ウチの娘(長女)が賢者を目指すそうで・・・
うちの子が・・・、シリーズ第二弾です。
マユミ、マユミや起きなさい。
今日に限っていつまで寝てるのかしら・・・あの娘ったら。
弟二人はとっくに遊びに出かけたわよ?! どこに行ったのかは知らないけど・・・。
お姉ちゃん!マユミちゃん!今日はお城に行って王様に挨拶する大事な日ですよ!
あ、あら、ゴメンネ。 もう起きてたのね、支度も終わってるじゃない。
早く降りてくれば良かったのに、一緒に朝ごはん食べましょう。
え?もう食べたの?いつの間に? え?そんなに早く起きたの?
で、今は何をしてたの? あらそう、自主勉強、忙しそうね。
昨日も遅くまで起きてたじゃないの? あ、あれは本を読んでたの?
何?何? これは魔導書・・・ね、ええっと・・・難しい本読んでるわね。
あまり文字ばかりみてると、目が悪くなるわよ。
そしたら敵の攻撃だって避け難くなるし、遠くの街だって洞窟内だって・・・
え?知ってる?あぁ、この前もこの話してた・・・ね。 ごめんごめん。
あ、その服まだ着るの?もう随分長い間それ着てるじゃないのよ。
もったいないとか言わずに、新しい服かってあげるから、
いや、本よりも服よ、ちょっとぐらいオシャレしないと!女の子なんだから。
魔力が宿ってるの?え?この服に? 洗濯したらダメなの?
じゃー香水だけでも、ホラ! これ、良い匂いよぉ お母さんのオリジナルなの!
髪の毛だってボサボサじゃダメじゃないの。
ホラ・・・鏡見て、・・・ウフフ 美人さんね
女の子はね、いつも身だしなみに気を付けて、キレイにしてなきゃ、
え?そんな事はどうでも良い? そんなのダメよ!
お母さんの化粧品も貸してあげるから、今日はしっかりおめかししてお城に行きなさいよっ
アナタ、良いモノ持ってるんだから、もったいないわよぉ
え、要らない? じゃー化粧水だけでも使って。
あと日焼け止めね、大事よ、お肌守って。
あと帽子はツバの大きいモノを使った方が良いから、これ、お母さんの被っていきなさい。
そう、外の敵は魔物ばかりじゃないわよぉー
特に紫外線、そう!お肌の天敵よ!
あとは砂漠とか乾燥地帯! もう潤いが無くなっちゃうんだから!
海沿いや川の周辺も照り返しで、もう焼けちゃうの!
え?治癒魔法? そんなのあるの? それは凄いわね、お母さんにも教えて!
あ・・そうね時間がないものね、ううん、大丈夫よ。
あとはストレスね、野宿なんて絶対にダメよ、女の子だし危険なんだから。
逞しい戦士のお兄様か、屈強な武闘家様・・・
そして素敵な勇者様にその身を守ってもらうのよ・・・それが良い、それが一番だわ。
お母さんもね、若い頃は美人で人気があったから、どのパーティーでも、我先に、と男たちが・・・
え、もう出発の時間なの? ごめんごめん、邪魔しちゃいけなかったね。
王様に失礼のないようにね、あまり無理しちゃダメよ、危ない時はすぐに逃げるの!いい?
え?何これ、 遊び人のススメ・・? ちょっとマユミちゃん!
アナタ遊び人になるの!?そんな職業ダメじゃない! お母さん許しませんよ!
え?賢者になるため? あ・・・そういう事?
でも遊び人って、お母さんあまり良いイメージないわ・・・
僧侶とか魔法使いが貴方には合ってる気がする・・・。
いや、アナタが決めた道だもんね、お母さん応援する!
昔お母さんが使ってた、バニースーツあるから、今度出しておくね!
え?要らない? っもう・・・結構良いヤツなのよー
あ、ピエロ的な方ね、そうね、そうよね。
・・・ううん、忘れて。 お父さんも知らないヤツだから。
はい、ごめんごめん、いってらっしゃい。
お城の方々にもちゃんと挨拶するのよ?女は愛嬌!わかる?
お小遣い足らなくなったら言ってね、気を付けてー。
っふぅ、・・・あの子すごい魔法の本読んでたわね、
誰に似たのかしら・・・。
あ、移動魔法使ってる・・・歩かない子だなー、っもう!
お姉ちゃんはしっかり者です。