終業式が夏休み前の最後の関門でした。
七月の下旬。
期末テストを無事に乗り越え夏休みが目前に迫ったある日のお昼休み。
「来たか、木嶋。急に呼び出してしまってすまんな」
「あの? 本日はどんな要件で自分が呼ばれたでしょうか?」
急な呼び出しに若干冷や汗が垂れながら職員室に入り顧問の真凪先生と対面するが、先生が妙に気まずいそうな表情を見せる。
まさか、また何かやらかしたましたか?
とか一度は言ってみたい台詞だが場合によっては洒落にならないので今回はそれでないと願うと真凪先生が頬を掻く。
「今日呼び出しは内の学校で毎年行われる夏休み前の例の行事について、木嶋に言っておくことがある」
「夏休み前の例の行事って、アレですか?」
「ああ、アレだ」
「それを先生から伝えるってことは今日呼び出し出されたってま、まさか!」
「察しいいな木嶋。今日呼び出しのは例の行事にお前達の部活に参加してもらいたいこと伝えたかんだ」
「ええ•••••••っ」
「すまん。先生のくじ運を許してくれ」
顔を引きずり先生に対して失礼な態度を見せるのも仕方ない。
何故なら例の行事とは学校独自の水難救助訓練と学校周辺で火事が起きた際に貯水するプール清掃を毎年くじ引き決める奴に今年はどうやらボランティア部が白旗の矢が立ったらしい。
まあ、要するにそこに所属オタ研部が参加する羽目になった。
放課後の部室。
「今日みんなに話す議題は、俺達オタク研究部が終業式の後、学校のプールの清掃をする事についだ」
「プール清掃ですか?」
「あちゃ〜、そうなったのか」
「あらあら」
「アンタ、一体どんな経緯になったらそんな展開になるのよ。ちゃんと説明しなさいよね」
「すまん。ちゃんと今から言うからさ。睨まないでくれよ」
葵は首を傾げ水瀬と桜華院さんは事情を察し立花がギロリ、と睨み、思わず気まずくなり軽い咳払いをする。
「ことの経緯を言うとな、プール清掃するように言ったのは顧問の真凪先生で夏休み中に二回学校にくる際に授業でプールを使うことになって毎年くじ引きで掃除をする部活を決めるのがこの学校の行事があるんだ」
「ふーん。それが私達とどう関係があるのよ?」
「オタク研究部は確か非公式の部活でしたよね?」
「ああ、そうなんだけな。今年のボランティア部員達は、メンバーが少なくて部員自体のやる気もないって事で俺達、オタク研究会に白羽の矢が立ったわけだ」
「はた迷惑な話ね。都合の良い時だけ部員扱いなんて」
「そこは、向こうにも事情があるわけだし。
それに真凪先生のお陰で部室があるわけだしそう邪険しない欲しいだ。
先生は強制じゃないから、みんなに相談してから返事をすると伝えてたら安心して欲しい」
『・・・・・・』
それぞれ何か思う所があったのか静かになり頼みについてはすぐに返事をしなくてもいいと向こうが言っていたことも伝え自分の意見を語る。
「俺は、今回のプール清掃に参加したい。
学校に貢献する度合いによって部が正式な部活として承認される可能性が上がるからだ。
まあ、これは個人的なわがままだけど、みんなとなら何やっても楽しいと思えるからさ。
一度しか無い学校生活を少しでもみんな一緒に何でもやりたいんだ。ダメか?」
俺個人の気持ちを素直に伝えたると集まってヒソヒソと話し合う眺めていると一人がしかめ面を見せる。
「はぁ、仕方がないわね、部長からの真剣な頼みだから特別に引き受けてやるわよ」
立花がメンバーの代表で答えのち残りの三人も頷いてくれた。
「ありがとうなみんな」
俺はみんなが納得してくれた事に感謝し時間の許す限り互いの好きな事ついて語り合った。
俺は、本当に良い仲間に巡り会えて幸せだ。
職員室。
「例の件答えは出たか?」
真凪先生が頼んだことに対する返事を聞いてきたのでみんなと相談して考えた答えを伝える事にした。
「俺達、オタク研究会はプール清掃の話を引き受けることにしました」
そう。伝えると真凪先生が一息いれる。
「引き受けてくれて助かる。もし、断られたら、先生が一人で清掃する事になってたからな。助かる」
爽やか笑顔で感謝の言葉を述べた。
「俺自身の学校生活を円滑に進めるために必要だと思ったまでですよ」
「それでも、助かる、ありがとう」
先生の言葉を聞いて照れ臭い言い訳に改めて感謝された後、先生とは、学校生活の日常について雑談をし職員室を出た。
ここからが正念場になりそうだ。




