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タイトルは「小説の書き方」  作者: ドライパイン
6 街へ行こうよ小説家の2人
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◇4 妹+張込+小説家=

「小説家の張り込み?」人通りが少なくなり、ひとまずファストフード店で話をしようということになった烏丸と辰巳。

「普段は張り込みは愚か突撃取材もやったこと無いってのにな」やれやれ、という感じで辰巳は言ってのけた。

「やれやれはコッチの台詞よ、じゃあ会いたい用事っていうのも嘘なの?」

「まあ、そうなるな」言いつつ、厚手のコートを脱ぐ。……やっぱり汗をかいていた。

「で、張り込みのためにその格好と」

「うん」

「頭の方が叔父に似ましたかね」さらっと烏丸は辛口。

「水果に対して何をやらかしてるんだよ叔父さんは」辰巳のリアクションも微妙にずれている。

「それで、取材対象は誰なんですか? これで失敗して左遷とかなったら大変でしょ」

「あ、一応心配はしてくれてるのね……」ほっとしながらも辰巳は手帳を鞄から取り出す。手帳のページには数枚の四角に切り抜かれた写真と、取材対象の名前が書かれていた。烏丸や古谷と同じぐらいの年齢だろうか。

「『高磯たかいそ香波かなみ、20歳小説家』」烏丸は無言で兄を見つめる。

「違う、俺年下趣味とか無いから安心しろ」

「別に兄さんの性癖の話はしてない、でも警察の人とかにこの写真を見られて信用されると思うの?」

「一応名刺とか持ってきてるからさ」言いながら鞄を探る。……見つからないようだが。

「そういう問題じゃないんだけど……いいから取り敢えず行こう、コート脱いでマトモな格好して」

頼んでいたハンバーガーを押し込みながら烏丸は辰巳を急かす。慌てながらも兄はついてきてくれた。


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