表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/20

組織は上納金で動いてる。

仕事中は書きたくなって沢山アイデア出てくるのに何で家に帰ってきてらアイデアが沈んでいくんでしょうね。

錬金術ギルドは、市場から近い場所にあった。

外観は何と言うか、こう、失礼だが錬金術師(薬を作ってる奴ら)のギルドにしてはかなり綺麗だった。


「にしても、魔術士ギルドよりも一回り位はでかいぞ、これ……何でこんなにデケェんだ?」


この建物、とにかくデカかった。現実の市役所等といい勝負ができそうな位である。


「まぁ聞いてみた方が早いか。お邪魔しますよー……っと。」


建物の大きさに見合うこれまた大きな入り口を通り、中へと入る。中は、かなり広くそこかしこに調度品らしきものが設置されていおり、なかなかおしゃれな雰囲気だった。

これだけ広いと結構暗くなるはずだが、天井や壁に等間隔で灯りが着いており、地面にもスタンドライトらしきものが置かれている。蝋燭の光ではない、白く強い光が辺りを照らしていた。


「ここ本当に錬金術ギルドか……?ちょっと心配になってきた……」


そう言いつつ、受付と思われる場所へ向かう。

受付は複数あり、人捌けが良いのか空いているため並ばずに済みそうだ。



「すいません、ここ錬金術ギルドであってます?」


あまりにも不安だったのでつい聞いてしまった。



「はい、こちら総合受付です。錬金術師さんの受付も承っておりますよー。登録…………では無さそうですね、ローブを来ていらっしゃいますし魔術士の方でしょうか。本日は何のご用件ですか?」


よかった、あってるらしい。

「総合?…………ってことは他にも何かのギルドと複合でやってるのか?」


「その通り、ここは生産関連の職業を纏める、通称『商業ギルド』です。生産職となられた方々は、大抵自分の作ったものを売買しますよね?各街でそういった取引を行うには商人として動く許可が必要なのです。違反さえしなければ登録自体は無料となっているのでそこまでの負担は強いません、ただ月に1度位は少額のお金を納めて頂いています。」


なるほど、つまり錬金術師をジョブとして錬金術ギルドに登録しつつも、同時に商人として扱われているのか。

勝手にプレイヤー間でアイテムの取引をする場合は必要無さそうだが、店を開いて物を売るにはここで登録しとかないといけないみたいだ。あの錬金術師の彼もここで登録したんだろうな。


「あー、複合ギルドかぁ……道理でこんなにデカい建物になるはずだ…………。」

複合施設なら納得の大きさだ。


「あ、そういえば俺魔石売りに来たんだった。すいません、魔石とかってここで買い取ってもらったり出来ます……?」


「それでしたら、錬金術ギルドのエリアが2階に配置されておりますので、そちらのほうへご足労お願いします。確か魔石なら買い取り可能のはずですよ」


「ショッピングモールか何かかな?」


「しょ…………?」


ついうっかり心の声を外に出してしまった、いかんいかん。

とにかくこれで目的の場所はわかった。後は行って魔石を売り付けてくるだけだ、あいつらをあんまり待たせるわけにはいかんし、さっさと済ませてこよう。


「あぁ、いや何でもないです……。じゃぁ、錬金術ギルド行ってきます、ありがとうございました。」



…………、2階にあるとはいってたけど、2()()()()()()()()かは聞いてなかったな、しまった……






階段上ったとこに案内板置いてありました。サービス良すぎか??


丁寧に設置されていた案内板のお陰ですぐに錬金術ギルドの所まで来ることができた。ゲームの中で不便さを感じさせない気遣い、さすがNebula、わかってるじゃねぇか……。


さて、肝心の錬金術ギルドだが、これまた予想とは違う風景が広がっていた。

まぁ安定の受付カウンター、熱心に机で作業している錬金術師(作業者)達、そして机の上には謎のガラクタが散乱している。


何をしてるんだ?この錬金術師達は……ちょっと気になるじゃないか。怪しげな薬を作ってると思ってたらなんか工場みたいな雰囲気出してるぞ、こいつら。


「すまん、ちょっといいか?いったい何を作っているんだ?」


「……ん?何だ余所者(別のギルドの奴)か。気になるか?しょうがねぇな、じゃぁちょっとだけ教えてやるよ。俺たちはな、《魔道具》を作ってんのさ。」


魔道具か、他所の知識で言うなら魔力で動く不思議なアイテムって所だよな。


「ちなみにどんな物を作っているんだ?」


「上を見てみろ、あの灯り全て魔道具の光よ。来る途中にも見ただろ?地面にも置かれてるやつもそうだ、俺たちが作り出した魔道具なのさ。」


あのライト、魔道具だったんだな。


「もちろん灯りだけじゃないぞ、………………」


いかん、オタクの心に火をつけてしまった!こうなってしまうと話がめちゃくちゃ長くなる。ここはちゃっちゃと話を切ってこいつから離れないと……


「あー悪い、俺用事が詰まってて急いでいるからもう行くな。教えてくれてありがとうよ。」


「む、そうか。いつでもこいよ、まだ語ることが山ほどあるからな。」


多分もうあんたの所には来ないだろうね。







~そのころ二人は~


「うぉ、この剣見た目は普通なのに俺がもってる初期の剣よりも圧倒的に強いぞ!」


「この盾も……硬いだけじゃない、要所に柔らかめの素材をを使って衝撃を逃がしやすい作りになってる」



「欲しいな、ここの武具!俺金貯めたらここに武器買いに来るわ」


「そうだね、ここの鍛冶屋かなりいい仕事してるし、それも全然有りだね。俺も賛成だよ」


でも……


「「高いんだよなぁ、こいつら」」


一つ一つ丁寧に作ってある武具達は、量産品とは違う。性能も、お値段も。一番安そうな剣ですら10000Gを余裕で越えている。



「しばらくお預けになりそうだなぁ……」


「狩り、するしかないね。どこか稼ぎがいい狩り場とか無いかな……」


欲しいと思った武具の高さに驚いた二人は、金稼ぎの方法を考えるのであった。








ちなみにマップには検索項目があります。複合ギルドですけどちゃんと錬金術ギルドも中にあるので検索に引っ掛かって「錬金術ギルド」だけがマップに表示されてました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ