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  作者: カツオ
1/5

第一話 記憶無き友

とりあえずよろしく

チャイムが鳴った。

亘は、誰だ、こんな深夜に…と思いながら玄関に向かった。

亘は埼玉から上京してきた。

28歳だ。今は週刊誌の出版社で働いている。

どうせ、間違えたピザの配達だろうと思った亘は、ドアを開けた。

亘は友達がいない。

とゆーか、今はいない。

上京する前に親友とお別れの宴会をした。

それ以来、友達はいない。

でも仲間はいる。

会社の仲間だ。

おっと、仲間も友達だと思ってる皆さん。

そうですけど、その仲間は亘の家に遊びに行っていない。

亘も、仲間の家に遊びに行っていない。

開けると、まだチャイムを必死に押していた。目も真剣に。

亘は唖然としていた。

今、深夜に大きいリュックとハムスターらしき小屋を持ちながら、真剣にチャイムを押している人が今、目の前にいる。亘は、我慢しきれず言った。

「もう、開いてますよ…」


その男はえっ、って感じで亘を見た。その後、いきなり泣き出して、

「うぉおおおお!!会いたかったぁ!橋本ぉ」


と膝をつきながら泣いていた。

いわば、泣き叫んでいた。

でも、今は深夜だし、この階には赤ちゃんがいる部屋もあるし、すごく迷惑だ。

「と、とにかく中に入れ。近所迷惑だし」


と言って亘は、男を部屋の中に入れた。

「んで、名前は?」


「五反田…」


「五反田?オレ、記憶力はいいけど五反田は覚えてないなぁ。それより、オレ、おまえと会ったっけ?」


「ひどいなぁ、会ったじゃないか」


「いつ?」


「それは、…」


話が長くなるので、じつは、五反田はオレが小さい頃隣だったじいさんの孫、オレをみたのは7秒らしい。

「はあああ!!?7秒?たったの?」


五反田は頷いた。

「い、いや、ふつうは7秒しか会っていない人の家に転がり込むか!?」


「まあ、オレはそんなタイプじゃない」


「なんだこいつぅ!すげーうぜー!!」


すると、五反田はハムスターらしき小屋からすごく太ったハムスターを出した。

「なんだこれ―――!」


亘は叫んだ。

「オレのたびの友、テムてムだ」


五反田はスマイルを送った。

「なんだおめ」

読んでくれてありがとう。

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