起動
俺は花村 桐也
ごく一般的(だと思う)高校2年生だ。
俺には幼馴染がいる。
名前は姫野 奈由多
奈由多は成績は毎回学年トップ、運動はテニスで全国優勝を何度もしている。今はもうしてないが。
さらにはスタイルもとてもよく、学校どころか県内にファンクラブがあるほどだ。
しかし、こいつには少し秘密がある。
それは…
「とーや、ゲームしよー!」
オタクなのだ…
ゲームといったら大抵の人は挌ゲーや音ゲー、RPGを想像するだろう。
しかしこいつは毎回ギャルゲーを持ってくるのだ…
どうしてこうなったのかは俺には分からない。
まあ、最初は驚いたが今となっては当たり前になっている。
「んで、今日はなんだ?またギャルゲーか?」
実は結構楽しみだったりする。
俺だって男だからな(キリッ)
といっても楽しみなのはギャルゲーにじゃなくて奈由多の顔なんだけど。
奈由多はギャルゲーの時だけ表情が変わるのだがその顔がめっちゃかわいいのだ。
これは俺しか見れない顔だから結構嬉しかったりする。
「違うよー!それじゃわたしがいつもギャルゲーしてるみたいじゃない!」
「してないのか?」
「…してるけど」
「じゃあ、今日はなにすんだよ、挌ゲーか?」
こいつは挌ゲーも好きだったりする。
腕はかなり立ち、俺はこいつに1度も勝ったことがない。
「ううん、今日はオンラインRPGだよ!」
「まじか!お前オンライン好きじゃなかったよな?」
「いやー、ネット見てたらやりたくなっちゃったのだよねー。」
「タイトルは何だ?」
「『フェアリーズオンライン』、通称はFOっていう奴だけど。知ってるよね」
『フェアリーズオンライン』、通称FO
3Dに動き回り、モンスターを倒したり、PVPやギルドといったオンラインRPGお馴染みのシステム、更には自分がゲームの中に入ることもできることでネットで一躍有名になったゲームだ。
「ああ、あれな。俺もやりたかったけどオンラインゲームを1人でやるのは好きじゃないから諦めたんだよな。」
「私も。だから誘ったんだー」
そんな話をしながら俺たちはノートパソコンを起動し、ソフトのインストールやDLを待っていた。