒険してからもう1年経っちゃたけど、この里ははじめてだからなー…。」
「あれ?女の子が何かを投げているよ?なんだろうねー?」
「あれはー…手裏剣だー!」
「おや?お客さまとは珍しいですね?こんにちは、ニンジャの里の紅葉もみじです。」
「あなたがニンジャさん?」
「はい、ニンジャでございます。」
「ということは…本物のニンジャさんだー!」
「旅のお客さんをおもてなしをするために、皆さんにこの里のお約束であります、ニンニンニンジャ体操をご覧ください。」
こうして私はもみじお姉さんとして子どもたちの前でニンニンニンジャ体操を披露します。
子どもたちは楽しそうに私のダンスの真似をし、お母さま方も嬉しそうに見守っていました。
こうしてワクワクアイランド・ニンジャの里編は終演し、子どもたちをお見送りしてバイバイしました。
共演者の皆さんとご一緒にスタジオの茶屋でジュースを飲んで交流を深めます。
~東大路通り~
「やだやだー!これが欲しいのー!えーんえーん!」
「ワガママ言う子なんて要りません!ずっとそこで泣いてなさい!」
「うわーーーーーーん!」
(うるせえガキだな…いつまでも泣いてんじゃねえよ!)
(何あの母親…無責任にも程がありますわ!)
(こういう迷惑な親子がいるからめんどくさいんだよ…!)
「やはり人間というのは愚かな生き物だな。子どもの勝手さに余裕をなくすとは、大人というのはつくづ哀れなものだ。では…貴様らの罪魔を覚醒し、獄魔として生まれ変われよ!」
「うっ…!うああああああああああっ!」
~NHT京都スタジオ~
「何だ…!?」
「あっちのスタジオが騒がしいわね…?」
「臨時ニュースです!東大路通り周辺で大勢の化け物が街を襲っています!そして襲われたのでしょうか…化け物の犠牲になられた遺体がたくさん…」
「早く逃げましょう!ここはもう危ない!」
「現場からは以上です!逃げましょう!」
「もしかして…ザイマ一族!」
「紅葉さん!?」
「どこへ行くんだい!?」
「皆さんはここで待っててください!スタジオなら安全です!ここからは少しばかり距離がありますね…。人気のない場所…ここなら…!闇に潜む黒き影よ…我に力を与えよ!妖魔変化!」
東大路通りならここから少し距離があるので、誰もいなさそうな場所で篠笛を懐から取り出し、見つからないように怪しく演奏します。
篠笛の怪しい音に近くにいたスタッフさんに見つかりかけましたが、忍術でおなじみの隠れ蓑を利用して、裏口から外へ出ました。
屋根の上を飛び越えながら距離を測り東大路通りに着くと、大獄魔にしては小ぶりな姿がありました。
「ママキライ…!オカシ…オカシ…!ウアアアアアア!」
「どうやらまだ幼子のようですね…!幼子を利用して獄魔に転生だなんて…!ザイマ一族…絶対許しません!秋道に舞い誇ることモミジのごとし!紅葉もみじ!紅葉流の名にかけて…あなた方を救ってみせます!」
「ウルサイ…ウルサイウルサイウルサイ!」
「あれは大獄魔でも大人サイズ…ではおそらく母親なのでしょうね…!獄魔同士でみんなで仲間割れなら…チャンスです!はぁぁぁぁぁぁぁっ!」
はな先輩みたいに和弓による援護武器が故に接近戦での弱点や、ひまわり先輩みたいに素槍による長柄武器が故に狭い場所でも弱点がなく、私は柄が脇差サイズで刀身が打刀サイズと独特な二刀で接近戦を仕掛けました。
母子の大獄魔以外の獄魔の浄化に成功し、それぞれ元の人々の胸元へと還っていきました。
同時に格闘でも忍術以外の武術がインプットされていて、武器が通用しなくても戦えるようになりました。
ですが…二対一では少しばかり分が悪いですね…!
つづく!




