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タイトルは「小説の書き方」  作者: ドライパイン
7 女四会、そんでもって女死会
129/191

間-3 不通の電話

 竹内に、念のため電話を掛けてみるも通じない。

どうしたものか、と携帯電話を下ろした時にちょうど電話が振動する。メール、だった。

『ききT=レヽこ`⊂ヵゞぁゑωT=〃け`⊂〃、τ〃ωゎUτ<れゑ?』

……本気で無視してやろうかと考えこむ。古谷が小欄を投稿している新聞社の、卯島からのメールであった。

そもそも彼女がギャル文字を送ってきたのが、彼女の友人に送るつもりのメールを誤爆してこちらに送ってきたのがキッカケである。それ以降、陳謝どころか開き直ってギャル文字だけのメールを送ってくる。ある意味その精神力を古谷は尊敬していた。

「……もしもし」メールが来た段階なら時間が有るだろうと考え、古谷は早々に電話を掛ける。

「おお、休日にノータイムで掛けてくるとは暇人かしら古谷君」

「卯島サン、それはブーメラン発言というのでは」

「残念ながら私は休日出勤よ」

「別にそれは誇る所ではない」

「それより、一つ確かめたいことが。新しい作品を書くつもりなのかしら?」

「話が早い、というか自分をすっ飛ばして進んでいる気がしますが。卯島サンの所にも烏丸辰巳が来たんですか」

「誰かしら、それ?私の情報源はお上からの連絡よ、古谷修一が新作を書く予定があるからそのサポートに回れって」

「益々自分抜きで話が進んでますね、それ」事態の不透明さに、乾いた笑いが出そうになる。

「当面は私のお仕事も中断、分社を通じて当面は貴方の編集者として働くことになるわ、ちゃんと原稿書いてくださいね」

「……それじゃ、卯島さんは出向ってことですかい」

「暫くそっちの近所のマンスリーマンションにでも済むから、明日会いましょう」

「引っ越すにしてもエラく荷物少ないですね」真っ先に疑問に思ったのがソレだった。聞くべき点はそこではないのに、何故か聞いてしまう。

「そんなに身重じゃないのよ、私は」古谷の疑問を軽く笑ってあしらい、卯島は通話を切る。

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