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オタクウィザードとデコソルジャー  作者: 夢見王
第三章 体育祭と海開き
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第04話 - 海開き1日目前編

ようやく、学園の服装や水着の説明を入れる事ができました。

本来なら、第一章でさらっと混ぜるべき話だと思うんですが、素人感溢れるシナリオ構成力の無さが光りますね、ホント…。

こんな本作ですが、読んで下さっている方、ありがとうございます。そして、テンポが微妙で本当にすまない。

「「「よく言った!」」」

「「「「「うわっ!?」」」」」


 黒薔薇三連星の日焼けの心配をしていたら、当の本人達が突然叫びながら起き上る。

 何の前触れもなかったので、驚いて声を上げてしまった俺と莉穂姉、滝川、その他周囲に居た女生徒数人の反応は至極真っ当だったと思う。

 だというのに…ノーマンを始め、ヤツに抱き着いているマージちゃんと篠山ねーちんは、どうして平然として居られるのだろう。常日頃から『驚いたら負け』みたいな勝負でもしてるのか?

 いや、そんな事よりも──。


「──三人とも、意識有ったのかよ。あのままだと変な日焼け跡になりそうで心配していたんだが、自力で動けるなら良かった」

「「「ふっ…拙者達の心配をしてくれたようで、恐悦至極きょうえつしごくッ!」」」

「おい、武士みたいな話し方になってんぞ。とりあえず、治癒魔法ヒールしてやっから、少し落ち着きなさいな」

「「「断るっ!」」」


 …力強く拒否されてしまった。

 俺とノーマンとのやり取りを余す所無く観察したいのか、彼女達の目は興奮と期待で若干血走っている。

 なんだろう。一昨日、ノーマンが興奮して面倒な状態になっていた俺を気絶させた時の気分が少し分かってしまった。確かに、この状態の人間が近くに居るとなると面倒だわ。


「……さいですか。まぁ、平気なようだし強制はせんよ。

 ところで、一体何が『よく言った!』なのか、そこんとこ詳しく」


 いきなりの再起動に驚いたので、その際に放った叫びの意味を聞いてみたところ、黒薔薇三連星のリーダー格が代表するように答えてくれた。


「あぁ、その事ね。もちろん、伊藤君が女性の誘惑を振り切って、野間君ルートを選ん──」

「そういう意味で断ったんじゃねぇよ。何でもかんでもBLに結び付けんなっての」

「「「「──え~~~」」」」


 食い気味に全否定してやったら、案の定、黒薔薇三連星が落胆の声を上げた。

 ついでに、悪乗りしているのか本気なのか分からないが、ノーマンのヤツまで声を被せてきている。


「ノーマン、お前も悪乗りんじゃねぇ。だいたい、俺が莉穂姉の誘いを断ったのは、もしも何か有った際に責任を取れないからで…」

「え…私の誘いを無かったことにされてる…。凄く…勇気を出して言ったのに…」

「……と、とにかく、まだ学生なのに妊娠しちゃったりするかもしれないようなエロゲー的な行為は、ちゃんと責任を取れる年齢になるまではやらないって決めてるのさ。それに、籠月こもつき学園の生徒の評判を落とすことにもなっちゃうでしょ? これが、莉穂姉と滝川の誘いを断った理由だよ。決して、薔薇の花を咲かせるためじゃあない」


 俺が莉穂姉の名前しか出さなかった事がよほどショックだったのか、滝川が本気で泣き出しそうな雰囲気だったので、慌てて二人の名前を出しておく。ちらっと滝川を確認してみると、瞳が潤んでいたがホッとしたような表情になっていた。


「というか、ノーマンには紛争地帯に送り込んだ時と、マージちゃんを助け出した際にも俺が直々に釘を刺したんだから覚えてるだろ。俺達は、年齢的には学生なんだから、間違ってもそういう行為はダメだって。『俺も我慢するから、お前もハメを外さない事』って」

「あぁ、覚えてるぞ。『でもBB、ハメちゃうとデキちゃうでしょ?』ってボケた事もな」

「…うん、ノーマン。そこまで言わなくていい」

「それはそうとして…BB、その話はあくまで“普通の学生としての生活に戻る”って事を前提にした話だったろ?」

「え? あぁ…まぁ、そうだな」


 一介の高校生が子持ちだなんて、戦国時代のように15歳で元服という世の中ならいざ知らず、現代社会では到底いい顔をされない。身体的な面で考えれば適齢期かもしれないが、世の中で生きていく限り法律やら世間体やらというしがらみがどうしても付いて回る。

 確かに俺達はかなり特殊な存在ではあるが、それを公けに発表していない以上、一般人と同じ基準で生活し、俺達だけではなく家族や幼馴染に変な迷惑を掛けない…そういう取り決めを、世界連合防衛軍や研究所の面々と行っているのだ。


「でも考えてみて欲しい、少なくともこの学園の皆には“俺とBBが、軍に所属している人造人間ホムンクルス”って事を知られているわけだよな?」

「そうだね。俺が全校放送で周知したもんね。当日非番だった人には、関係者同士ネットワークで伝えてくれって別途頼みまくったくらいだから、学園関係者は全員知ってるはずだね。…というか、フル構築魔法式を使って、老化抑制魔法アンチ・エイジングの効果底上げに皆が成功してる状態なのに、俺達の情報が共有されてなかったら流石にショックだぞ」


 それにしても…なんだろう、コイツが何を言いたいのかはイマイチ分からないけど、ろくでもない事を言い出しそうな気がしてしょうがない。


「だったら、もう俺らが“ナニが起きたとしても責任を取れるだけの金がある”って事をバラしてもオッケーなんじゃね?」

「おいバカやめろ。俺が莉穂姉を押し倒さないようにするために必死に考えた言い訳だというのに、それを無力化するような口実を作るんじゃない」

「ったくもぅ、BBはお固いんだから。固くするのは下半身だけで十分だぜ?」

「「「そしてそれを野間君に注射するんですね! わかります!」」」

「ちょっと、誰かそこの三馬鹿を保健室に連れて行ってやって!」

「「「お構いなく! 拙者達、これが平常運転でござるゆえ!」」」

「俺の精神衛生上よろしくないから言ってんの! お前らの事を心配してるんじゃないんだからな!」


 あかん。言った後で今更だが、ツンデレっぽくなってしまった。

 でも、こういったアホなやり取りのお蔭で、今なお俺の両手に感じる莉穂姉と滝川の柔らかい感触を思考から追い払えているから、ある意味助かってはいるんだよな。

 ……って、そうだよ。いい加減、海に入るという流れに持って行って、両手を振りほどけばいいんじゃないか。

 よく見れば、さっきまではちらほらとしか居なかった高等部の生徒達も、今やほとんどが水着に着替え終わってビーチサイドに居る。俺達のコントもどきを遠目に見てる生徒も居れば、既に海に入って楽しんでいる生徒も居るくらいだ。


「…はぁ。とりあえず、海の温度も適温になってるし、俺はそろそろ海に入るとするわ…」


 よし、割とそれっぽい言い訳ができたはずだ。

 これで、自然と莉穂姉達から離れる口実が作れたはず。


「「待って!」」

「へ?」


 離れかけた俺の腕が引き戻され、“むにゅん”という感触が再び俺の両腕を襲う。予想外な行動だったので、つい二人の事をガン見してしまった。

 莉穂姉の白い肌に、学園指定の黒いビキニがとても良く似合う。もともと、顔立ちがキリっとしているので、大人びた雰囲気にグラマーなボディラインという俺にとっては反則的なコンボが脳天を直撃する。

 そして、そのすぐ隣では、莉穂姉に負けず劣らずのボディラインをした滝川の姿が…。

 こちらは淡い水色をベースにしたパレオ付きの自前のビキニ姿である。莉穂姉とは異なり、まだ少女と言う雰囲気が若干残ってはいるが、間違いなく美人な顔立ちをしており、ボディラインとのギャップが何とも言えない。

 くそう、こんな事になると分かっていれば頑丈なサポーターを装着しておいたものを…。これでは気を抜いた瞬間、トランクスタイプの水着にテントを設営してしまいかねない。


 ここ籠月学園には、一応は指定の制服と水着が存在するのだが、私服や私用の水着の着用もOKな校風である。

 普通の高校であれば、水着はスクール水着のみ…というところが多いだろうが、ここは制服の時点でブレザータイプとセーラー服タイプの二種類があるという特殊な学園である。

 水着に至っては、莉穂姉が着用しているビキニタイプの他に、競泳用水着、スクール水着の合計三種類あるのだ。そして、それぞれ色が黒と白の二種類ずつ存在するので、指定の水着だけでも結構バリエーション豊富と言える。

 私服や私用の水着に関しても、余程過激なデザインなければ、特に教職員からの注意もない。

 ちなみに、俺の水着は学園指定の黒いトランクスタイプ。ノーマンは、自前で用意したミリタリー柄のトランクスタイプをそれぞれ着用中である。余談ではあるが、男子水着はブーメランタイプとトランクスタイプの二種類で、色は女子と同じく黒と白の二種類である。


 そんなどうでもいいことを考えてクールダウンを図りつつ、二人の胸の谷間に吸い寄せられそうになった視線を砂浜に逸らす。


「い、一体なんでしょうか?」

「渉さえ良ければ、義姉おねえちゃん、産む覚悟はできてるわ! 学生だろうと愛さえあれば問題ないわよ! ここで花嫁修業しながら、赤ちゃんをリアルタイムで育ててみせるわ!」

「いや、問題あるよ! というか、問題しかないよ! さっきも言ったけど、籠月学園の品位を落としかねないっての! 他の生徒の評判まで下がっちゃうから、莉穂姉はそんな魅惑的な事を言わないで! 決心がにぶるから!」

「わ、渉! 私はダメなの? さっきから莉穂姉ばかり優先してるけど、私じゃあ、女の魅力が足りない?」


 俺が莉穂姉の誘惑を振り切っていると、滝川が涙を溜めながら縋り付いてきた。

 なんでこの娘は、こんな重度の姉好き(シスコン)相手に必死なんだよ。器量も良いんだから、俺なんかを相手にしなくても社会に出てから彼氏を作れるだろうに…。

 俺は一体どこで、滝川のフラグを立てちまったんだろう。


「いや、滝川は十分に魅力的だと思ってるよ? ただね、皆も知ってる通り、俺は莉穂姉と添い遂げる気しかないから、他の女性に目移りしないように必死に自制して──あれ? なんか要らん事言ってないか、俺?」

「~~ッ!? じゃあ、私にもチャンスはあるのね?!」

「ちょっと渉! 今のはどういう意味かしら?!」

「い、色々と黙秘します!」

「「ダメ! ハッキリ答えて!」」


 しまった。丸く収めようとしていたハズなのに、墓穴を掘りまくった感が酷い。

 わらにもすがる思いでノーマンに目くばせしたが、他の女生徒数人に混じって完全に観戦モードになっているようで、ワクワクテカテカしていやがった。

 くそっ、肝心なところで役に立たねぇ、コイツ。

 こうなったら、学生だけが使える召喚技を使うしかないようだな…。


「すぅ~……センセー! 助けて、センセー! 女子が海に入らせてくれませーん!」

「「あっ、渉ズルイ!」」

「ほぅ…私の目の届く場所で、なんて会話をしてくれちゃってるのかしら。二人だけで渉を誘惑しようだなんて、先生許しませんよ! 私も混ぜなさい! ついでに、恩があるから籠月理事長も混ぜてあげなさい!」


 声がした方を向くと、これまた悩ましいボディラインを誇るマチュア本体が、白スクール水着でゆっくりと近づいて来ていた。

 先月から、ボディを得たマチュアが教職員の仲間入りしていたのは知っていたが、まさか今日の監視担当だったなんて…。一難も去ってないのに、更にもう一難上乗せされた気分である。

 何と言うか…面倒な展開しか見えない。

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