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第26話 棋士講座

~日向ひまわりside~


祖父でプロの囲碁棋士である日向光太郎と、同じく祖父でプロの将棋棋士である夏目陽二郎の囲碁将棋口座の収録の手伝いをする。


一方の私はリバーシことオセロでの戦績が評価され、二人の祖父と共演をすることが出来た。


光太郎おじいちゃんと陽二郎おじいちゃんは、いつもの和装で堂々と座り、光太郎おじいちゃんは相変わらず緊張してしかめっ面だけど、陽二郎おじいちゃんは笑顔でカメラの前でピースをする。


「ひまわりちゃん、今日はよろしく頼むよ。」


「うん!おじいちゃんたちのカッコいいところ、見せてね!」


「任せておきなさい。これでもワシらはプロの棋士同士だからな。」


「ははは、光太郎さんは孫の前では相変わらずカッコつけるねぇ。」


「う、うるさいわい!可愛い孫の前ではカッコいい祖父でいたいんじゃ!」


「もう、カッコつけなくても光太郎おじいちゃんはカッコいいよ?」


「そ、そうかの?」


「そうそう、自然体が一番だよ。」


「陽二郎さんもひまわりも相変わらずワシを手なずけるのが上手いのう…。」


「日向プロ!夏目プロ!そろそろ撮影始めます!」


「わかりました!ではひまわりちゃん、聞き手役をよろしく頼むよ。」


「はーい!」


「では撮ります!3!2!1…スタート!」


「コホン…こんにちは。ワシが囲碁十段の日向光太郎と…」


「私が夏目陽二郎です。今日は私たちが若者にとって敷居が高いであろう、囲碁と将棋の初心者向け解説やルール説明をするよ。子どもたちもきっと楽しめると思うよ。」


「えー…今回は若者を代表して、ワシらの孫娘を紹介しよう。」


「月光花の日向ひまわりでーす!よろしくお願いしまーす!」


「今回は若者を代表して私たちの解説の聞き手役をしてくれるよ。」


「おじいちゃん、最初はどっちの解説かな?」


「うむ、最初は囲碁の解説をしようかの。コホン、まず囲碁は簡単に言えば、オセロをより専門的にしたゲームじゃよ。」


「ほう、そのオセロをより専門的にしたゲームってどういう意味かな?」


「おじいちゃん、私気になります!」


「うむ、置き方はオセロと違って四角の中ではなく、十の字になっているとこの真ん中に白黒の石を置くのだ。そして勝敗は敵の石をどれだけ囲み、陣地を取り合っていくかだ。オセロはひっくり返して陣地を稼ぐのなら、囲碁は相手を囲ってどれだけ空間という陣地を確保するかだ。ただ囲まれて石を取られた場所はもう置く事は出来ぬ。そして̚カドを取ればいいってものではない。最悪の場合は一気に囲まれて陣地を取られてしまう。」


「光太郎おじちゃんの説明、話し方が堅苦しいけど何となくわかりやすいかも。」


「うん。言わばどれだけ自陣を稼いで、相手の石を囲って陣地を奪うかだね。」


「最初は経験者に教わりながら実践し、メモをきちんと取る事が近道じゃ。ワシからは以上じゃ。次は将棋に移ろう。」


「了解。では将棋のルールは…って教えなくても何となく分かると思うけど、駒の動かし方さえ覚えれば大体のルールは分かると思う。そして駒を多く捕るだけでなく、王将という駒を捕らえる事が最大の目的だね。」


「じゃあ小さい子どもでも覚えられそうな駒は?」


「まずは歩兵、自陣から敵陣の前までは前に一歩しか進めないね。この歩兵を使いこなせなかったら、一気に負けるかもしれないから注意だね。次に飛車と角行、飛車は前後左右を、角行は斜めの前後であれば自由に進めるね。でも進みすぎて捕られたら戦局は覆るから使い方に注意だね。金将は斜め後ろ以外進めて形はキノコに、銀将は横と真後ろ以外進めてバンザイの形に似ているね。香車は全速全身で、前に一気に進めるよ。そして桂馬は前→左右斜めで、ケンケンパッ!に似ているね。」


「複雑な進め方は形に例えるとわかりやすいかも!」


「確かに頭の固いワシにも理解出来そうじゃな。」


「どうやって駒を動かすのか、王の器が試されるゲームだね。おかげで私は頭を使いすぎてハゲちゃったよ。」


「ワシは白髪ばかりな上に顔のシワが増えたかの。」


「もう、おじいちゃんたち老化ネタはいいから!要は囲碁は相手を囲ったり自陣を確保する陣取りゲーム。将棋は駒を敵陣まで動かして王を守り敵の王を撃つ。そういうことだよね?」


「さすが私の孫だ。可愛いねぇよく出来ました。」


「ワシはお前が誇らしいぞ。」


「陽二郎おじいちゃんは意外とスケベで、光太郎おじいちゃんは意外とギャグが寒いところ以外はカッコいいよ。」


「コラ!」


「ははは、可愛い孫に言われるとぐうの音も出ないよ。」


~下鴨神社前~


「ざわざわ…」


「人間たちが随分増えたものねぇ…。さてと、心を読んでみるわ。」


(あの姉ちゃん可愛いなぁ…。ナンパしてさっさと抱きしめるか。)


(何だよウチのババア…迎えに来てねぇのかよ!)


(何で私が子どもの世話しないといけないのよ…。早く終わらせて夫のへそくり漁って買い物しようっと。)


(ムカつくから…誰の命を奪ってやろうかな…。誰でもいいから殺したい…。)


「まぁ、醜い心ばかりね。とくにあの男の人…いい罪魔を感じるわね。いいわ、あなたたちの罪魔を解き放させてあげるわ。出てきなさい!心の中に潜む罪魔の力よ!」


「うっ…!うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」


~京都テレビスタジオ~


「何だ!?照明が暗くなって…!」


「カメラが止まったぞ!どうなっているんだ!?」


「光太郎さん…これはもしや…!」


「ひまわりが言ってたザイマかね…!」


「だとしたら行かなきゃ…!」


「ならば行くがいい。ただし、絶対に無事で戻ってくるのだぞ!」


「ひまわりちゃん、私たちなら大丈夫だ。ザイマの野望を止めてくれ!」


「うん!」


「ちょっと日向さん!暗くて危ないから走らないで!」


「外の様子を見てきます!皆さんは安全な場所へ!」


「ひまわりよ…無事に帰ってくるんだぞ…!」


「あんなに小さかったひまわりちゃんが…こんなにたくましくなったんだね…。」


「え…?まさかお二人は…?」


「コホン、ワシが知ってる範囲で説明しよう。」


私は妖魔の力を研ぎ澄ましてどこで発生したかを探し、スタジオを出て確認する。


すると下鴨神社前に一番強い罪魔を感じ、すぐにダッシュで駆けつけた。


そこにははなの言った通りの大勢の人々が胸に穴を開けて倒れていた。


同時に無数の獄魔がウヨウヨとうろつき、大獄魔というやつがそこにいた。


「コロシテヤル…ダレデモイイ…コロシテヤル…!」


「えっ…?そんなに人を殺したいの…?」


「イライラスル…ドウセジンセイオワリダ…ナライッソ…シケイニナロウ…!」


「他の獄魔もそうだけど…この人はとくに強い罪魔を感じる…!ならば!闇に潜む黒き影よ…我に力を与えよ!妖魔変化!」


私はいつものように篠笛を懐から取り出して怪しく演奏し、妖魔使いに変身する。


いつものミニ浴衣衣装に足軽の槍を装備し、同時に槍が使えない狭いところでも戦えるように、あらゆる日本武術が頭に入っていた。


妖魔の力も強くなれば魔力が上がるって本当だったんだ。


「真夏に咲き誇ることヒマワリのごとく!日向ひまわり!あなたの心の闇…追い払ってあげる!」


「オマエカラコロス…!キエエエエエエエイ!」


「そうはいかないよ!それぇっ!!」


「ウア~~~~~~~~~…!」


無数の獄魔たちを武術で戦い、大獄魔に近づくために狭い街並みを潜り抜けながら倒す。


獄魔が集まってきたところに槍で一気に浄化させ、まずは獄魔の全滅と同時に周りの人々の魂を胸元に戻す。


それでも大獄魔の罪魔が強すぎて魂が戻っても人々は目を覚まさなかった。


ここからは私の正念場かな…。


つづく!

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