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タイトルは「小説の書き方」  作者: ドライパイン
7 女四会、そんでもって女死会
123/191

25 11獣の王

切った具材を煮詰めている間、仲林と三菜は無人島での話をしていた。食卓でのガスは弱火で温める予定なので、キッチンで一気に食べれる状態にする算段である。

「烏丸家は一体何のためにそんな生存訓練を積んでいるのかしら」

「おじいちゃんがちょっと病弱だったんですよ、牛乳でスグお腹壊してましたし」

「それは多分体質の問題よ、アレルギーもあるから人に無理に飲ませちゃいけないよ」年上として一応注意する仲林。

「血液検査で何も出なかったんですけどねぇ」三菜は首を傾げる。

「無人島でそもそも何食べてたのよ、携帯食糧があったりしたの?」

「もちろん草食系女子ですよ」三菜は当然のごとく返す。

「烏丸家の人間はセルロースを分解できるのかしら」セルロースを分解する酵素のセルラーゼは、哺乳類ではウシやヒツジ、ウマといった草食系動物にしか見られていない。

「いえいえ、一応イモや人参などが育っていた気候なので」

「ああ、それなら納得ね」胸を撫で下ろす。

「木の槍でトラと戦った時は本当に死ぬかと思いましたが」

「それ本当に日本の話?」撫で下ろした胸がバウンドする。

「到着まで目隠しされたので未だに良くわからないんです、ケッペンのえーえふが何とか」

「熱帯じゃん、Amazonじゃん」Af気候、熱帯雨林気候。

「中二だからそろそろ地理勉強しないとマズイですかね……?」先日のテストでボロボロな結果を叩きだしてしまった彼女であるが、来年受験という事実にそろそろ焦りが生じてきた頃である。

「人生経験は豊富だと思うわよ、うん。今度勉強は教えてあげれるから」

よっしゃとガッツポーズを取る三菜。古谷の変人ホイホイっぷりを今まで見てきた仲林にとっては、案外慣れた光景だったが。

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