足早にー服編
かなり短めです。
村には2ヶ所服屋がある。
『ゴリゴリゴリアテ』
『squid alabasuter』
の2店舗だ。
どうしよう‥…どっちも不安だ。
両隣に並んだそれらはどちらも主張が激しい。
ゴリゴリゴリアテはもうなんか名前とあってないピンクだピンク。
もうひとつの方も黒いシックな作りで一見良さそうだがなぜか屋根に烏賊が鎮座している。
取り合えず烏賊の方に入ろう。
扉を開け中に入ると目の前に広がるのは可愛いフリルのついた女性用下着の波。
俺は無言で扉を閉めた。
うん。
俺には早い世界だったね。
そうなると‥…こっちか。
入るのに凄く勇気と大切なものを失い
中に入るとピンクの内装に男性用下着や、ズボン、シャツ等が置かれているカオスな空間が広がっていた。
「いらっしゃぁあい」
声のした方をみると、体長50㎝ぐらいの虫のような透き通った羽をもつ筋肉が物凄い小人が空を飛んでいた。
「あら、ご新規さぁん?いらっしゃいませぇ」
「は、はぃ‥…」
「どんなものをご所望かしらぁ?」
目に毒をこらえつつ残金の半分を渡し
「これで2式初心者用の防具が欲しいです。」
「私のおすすめでいいのかしら?」
「お願いします‥…」
わかったわーと叫びながら飛んでった筋肉小人
ものの数秒で戻ってくると手には紙袋が2つ
両方受けとるときに
「こっちは隣の烏賊ちゃんからプレゼントよ」
といわれながらいただいたが
直ぐ様カオスな状況を抜け出すべく足早に部屋へと戻った。
明ける日の光を遠くに感じながら squid alabasuterの店主、烏賊頭の魚人はネイが走っていった方をずっと見つめていた。