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タイトルは「小説の書き方」  作者: ドライパイン
9 後方支援/情報複製
176/191

Q転

「烏丸くん? 工作の方お疲れ様ー! 申し訳ないけど現在進行中の作戦は中止、古谷君の入れ替えた原稿を高磯さんのものとして提出しといてねー!」携帯越しだというのに大きな声で話す竹内。

「ッ、ふざけるな! これだけ事態が動いてから中止だなんてそんなことが有るか!」吠えるように携帯に向かって辰巳が叫ぶ。しかし携帯の向こう側からはアハハごめーんと軽い返答。

「上層部が肝心な所で日和見してね。明らかな暴露本よりはこうした方が地雷としての機能を持つんだって」

 それじゃーねー、という気の抜けた声で竹内が通話を切る。


「これで結論ついた、のかな」携帯を仕舞いながら古谷が呟く。

「そのようだな」先程の怒りは何処へやら口元が緩んでいる辰巳。緩んでいる、というよりは歪んでいるという方が正しそうだと思う古谷。

「……高磯さん、これってどういうことなんです」驚きの余りぽかんと口が開いたまま、しかし烏丸は高磯の方へ向かって歩みを進めて尋ねる。

「本当に御免なさい、烏丸さん。私にとって小説を書くことは復讐の手段でしか有りませんでした」

「…………違います。そんな事、無いです」烏丸の否定する声は酷く震えていた。


 その時。4人の背後で袋小路にうずくまっていた女性が突如立ち上がり、走りだす。

 右手には事務用品の一部であろうカッターナイフ。烏丸と辰巳を振り切りその先の標的は高磯。

 高磯の隣に居た古谷が、彼女を押しのけて前に立つ。

 犯人の凶刃は古谷の右腕を一振りで切り裂き、その場の誰もが思いもしないような血の量が吹き出す。

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