表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
タイトルは「小説の書き方」  作者: ドライパイン
4 古谷の筆は進まない
33/191

ε 書店員烏丸の現状報告

「そういえば、例の小説はどこまで進んでる?」妹のテストを一通り見て時間を潰してから古谷は尋ねた。

「あら、その確認の為の視察でしたか」

「本店調査か何かみたいな扱いは勘弁してくれ」

「適当な感想を言ったら倍返しですよ」

「その流行語はもう流行らない、しかも何をどうやって倍返しするんだよ」

「ス○ブラで」

「烏丸サンめちゃくちゃ強いだろ勘弁して下さい」ちなみに烏丸妹も強い。

「じゃあマブ○ラで」

「それはバッジおはじきゲームだろうがジャンル違うわ!」

――

「プロットの作成が終わって、そこに入れる小さい出来事を今考えている最中なんです」烏丸が大学ノートのようなものを自分の鞄から取り出して古谷に見せる。

「……」見せられた古谷は沈黙する。

「どうしたのさ?」と烏丸妹がノートを見てみると、そこには読解不能な文字が広がっていた。

「何これ、宇宙語?」思わず妹がこぼす。

「前見た時は普通の字だと思ったんだが」問い詰めるように古谷が聞く。

「……昨日はサークルで飲み会があってですね、その飲み会の酔いの勢いで書いたものがこちらになります」

「3分クッキングみたいに言われてもちゃんとした文字は出てきませんが」古谷が圧のある言い方をする。

「ゴメンナサイ、別のページはまともですから!」といってペラペラめくる烏丸。

「……いや、部分部分でミミズが張っているような字が見えるんだけど」一方妹は姉の失態を見逃さなかった。

「そ、その日は眠くてですね! なんとか書こうとしたらこうなってしまったんですよ、それにほら国会には速記者がいますからそのスタイルをとってですね」

「解読できるの?」と妹。

「出来ませんけど」あっけんからんと姉。

「昼寝をきちんと取らないからこうなるのだ……」何故か睡眠の重要性を説く古谷。

「何を普段の昼寝を正当化しようとしてるんですか、叔父が店番中寝てるの古谷さんのせいですよ!」

「2人共不思議な会話をしますねぇ……」と英語の分からない古谷妹は思う。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ