表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
タイトルは「小説の書き方」  作者: ドライパイン
1 小説を書き始める2人
9/191

7小説の動機(烏丸)

「ひょっとしたら私は、単なる記録として物を書こうとしているのかもしれません」

「記録、か」今度は古谷が言葉を詰まらせる。

「毎日どこと無く思いついたことを忘れながら、ずっと生き続けて死ぬまで忘れ続ける。そうやって生きていくのがどうも勿体無いような気がして」

「……徒然なるままにってか?」高校の頃の僅かな知識を思い起こす。

「或いは、写真のような単なるデータ集としての扱いかもしれません」

「写真をデータとして扱うかはともかくだけど」

「考え方が怠惰でしょうか」

「いいや、ある意味純粋なんじゃないかな」何かをごまかすように、半分笑みを浮かべながら古谷は返す。2人共しばらく考えこむ。

しばらくたって、言い出したのは古谷だった。

「僕も、もう一度小説を書いてみようか」

「面白いかもしれません、それ。古谷さんがどんな小説を書かれるか想像もつかないですけど」

「期待して待ってて下さいな」

「黒歴史小説をですか」

「やっぱり黒いわアンタ」

「それでは次に会うときにでも、テーマ程度は持ち寄って」

「うん、考えておこう」

 残ったコーヒーを、2人とも一気に飲み干す。熱さは感じなかった。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ