18日は“とうはつ”の日(200文字小説)
髪がずいぶん伸びてきた。
それでも我慢してこの日を待った。
近所の床屋で毎月18日は半額になる。
18で“とうはつ”と読めるからだ。
僕は学校から帰るとすぐに床屋へ向かった。
すっきりした。
半額の料金を支払った。
「ダメだよ。時間切れ」
「えっ! どうして?」
「だってもう6時過ぎちゃったもの」
「6時?」
「そう! このサービスは18時までだから」
時計を見た。
18時1分だった。
「おっさん、わざとゆっくりやっただろう!」