表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
タイトルは「小説の書き方」  作者: ドライパイン
5 小説、中断
40/191

1 批判、暗転

 深夜近く自分の下宿で、寝る前に――あんまり体には良くないことを十分理解はしているものの――烏丸はワープロに向かって今日の分の原稿を打ち込んでいた。可能な限り、自分達の書いていく小説を世の中に出していく。これは古谷と2人で決めたことである。世間に出す、という前提の元書くことでより良い作品にしようという心がけ、というのは烏丸にとって結局口実であった。何とはなしに、こうして世の中に書いて出してしまったほうが小説としてあるべき形だと烏丸が思ったためである。古谷の意図は正確に確認してはいない。

 ふう、と溜息をつき烏丸はキーボードを打つ手を止めた。その時、烏丸の目に「感想が書かれました」という文字が映る。通常は感想をもらえることもなく、アクセス数だけでやきもきしがちな烏丸にとって心躍る瞬間であった。

 しかし、瞬時に彼女は青ざめる。

「読みました。はっきりといって、酷い小説だと思います。あなたには小説を書くということが向いていないのではないでしょうか。このまま執筆を続けるのは無意味です、一度推敲か消去をお勧めします」


 鼓動が早まる。動揺、焦り、恐怖。表すことが出来ない感情に一瞬烏丸は、座りながらにして立ちくらみのような感覚を覚える。しばらく画面を見つめて、マウスもキーボードも動かすことが出来ない。

 かなりの時間を置いてから、吐息と共に烏丸はウィンドウを閉じた。

「ようやく批判らしい批判が来ましたね、私も有名小説家です!」普段古谷に見せるような、相手を笑うための作り笑顔を一瞬浮かべる烏丸。しかし、その発言とは裏腹に、頭をすぐにうなだれてしまった。やがてそのまま、逃げるようにして電気を消して布団に潜り込んだ。


…………眠れない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ