表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/32

プロローグ


 ──瞳を開けて。


「はい、誕生日プレゼント」

「わあい! なんですかなんですか!? 中身はなんですか!?」

「ふふ、そんなにがっつかないの。お父さんにありがとうは?」

「ありがとうございます! もちろんママも!」

「よくできました。開けていいわよ……あらあなた、どうしたの?」

「…………何でもない」

「あら~? 照れちゃってるの?」

「…………」

「すごーい! えむあーるごーぐるですね!?」

「そうよ。学校のお友達もやってるんでしょ? これで皆と遊べるわよね」

「パパ、ママ、大好き!」

「ふふっ、どういたしまして。ボーナスはたいた甲斐あったわね、あなた?」

「…………ふん」

「へえ~……かっこいい! 似合ってますか、似合ってますか!?」

「ええ、とても似合ってるわ。ほらあなたも、何か言ってあげて」

「…………それをつけていいのは、家の中だけだぞ」

「分かってますとも! シャキーン!」

「もう、素直に褒めてあげなさいよ。意地っ張りなんだから」

「…………ふん」

「では早速、ゲームをしてきますので!」

「あら、もうケーキ食べないの?」

「はっ!? あまりの嬉しさに忘れるところでした!」

「ふふっ、慌てんぼうなんだから……誰に似たのかしらね?

「…………」

「いっただっきまーす!」


 ──瞳を閉じて。


「ねえ兄貴、ちょっと聞きたいことが――」

「あ!? うるさいんだよ、俺に構うな!」

「なっ……そんな怒ることないじゃん!」

「はあ!? 怒ってねーよ! どんだけ自意識過剰なんだお前は!」

「なによ、兄貴のほうが!」

「もういい! はあ……ごちそうさま」

「あら、もういいの?」

「十分。じゃ、部屋で勉強してるから」

「そう」

「ちょっと母さん! アイツのこと注意してよ! なにあの言動!? 馬鹿のクセに!」

「そう言わないであげて」

「でも!」

「今、就活中でピリピリしてるんだから」

「だからってあんなこと言う!?」

「それが終われば、元に戻るわよ。だから今は、そっとしてあげて」

「で……でも!」

「ね? 後でちゃんと反省するわ。二人とも仲がいいんだから」

「…………」

「大丈夫、すぐに謝ってくれるから。だから今は、見守ってあげましょ?」

「…………うん」

「それに、喧嘩なんていつもしてたじゃない。言いがかりつけてたのは誰?」

「なっ……私じゃないよ! 兄貴が悪いんだもん!」

「はぁ……お願いだから、お母さんを困らせないで」

「…………!」

「二人とも、良い子なんだから」

「…………」

「分かった?」

「…………うん」


 ──ただ願う。


『game have game to me to me to me to me to me』

『can i everything else』

『games have zero to me to me to me to me to me』

『can i everything else』

『to me to me to me to me to me』

『can i everything else』

『to me to me to me to me to me』

『…………』


 ──未来を。


『…………目覚めるは永き悠遠。創造するは夢幻の理。其は、境界より出でし守護の蔭』


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ