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タイトルは「小説の書き方」  作者: ドライパイン
8 ワイドゥ・イット
156/191

19 (書店店長)*(喫茶店長)

「叔父さんはどうして書店勤めなんですか」

「何かだいぶん酷いことを姪に言われたような気持ちがするぞ」

 その日の夜、書店でのアルバイトがてら烏丸は叔父に夕ごはんを作っていた。本日のメニューはピーマンが余っていたので筍の水煮を購入し青椒肉絲。叔父はというと、カウンター業務が疲れたと言って食卓でウトウトしかけていたところであった。叔父は自炊が出来ない事を自称しているほどなので、烏丸も勤め始めて半年ほどで諦めて週2で夕食を作っている。

「良く良く考えると聞いたこと無かったなと。というか不釣り合いすぎでしょう」

「書店の店長と言えばダンディな大人で、格好良く決まってるのが普通だろ」

「だまらっしゃいダサオヤジ」

「ぐっすんおよよ」発言とは裏腹に、眠そうな目で机に伏せる叔父。

 青椒肉絲を炒め終わって大皿にサッと流し込む。テーブルからご飯とおかずの湯気が立つ。ちなみに叔父の家で料理を作らない日では、烏丸は一人家で食べている。

「そういうのは良いんです、探そうと思えば叔父さんの歳なら色々職業有ったんじゃないですか」

「いやまぁ氷河期って時期では無かったけどさぁ」

 頂きます、と2人で主菜を箸でつつく。

「そっかぁ、未だに話して無かったっけか」

「それか単に忘れました」

「あーそうかもね、水果ちゃん忘れっぽいし」

「人を勝手に鳥頭にしないでくださいませんか、やっぱり絶対聞いたこと無いです」

「良しじゃあ話してあげよう、聞いて驚き見て笑う俺の波瀾万丈人生談」

「波瀾爆笑ですね、笑いどころがなかったら『オチは何処』って聞いてあげますから」

「大丈夫大丈夫、ちょっと奥の本棚に本を取ってくるからご飯を食べ終わるまで待ってなさい」

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