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ラスティア群像劇~第2章~  作者: niseimo38


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002、紅孩公国へと続く航路

AI作成。

海は静かだった。春奈は夏美を車椅子に乗せ、フォルタとともに甲板に立っている。

潮風が穏やかに頬を撫で、遠くの水平線は青く溶け合っている。


「春奈、ウォル国からの航路情報を確認しました」

フォルタは淡々と報告する。

「アングリアを経由して紅孩公国へ向かうルートが最短です。ほとんどの航路はここを中心にしていますが、朱雀町とセントビア王国だけは例外です」


春奈は頷き、夏美の髪をそっと撫でる。

「なるほど、世界の交通の要はアングリアってわけか……」


航路上、船は予期せぬ迂回を余儀なくされた。春奈は遠くの海面に目をやる。

波が荒く、潮の流れが不規則にうねっている。

「……裂け目の影響か」春奈は小さく呟く。


フォルタは解析データを投影しながら言う。

「最近、この海域で裂け目の発生率が増加しています。迂回前の航路上にも裂け目が発生しており、周辺の波が不安定でした。幸い、被害はありませんでした」


春奈は波間を見つめ、眉をひそめる。

「裂け目……これまでは点在していたけど、最近は頻度が増えているのか」


夏美はまだ眠ったままだが、微かな息遣いが波と風に重なる。春奈はそっと手を握る。

「私たちは、こうした世界の変化を受け止めつつ進まなきゃいけない……」


船は大きく迂回し、遠くの海面が安定を取り戻す。

アングリアを経由する航路は、まるで世界の交差点のように、あらゆる方向へ繋がっている。

朱雀町、セントビア王国、ウォル国、紅孩公国、狐火和国──どの国も、この海を通じて結ばれている。


春奈は深呼吸をし、フォルタに微笑む。

「よし、このまま紅孩公国へ。次に会う修復師と縫界衛士が待っている」

フォルタも穏やかに頷いた。

「はい、春奈」


春奈は波間を見つめ、無言で夏美の髪を撫でる。

意識のない妹の手は小さく揺れるだけだが、かつて夏美が頭をそっと撫でてくれたあの感触を思い出す。

それだけを頼りに、春奈は舵を握り続けた。


船は各地で自由に使いまわせるように出来ています。

アングリアを経由する必要があるのは、それ以外の航路は潮流が分からず遭難する可能性が高いからです。

アングリアは各地への航路を潮流を含めたルートごと構築したため各地へ行くことができます。

それを成し遂げたのは「ナポル」という人物が測量士を雇ってアングリア経由の航路を測定したためです。

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