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タイトルは「小説の書き方」  作者: ドライパイン
5 小説、中断
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8 相談、茶々

「自分の書いているモノが批判された時、どう対処する」要は、古谷が聞こうとしていたのは烏丸の問題である。

『書くこと』が商売である卯島にとっては、その質問は意味を成さなかった。

「何か、あったのかしら」

「……違う」あまり烏丸自身のことについて、古谷は振れ回りたくは無かった。

「批判そのものは致し方無いことよ、誰かに賛成するってことは誰かに反対するってこと」

「悪意だったらどうするんだよ、向けられた悪意はどうすればいいんだ」縋るように古谷は質問する。

「仕方がない、という他無いわね」

全身の力が抜けてしまったかのように、椅子に倒れこむ古谷。

「古谷君自身の問題では無いでしょ?」分かっていたかのように問いかける卯島、いや分かっていたのか。

「評価と同じように散々批判の類は食らってきたもんね、今更ソレがこたえるわけじゃないでしょ」

「初めっからお見通しってわけですかい」諦めたように古谷は言った。なるべく広くは明かしたくは無いんだけど、と付け足す。

「君自身の問題であれば、助力はする。でも君の問題では無いなら私からはどうしようもないわよ」

「……何でさ」自分の発言が、駄々をこねる子供のようだ、と古谷は思う。

「古屋君自身の問題は、そのまま私にも関わってくるわ。もちろん毎週のエッセイとしてね」

一旦コーヒーに口を付ける卯島。彼女もあまり苦いものは苦手で、ミルクを大量に入れてもらっていた。

「だけれども、君の友達の問題は私には解決出来ない。いや、もしかして彼女かも」

「無い、アレが彼女とか絶対無い」思い返す時間もなく、一瞬で噛み付くように言い返した。

「全力で否定するあたりが却って怪しいのよ、これは私の勘が告げてるわ」ニコニコとした笑顔の卯島。

うるさいやい、と噛み付く形で古谷は反撃した。

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