表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/18

ハジマリ

事実ゲンジツはホントに悲しくて、コワイことです。



春。

ワタシが一番好きな季節。

桜が咲き、新しい学年へと進むから、ワタシは期待に胸を膨らませ・・・

でも、現実はそうはいかない。

初めての制服に、初めての中学校、期待よりも不安のほうがまさっていた。

友達トモダチは新しくなるんだろうか。

今までよりも楽しく過ごせるか。

そんなことを考えているうちに、時間はどんどん過ぎてしまう。


言い遅れたが、ワタシは、藤原ミカ。

どこにでもあるような、普通の名前。

ワタシはこの名前が大好きだった。


ワタシの学校は、北中きたちゅうと呼ばれていて、それなりに大きい学校だ。

全校生徒の数は、あわせると600人以上にもなる。

校則は厳しくないが、上下関係がかなり厳しい学校だ。

中学校生活の3年間はこの関係カンケイが強ければイイにこしたことはない。

モチロン、『トモダチカンケイ』も・・・・・・。


入学式が終わった。

クラスは1年B組になった。担任は吉田梨花よしだりか

新任で、美術の先生だ。

パッと見は、ちょっとかわいらしい先生だ。

ワタシの席は真ん中の前から2番目。

前の席の人は、来ていなかった。

「登校拒否」らしい。入学早々、見たハジマリ。

うしろの席の子は、萩原彩華はぎわらあやかという、とってもかわいい子だった。

彩華とは、すぐに仲良くなった。

部活はもう決めていて、陸上部に入るのだという。

ワタシなんかは、まだなんにも決めていないのに・・・。


北中の部活動は強制だ。全員入らなくてはならない。

のに、

どれも興味がない、ものばかりだから、ワタシは決められなかった。


結局、トモダチに誘われてバレー部に入った。

いまさらどんなに後悔こうかいしてもムダ。

決まってしまったコトだから。


B組で、バレー部に入ったのは、ワタシと小学校でも一緒のクラスだった、小西柚こにしゆず

と、クラスは別々だった、高橋悠たかはしゆうだった。

この二人は名前も似ているし、何より、とてもなかよしだった。

3人っていうのは、イヤな人数だ。2人が仲良くなると、ひとりぼっち。

居場所なんてナイから・・・。


小学校から仲が良かった友達は違うクラスになってしまった。

悲しかったけど、別れなんかじゃないから、平気だった。

いつでも遊べると思ったし、ワタシはその友達を親友だとおもっていたから。


いつまでも、その親友とずっと一緒でいればよかった。

そうすれば・・・


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ