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タイトルは「小説の書き方」  作者: ドライパイン
3 烏丸と祖父
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C 烏丸高校生の発掘物

 烏丸が探索中に気になったものは、ゴミ部屋の中から少しずつ取り出されていった。気になったといっても彼女自身がこういったことを面白がる性格であったため、一度気になったもののすぐに雑誌の山に戻す物の方が多かったが。


「新聞がまとめられた本……図書館にあるだろうけど珍しいし捨てるには勿体無いなぁ……」

「ホームズ、クリスティの本はあったけど別段ミステリ好きっていうほど買っているジャンルが統一されているわけでもないし、たまに本の1P目に犯人が丸で囲まれてるのが腹立たしい」


 古い本ばかりではなく、漫画やCD、なぜか本体が見当たらないファミコンソフトなども混在していた。烏丸がかなり惹かれたのが「22エモン」だったが既に書店で読んだことがあったため、持ち帰るのは諦めた。「ミシガンッピー殺人事件」のソフトを見つけてしまった時は烏丸は祖父に同情した。ソフトの裏面に『再プレイ不要、未クリア』と明らかに他のノートなどに書かれているものよりも乱れた字で書かれていたのを見て、烏丸は更に困ったような笑みを浮かべることになった。


「よし、と」


 軽い分別と、一通りの部屋の物品の確認が終わったところで畳に座り込む。本、音楽、雑誌やゲームなど様々な物が見つかったものの、これといって統一された趣味のようなものが今ひとつ分からない。残りの手がかりは、部屋に散らばっていた藁半紙のようなものや、大学ノートだけである。


「……?」


 藁半紙と大学ノートのページには、それぞれ記入時の日付(および年月)が書かれている。適当に手にとった藁半紙の一枚。書かれているのはメモ書きと言うよりは、何かの文章のようであった。書かれている内容をなるべく見ないように、烏丸は日付順に並び替える。作業は夕頃まで続いた。

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