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タイトルは「小説の書き方」  作者: ドライパイン
4 古谷の筆は進まない
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⊿ 物書き古谷のぶらり書店旅

 烏丸が現在アルバイトをしている書店は、駅からやや離れている旧商店街の一角である。昔からの店が多く、購買層も近所の人か教科書販売で購入する人か、週刊誌や漫画を購入する近場の高校生がメインである。

周囲の商店街の店の1/4程度はシャッターが閉まっている。夜に開店する酒場などの店が閉めていることを差し引いても、あまり人の出入りが多い商店街とは言えない状態だ。

 書店に入る古谷、しかしカウンターには古谷ではなく叔父である店長が座っていた。

「こんにちは、烏丸さんいますかね?」長い付き合いなので叔父とも知り合いになる。

「おお、古谷くんか。少し前休憩に入ってもらったところだよ」

「店長なのに店の最前線に出るんですか、普通アルバイトに任せる気がするんですが」

「今はかき入れ時でもないからね、ここでゆっくりお昼寝でもしようと思ってね」そういって取り出すのは立方体の中央に穴の空いた、昼寝用の枕。

「それ、手に入れたんですか!?」普段ののんびりした態度が嘘のように興奮する古谷。

「なかなか楽になるよ」と枕に頭を乗せながら叔父は返答する。

 この2人、烏丸には「昼寝連合」と名付けられていた。枕に関する書籍を購入し、時に自作し、時に「より枕投げが便利にできる枕とは」を研究しようとして烏丸に止められたりしていた。また叔父は店を改造しカウンター部分に日差しが差しこむように窓を作った。……昼寝のためだけである。

烏丸曰く「枕にあそこまでの情熱を注ぐ人物が2人も揃ってしまうこと自体が異常」とのことである。

――

 枕談義を終えた古谷は休憩中である烏丸の元へ行く。

「ジャック・イン! ロッカーマン.mp3、トランスアウト!」烏丸ともう一人が何故かテレビの前で叫ぶ。

「音だけ送ってどうするんだよ!」mp3は音楽ファイル、mp4は映像です。

「あらら、お兄さんお久しぶりでーす」古谷をお兄さんと呼ぶのは烏丸の妹である。


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