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金属には何かしらの使い道があるさ

テンプレ頑固親父はでてきません

串焼きのおっちゃんの言うとおりの道を行くと、確かに鍛冶屋らしき建物があった。煙突から煙が上がっているし、恐らくここがそうであろう。


「ここ……だよね?煙上がってるし…………」


「あぁ、多分ここで合ってると思うぞ。聞こえないか?さっきからここの中からそれっぽい金属音が出てるんだ。」


そう、この建物、先程から中のほうからカァン!カァン!と鍛造の鍛冶屋特有の小気味の良い鉄を打つ音が聞こえてくるのだ。


「あー、確かに聞こえるわ。ここで間違い無さそうだな、NPCに聞いてみて正解だったなぁ。マップに無いのに全然迷わずにすんだわ」


「それなんだよなぁ……時間を食わなくて良かったよ、ほんと。…………それにしても鍛造やってる鍛冶屋かぁ、洋風な町だからてっきり鋳造で武器作ってるのかと思ったわ」


「まぁ、洋風っていっても完全にそうってわけでもないし、ちょっとくらい混ざってても問題ないでしょ。それよりさ、ここでずっとお喋りしててもしょうがないし、中に入ろうよ。」


トールが急かしてくるので、中に入るとしよう。

一見さんお断りとかじゃないといいが…………。

店名と思われる看板がかかった入り口をくぐり抜けた先には、綺麗に陳列された刀剣類、マネキンと鎧。真正面の奥にはカウンターがあり、そこに人がいた。


「はーい、いらっしゃーい。好きなだけ見ていってねぇ。欲しいものがあったら私に声をかけてくださいね」


若い女の店員だった。愛想がよく顔も相当良いが、ツナギを着ており、顔に煤らしき汚れがついている。彼女も鍛冶を手伝っているのだろうか?


「あー、店員さん。早速なんだけど相談があるんだ。いいかな?」


「はい、構いませんよ!何の御用でしょうか?」


早速本題に入るトール。交渉はこいつに任せておくか…………


「おいウォッカ、取引はトールがやってくれ……、っていねぇ!!」


いつの間にか側からいなくなってやがる、あいつどこ行きやがった……!?

…………普通に店内にいたわ。めっちゃ剣を見てる、あいつ最初から交渉に参加する気無かったな。絶対。


「…………で、ゴブリンから鉄製の武器が落ちたので、こちらで引き取って貰えないかと思いまして。」


トールは絶賛交渉中だ。


「はい、確かにうちで買い取りしていますよ。若い人の練習とかに使えるんでわりと必要だったりするんですよねぇ、溶かしてインゴットに戻したりしなくても。」


「だってさ、ウィズ。買い取ってくれるそうだから、もってる剣とナイフここに出しなよ。あとウォッカも捕まえてきて、あいつももってるはずだから。」


「あいあいさー、……ほら、呼んでるぞアホ。さっさと行くぞ、いつまでも商品見てんじゃねぇ」


「あーーー!待ってくれ!まだ見たい武器があるんだ……!」


「そんなん終わってから見りゃいいだろ!!後にしろ後に!」


めんどくさいアホを引っ張ってきてトールに差し出す。さっさとインベントリからブツを取り出せばいいのだ、そしたらやつも解放される。


「……これで全部かな?店員さん、全部でこれくらいなんですけど買い取り可能ですか?」


3人分のゴブリン武器は、剣が10と少し、ナイフが20ほど。なぜこんなにナイフが多いのかと言うと、あいつらいっちょまえにメイン武器の他に腰にナイフを下げていたのだ。だからメイン武器以外にも同時にナイフがドロップしていた。


「えーっと……剣がこれくらい、ナイフがこんなに……。はい、この量だと買い取り額はこちらになります」


そう言って店員さんが提示した金額は、約4500Gほど。

予想はしていたけどやっぱり安いな……まさにジャンク品って感じだ。これは魔石とエレメントに期待するしかないな……


「あー。じゃぁそれでお願いして良いですか?こちらとしては引き取ってくれるだけありがたいので……」


「はーい、ありがとうございます。それではこちらが代金です」


そう言って店員さんが提示した金額は、4500Gほどであった。

予想はしていたけどやっぱり安いな……さすがジャンク品って感じだ。これは魔石とエレメントに期待するしかないな。


「4500かぁ、ちょっとこころもとないなぁ。もうちょっと持っておきたいし、俺は魔石売りにいってみるよ。お前らも魔石俺に預けてくれ、その後は好きにしてて良いからさ。」


「うーい、俺はここで武器見てっからさ。何か用事出来たらまたチャットで声かけてくれや。」


「俺もここでウォッカと一緒かな。魔石は預けるからウィズ一人で行っておいで。」


誰も着いてきてくれないらしい、薄情な奴らだ…………好きにしろっていったの俺だったわ。くそが。


「じゃぁまた後でな。金がないからって万引きとかすんなよ。」


そう吐き捨てながら鍛冶屋を後にする。後ろから「そんなことしねぇよ!」と聞こえてきたが気にしない。


次の目的地は錬金術ギルドだな。魔石は錬金術の材料になるらしいし。









棍棒と欠け槍(石の穂先)はガチでただのゴミ

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