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第1話 なでしこを目指して

新暦2018年の京都、そこは人間だけでなく、妖怪とも共存している特別都市。


私、春日はなは人間と妖怪を結ぶ巫女として、人妖神社で活動をしています。


幼なじみの日向ひまわりちゃんは、父方のおじいちゃんが囲碁のプロ、母方のおじいちゃんが将棋のプロで、幼稚園の頃からずっと一緒なんだ。


そんな時…ひまわりちゃんは運命的な出来事に遭遇し、私を巻き込んで人生を変えた。


これは…魔法少女アルコバレーノがモノクロ団と戦っている一方で、西日本で私たちが月光花として活動し、同じ時期に京都を襲ったある事件を解決するお話です。


「おはよっ!はな!」


「おはよう、ひまわりちゃん。」


「昨日も神事お疲れさま!今日もまた妖怪たちも増えたね!」


「うん。今日は天狗の天河ハヤテさんから大福を差し入れでもらったんだ。今日も気持ちいい風をありがとうって言ったら、我々が京都にいられるのも人間たちが仲良くしてくれたおかげだって。」


「そうなんだ。それといいお知らせがあるよ。あの日本文化大使にも選ばれた花柳小次郎さんが今日うちの学校に来るんだって!」


「えっ…あの花柳小次郎さんが?」


「しかもなでしこアイドルを募集しているんだとか!前にあったサクラマイチルというグループいたでしょ?それがメンバーの衝突で解散になったんだよね。そこで新プロジェクトとして私も受けてみようと思うんだ。」


「そうなんだ、頑張ってね。ひまわりちゃんならアイドルになれるよ。アイドルが大好きだもんね。」


「もちろん…はなも出るんだよ!」


「えっ…?ええええええええええっ!?」


「善は急げってね!ほらほら!私について来て!」


「待って…私はアイドルには…きゃああああああっ!」


ひまわりちゃんのいつもの猪突猛進で私の手を引っ張り、強引にオーディション会場に向かう。


大和撫子を育成するここ、平安館女学校が西暦が終わった時代に日本の独自の文化の維持と、日本女性の象徴である大和撫子を古い失われた文化にさせないために女学校として創立され、幼稚園から大学まであるエスカレーター式の名門校。


そして男子部で日本男児を育成する平安館学院と、その平安館系列の学校を運営する平安館大学もあり、西の名門とも呼ばれている。


その大和撫子を育成する学校である平安館女学校に目を付けた花柳さんは、新たなアイドルプロジェクトのためにこの学校を訪れる。


オーディションは当日受付で、私たち含め初等部からは7人、中等部からは14人、高等部では8人、大学では27人が集まった。


そんな中でひときわ輝いた子たちがオーディションで発揮した。


「ふむ、紅葉もみじさんか…さすがは紅葉流忍術、アクロバットな動きだけでなく静かに止まる動作もピッタリだ。紺野るりさんは日舞経験もあり、動きがとても華やかだ。藤野すみれさんは父があの時代劇俳優の藤野源次か…。さらに常盤わかばさん…運動と料理が出来ないのだが、日本文化への情熱が素晴らしい。冬野つばきさんは…なぎなたの全国大会出場の経歴か…。姉上が声優の冬野つつじ殿で、その姉上の薦めで参加と…。なるほど。では次の方どうぞ。」


「はい!」


「はい…!」


「さてと…日向ひまわりさんか。そなたはアイドルが好きと申したな。アイドルになってそなたは何を目的にするのだ?」


「私は名前の通り、向日葵は太陽の方角へ向き、その輝きを吸収していきたいんです!そして私はそんな太陽になって、ファンのみんなに向日葵のように輝きを見て励みになれたらなって思います!」


「なるほど…では春日はなさん。そなたは…ふむ、あの人間と妖怪を結ぶ人妖(じんよう)神社の一人娘か。」


「えっと…はい…。私は…」


~人妖神社~


「きゃああああああっ!」


「化け物だああああああっ!」


「ふはははは!人間共よ!地獄界からアクドー様のお通りだ!」


「そなたたちは何故、罪を背負いながらも我慢をするのかね?」


「本当に愚かな人間たちね!まぁパパも元は人間だったんだけどね!」


「た…助けてくれぇっ!せめて俺だけでも助けてくれぇっ!他の奴らは好きにしていいっ!俺だけでも…見逃してくれっ!」


「丁度いい実験台がいたようだ。どれ、そなたに潜む心の闇を…今ここで獄魔(ごくま)として転生するがいい!」


「うわぁぁぁぁぁぁぁっ!」


~平安館女学校~


「きゃぁっ!」


「何だ…この地震は…!?」


「はな!あの方向って…!」


「まさか…お父さん!お母さん!おじいちゃん!」


「春日さん!まだオーディションは…」


「皆さんはここで待っててください!あそこは…はなの家の方なんです!私ははなを負います!」


私は悪い胸騒ぎが起き、家の神社が何者かに襲われた上に、黒い雷と炎があの周辺を包み込んだ。


家の神社に着くと、そこには家が黒い炎で燃え盛り、警察も何かを恐れるように一方向を見ていた。


周りには誰も人々がいない…と思った瞬間、一人のスーツを着た男性がうつ伏せで倒れていて、男性に近づくと肌が焼けるように痛かった。


勇気を出して近づいて様子を見ると、胸には大きな穴が開いていて、脈はあるけど意識は完全に失っていた。


「はな!大丈夫!?」


「ひまわりちゃん!来ちゃだめ!」


「ナンデ…オレガ…コンナメニ…!オレダケ…タスカレバ…ソレデイイ…!」


「え…?」


突然不気味で怖い声が聞こえ、その方向へ向くと…甲冑を着た落ち武者のような妖怪が刀を持って歩み寄ってきた。


一体何が起こったのか私にはわからず、ひまわりちゃんもその場を動けなかった。


するとおかっぱの不思議な女の子が、井戸の中から跳ぶようにこっちへ向かった。


「させない!パパの仇…妖怪たちの敵をここで討つ!ザイマ一族!」


「ザイマ…一族…?」


「まさか…!」


私はザイマ一族の事を先祖代々から聞いたことがある。


西暦2023年にアクドーと呼ばれた人間が、数々の犯罪を犯しつつも禁断魔術で悪魔として転生し、日本中を破壊と混乱に陥れ、妖怪王である妖魔大王が人間時代に無間地獄に落として封印したという、伝説上の悪魔だった。


じゃああの女の子は一体…?


つづく!

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