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memory3.救援*執筆中
「あっ……ぶな!」
間一髪、身を捻って炎を逃れる。逃げ遅れた白いリボンの先が少し焦げている。まずい、このままじゃ殺られる。なんの抵抗手段も持たない僕がすべきことはただ逃げるだけだ!
歩きにくいパンプスに何度も転びそうになりながら、振り返らずにひたすら草原を走る。
息が切れてきた。こんなことなら部活サボるんじゃなかったなぁとか呑気に考えながら、耳元に迫る咆哮と空気を伝う熱気から逃げ続けた。
「なかなか諦めてくれないし!あああもうほんと無理だから!」