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タイトルは「小説の書き方」  作者: ドライパイン
2 書き始めは唐突に
14/191

4テーマさま、合体事故

「なんというか、ノート一通り……ごめん、全部は見れなかったんだけどさ」始めの1冊目も、ノートの一行毎に書かれているため古谷は途中で力尽きてしまった。

「私も中盤の当たりは忘れています。テストでもノートの初めと終わりあたりを頑張って真ん中はぱっぱと」

「アンタの学力の話はしてないし不安になるからやめてくれ」学部の関係上、一緒の科目を勉強したことはない2人。

「書きたいことは自分でも充分あるんじゃないかと思っています、うぬぼれかもですが」

「いや、一週間でこの量は誰も読みきらん。だけどさ」

 一旦口を閉ざす古谷。思案を巡らすかのように目線をすこし逸らす。

 その視線の先を探る烏丸、彼女は喫茶店の女性店員の後ろ姿をそこに見た。

「古谷さんのエッチー」今度は烏丸が冷ややかな目をする番だった。

「違うわ、お前が同性なら蹴りの一発でも入れているところだぞ」

「新手のジェンダーハラスメントですかそれ?」

「お前をモラハラで訴えたい気分だよ今は」とうとう『お前』呼ばわりする古谷。

 かたやため息、かたや笑顔。しかし古谷のため息はどこか芝居がかったもので、実際の発言ほど疲れているようには見えない。暫く時間を与えるかのように烏丸はカップに手を伸ばす。冷めかけのアメリカンコーヒーなので、かなり一気に飲み干していく。

「変な話、別にそこに書いているテーマは両立出来ないことは無いよな」提案として古谷が言い始めた。

「例えば?」考え込んだ末、烏丸は相槌をひとまず返した。

「『大学で入ってしまった部活は漬け物部』とかは他のテーマと掛け合わせしやすいと思うよ、『魔法学校に入って身についた知識はなぜかお料理知識だった』とかは」

「お料理ナンバーワン対決でもやるんですか!?」今日初の烏丸側のツッコミ。

「理屈と石膏と話の繋ぎはどうとでもなる!ある程度面白ければ、なんだけど」

「いや私が不安なのはそこでですね」

「今更悩んでもしゃーなしだろう、それより色々掛けあわせて面白そうなの探そう」

「……掛けあわせていくと段々わけわからなくなるかもしれないですよ?」

「多分、そこの落とし所というか集結点が『テーマ』なんじゃないか」

「そう、ですか……はい、やってみましょう」不安ながらも烏丸は頷いた。

「ちなみに僕のテーマは『中世時代に行った俺が持っていたのはプラスドライバとマイナスネジ』」

「掛けあわせじゃなくて悪魔合体の事故みたいになってますけど」

「……あれ、ペルソナじゃ無いのか?」

「古谷さん、今度3DS貸してあげましょうか?」

「なんだか凄く敗北感がするんだが」


「魔術学園漬け物部」誰か書いて欲しいです。

(4/13追記 書かれてしまった。有難うございます!)

追記:勢いで書いてしまいましたが、中世後期時代には既にドライバーとネジは開発済みであることがわかりました(Wikipedia調べ)。

2つの工具がオーパーツになっていないことになります、調査不足でした。

古谷君のテーマは後々変更になると思います、申し訳ありません!

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