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タイトルは「小説の書き方」  作者: ドライパイン
A 喫茶店にて二人は語る
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4 衣川店長は笑わないしあんまり喋らない

「前回私が散々振り回したことへのあてつけですかこれは」この店での混乱を策略の一種と考える烏丸。

「いつも会話で主導権を握られると困るからね」とニヤけるようにして古谷は返す。一方の店長はというと何のことだろうという風な表情である。今回のは素なのかよ、と虚を突かれる烏丸だった。

「いつもこんな感じなのさ、店長」古谷のしたり顔は継続中。

「古谷さん、ここの常連なんですか」

「店番たまに任される程度にはね」古谷も、たまに店長の行動には驚かされるということを烏丸にぼやく。こんなに店長についての話になっているのに店長は無言で作業をしている。

「衣川店長、リアクションしないと烏丸さんにドン引きされるよ」古谷の警告でようやく顔を上げる衣川。

「いえ、会話に水を差すと悪いと思ったので」冷静になってよく見ると比較的ダンディーな人物に見える。だがこうも表情が変わらないとダンディー部分を遥かに通り越して怖い印象しか生まれないぞ、と烏丸は思う。

「不器用な人なんだ、許してあげてくれ」とやや不遜な物言いの古谷。

「裁縫は得意ですが」とは衣川店長の返し。

「確かに不器用な方みたいですね、分かりました」と烏丸は諦めた。

「ただ、ここなら大分書いている小説についても話しやすいんじゃないかと思う、万年閑古鳥だからね」

「いいんですか、そんなこと思い切り店長の前で」

「いいえ、それが店主としての悩みですので」

「まず衣川店長の変な言動を治さないとどうしようもない、お客は間違いなく来ない」

「変、でしょうか……」悩む衣川。烏丸は2人の会話に苦笑いしか出来なかった。



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