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タイトルは「小説の書き方」  作者: ドライパイン
7 女四会、そんでもって女死会
131/191

32 煮込み

3人目、烏丸。

 一番の驚異は多分姉だろうと予想する三菜。食材として世の中に出回っている物なら、食べれる程度に調理出来る自負が三菜にはあった。だが、今回の混沌鍋であることを烏丸は事前に知っている。即ち、ちゃんと調理しないといけないキノコ類などを事前に用意している可能性がある。ワライタケとか盛られない用に気をつけようと、三菜は警戒する。

 高磯は今度こそ辰巳の事を考えていた。正確には、何故今自分が小説を書いていることを彼が知っているかを。編集者と週2程度に連絡をとっているので、いつの間にか知らない人物から連絡が来る事は何度か体験していた。守秘義務違反なのではとツッコミを入れたものの、編集者に笑って返されたのでそういうものなのかと思った記憶がある。今回もそういう類の物事なのだろうか、しかし執筆人生に関わるとは?

 仲林は、とはいうと案外安心していた。2度めの材料購入の時に同行している分、多分「間違ってとんでも無い物を入れる」パターンは無いだろうと推測できる。ただ、アウトドア派というのは意外だった。そういう人物が小説を通じて友人になるとは。

「鍋の容量が多くて良かったです」どこか澄ました顔で出てくる烏丸。仲林、一瞬焦る。


4人目、仲林。

 こういう人がぶっ壊れると怖いなと考える烏丸。既にカレー粉事件を目の当たりにしている。カレーが好きみたいだし、いつの間にかカレー鍋になってましたーといったオチを少し期待している部分もある。見ると高磯が何故か楽しげにしている。……多分カレー鍋では無さそうだ。

 仲林ならそんなに恐ろしい物を入れないだろうと安心するのは高磯。これなら上手い具合にいくかなと思わず笑顔が溢れる。問題は最後の仕上げが上手に出来るかどうかだ。一応事前に本も購入してやり方は理解している。3人は止めるだろうがやってみせようと高磯は意気込む。

 三菜は、しかしある事に気がつく。自分が投入した材料、アレは一応アレルギーの類が無く味は充分なものの見た目が色々と危険であった。完全に冗談半分で購入した材料だったのだが、これは女子としてよろしくない。食べ物は味香りの次に盛り付けが有る。鍋とは言っても、果たしてちゃんと食べる前に目が潰れてしまわないだろうか、と心配になる。

「終わったよ、入っておいで」

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