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「一緒に楽しいことしてからどれくらい経ったっけ?」
そう言ったのは白い髪の少女だった。彼女の退屈さは見ていてすぐにわかるものだった。
話し相手をしているもう一人の黒い髪の少女は考え込んだ。
「うーん…もし私のことを言ってるなら、きっと十年は経ってるわね」
二人は真っ白な空間にいた。そこには彼女たち二人だけがいて、木でできたような椅子に座っていた。そして二人の間には、まるでミニチュアの地球のようなものが置かれていた。
「隕石、落としていい?」
そう言って彼女は岩を作り出した。彼女の手のひらでは小さなそれも、目の前にあるミニチュアの地球にとっては巨大だった。
「人間を作るのにどれだけ苦労したと思ってるの。あの岩をまた落とさせようなんて思わないで」
黒い髪の少女がその岩を指さすと、すぐに消え去った。
「つまんないの…。あなたが考える生き物を作り出してから、もうほとんど地球で何もさせてくれないじゃない。私たち二人で協力してやってるのに、たまには壊してから時間を戻させてよ」
「だって、彼らが自分たちでやってる様子を見るのがこんなに愛しいんだもの」
ミニチュアの地球が彼女に近づく。
「ここでは内戦中で、もう大騒ぎなんだよ。こっちの場所では男が二人の人生の恋人を選べなくて悩んでて、こっちではグループが無人島に取り残されて、もう二人は死んでしまった。どうして私みたいに楽しめないの?」
「中世が終わってから、何もかもがすごく予測可能になっちゃった。今の私が楽しめるのは、彼らの作り出した空想の世界くらいよ」
「じゃあ、そんな世界を自分で作ってみたら? きっと楽しいよ」
彼女はしばらく黙り込んだ。
「前回やった時、何が起こったかわかってるでしょう。一番しっかりしていたものでさえ子供向けのお話だったのに、それでもあのちょっとした設定の穴が少しずつ世界を壊していった。あんなにカラフルで楽しい世界が、核戦争で終わるなんて本当に想像できなかった」
「今の人間が作る世界はもっとよくできてるよ…。始められそうなものを一つ探してみるね」
ミニチュアの地球が高速で回り始めた。黒い髪の少女はそれをじっと見つめる。
「これとかどう? ゲームの世界みたいだよ。制作者たちは追加の素材で設定の穴のほとんどを埋めてるみたい。それに新しいゲームも出したばかりだし」
「『ほとんど』って言ったわね…。もし設定の穴がない世界の何かが使えればいいのに…。そのちょっとした穴を埋められるようなものが…」
彼女はため息をつき、もう一人の少女を横目で見た。
黒い髪の少女がため息をつく。
「わかった…。また私の世界から人間を何人か使わせてあげる」
初めてではないやり取りだった。
「でも歴史の書き換えは手伝わないし、物語に勝手に入り込むのもダメ。前回あなたがやった時、私たちを殺そうとする人間が生まれたんだから」
もう一人の少女はからかうように笑った。
「やっぱり簡単に言いくるめられるんだから」
するとすぐに、さっき消えたはずの岩が彼女を直撃した。白い髪の少女は額をさすり始めた。
「いいから早く選びなさい…。でも、その世界にとって重要な人間は絶対に選んじゃダメよ」
「相変わらず甘やかしてるね。恐竜の時はそんなじゃなかったのに…」
そう言って地球が近づいてくる。
「運命の人は誰かな…」




