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おっぱい×戦隊シリーズ  作者: 帝国城摂政
劇場版・超乳戦隊ギガレンジャー
7/68

劇場版・超乳戦隊ギガレンジャー(前篇)

 2014年。

 ギガブルーとギガイエローの2人は紫峰町の商店街で、乳房帝国ネームネームの怪人であるシーボ・アートランプと戦闘を繰り広げていた。


「行け! アートランプ!

 あの巨乳達をぶち殺すのだ!」


「了解しタイガー! タイラ様!」


 虎の顔で自分を作ったタイラに敬礼した後、自身の身体であるランプの扉を開ける。

 開けると中の火が外へと飛び出す。


「アートマジック・飛行機!」


 アートランプがそう言うと、外へと飛び出した火が飛行機の形となってギガレンジャーへと降りかかる。


「エレメンタルリボン・ファイアー!」


 ギガイエローがエレメンタルリボンを振い、炎で出来た飛行機の周りに火炎を放ち、大きな炎として一体化させて、敵であるアートランプへと返す。

 しかし、返された大きな炎は敵にダメージを与える事無く吸収されてしまう。


「ギガブルーアロー!」


 ギガブルーが放った弓矢もまた、敵のアートランプの炎へと吸収される。


「オー! 奴には遠距離攻撃はノーみたいなのデース!」


「それじゃあ、私達では……」


 そうやってじりじりと後ろへ下がって行く。


「やるのだ! アートランプ! 奴らをぶっ殺せ!」


「了解しタイガー!

 さぁ、ギガブルー! ギガイエロー! 覚悟しタイガー!」


 タイラの指示の元、アートランプの手が振り下ろされようとしたその時、ザクリとアートランプの手が斧に叩かれた。


「レッドアックス!」


「いタイガー!」


 そしてアートランプはもう一度、炎を別の物に変えて応戦しようとしていたその時、アートランプの後ろにギガグリーンが立っていた。


「やらせん!」


 そう言って、タイラが杖でバリアを張るが、ギガグリーンはそのままバリアへと向かって行く。

 持っていたトンファーで殴りつける。しかしバリアは壊れない。


「ふっ、馬鹿め! このタイラバリアが破けるとでも思ったか!」


「思っては無い。でも、作戦はグリーン、つまり成功したようです」


「なにっ!?」


 そう言って、タイラが振り返るとそこにはギガレッド、ギガブルー、ギガイエロー。

 それぞれの武器を合体して作ったバズーカ砲でアートランプを倒している姿があった。


「そんな……もっと、活躍しタイガー……」


 そう言って倒れ、爆死するアートランプ。

 その身体から大きな炎があがり、鳥や象など色々な動物となって暴れはじめる。


「……ギガグリーンがこのタイラ様を引き付ける囮か。

 だが、アートランプは炎を芸術として別の物に変えるモンスター。

 この炎のアニマル達が忌々しい大きな胸を焼くだろう。それを楽しみにしてやるわ」


 そう言ってタイラは帰って行き、ギガレンジャーはこの炎のアニマル達を倒すのに奮闘する事となった。

 しかし、その時はギガレンジャーも、そしてタイラ自身も知らなかった。


 炎の鳥が、がけ下に落ちたある物の氷を溶かしている事に。


 炎によって溶かされた氷の中から、1人の少女が現れる。

 身長は140cmもなく、胸もBカップくらいと小さい幼い美少女。

 その少女は頭に龍の角を生やし、背中には小さな翼が生えていた。金色の髪のその美少女は長袖のブラウスを着ており、そのポケットの1つに手を伸ばす。

 そしてその中から小さな飴玉を見つけると、それを一口パクリと食べていた。


「うっ……!」


 食べた瞬間、その美少女はうずくまる。

 そしてうずくまった少女のお尻から、にょきにょきと龍の尻尾が出て来る。

 立ち上がった少女はポツリと一言こう漏らしていた。


「……もっとほしいな、あっまーいの」





 その頃、ギガレンジャーの4人はデカパイ博士の研究所へと来ていた。


「デカパイ博士、倒せましたよ」


 私、赤井望が言うと、デカパイ博士は「ご苦労様、です」とそう言う。


「どうやら合体技は上手く行ったようなの、です。

 この合体したバズーカ砲の威力は申し分ないよう、です」


 そう言ってデカパイ博士はレッドアックス、ブルーアロー、イエローリボンの3つを1つにして産まれた武器、ギガバズーカを撫でている。

 それを適度に弄っている。


「……デカパイ博士。お願いあるデース。

 けれどもセパレート出来ないのはノットなの、デース!」


「今までの4人の合体武器はギガアーチェリー(仮)は不評だったので変えたの、です。

 そしてレッドからイエローまでの3人の武器を合体する事でギガバズーカ砲、そしてグリーンの武器を合体する事でギガブレードにする事は出来た、です。けれども戻せないのは問題なの、です。

 ……でも武器は私の担当ではない、ですし」


 そう言ってデカパイ博士はふむふむと頷いていた。


「えっ! デカパイ博士が作っているのではない、のですか?」


 武器を作っているのがデカパイ博士ではないと聞いた、青志七海が驚いたような顔をしながら聞く。


「私もそれは初耳ですわ。

 全部デカパイ博士がグリーンな環境で準備してた訳ではないと?」


 緑木冥さんもトマトジュースを飲みながらそう言う。

 メアリーが「ふふん!」と腰に手を当てて得意げな顔で説明を始める。


「皆さんは知らなかったデースが、実は私達の組織は援助を受けているのデース!

 装備や被害地域の状況、さらにはネームネームの怪人の資料収集などをデカパイ博士が行っているのデース。

 けれども、私達が作っている武器は別の博士、デカパイ博士の恩師、アンザン教授が行っており――――」


『知識の披露はその程度にして貰おうか、メアリー君』


 悠々と語るメアリーの言葉を遮るようにして、目の前のモニターに1人の女性が映し出される。

 腰まで伸びる意志の強そうな濃い紫色の豊かな髪に、薄紫色の意思を感じさせないような瞳の端正な顔立ちの女性。

 身体が浮き出るような黒のバイクウェアのような際どい恰好の上に白衣を着たその女性はモニター上でフラスコを揺らしていた。


『デカパイ君。武器の再分離に関してはこちらでなんとかするので、一度研究所の方に武器を届けてくれたまえ』


「了解しました、教授。今日中にはお届けします」


『今日か……。ならばそこに居るギガレンジャー4人に武器を持ってこさせたまえ』


 画面の中の教授は私達4人を指差す。


『君達に会わせたい人物が居る。

 君達と同じギガエネルギーと同じ、胸に特殊なエネルギーを持つ者だ。では、検討を祈って置こう』


 そう言って、画面が消えていた。

 そして私達は「えっ?」と言っていた。



「「「「新しい仲間?」」」」



 活力研究所。

 デカパイ博士の元上司にしてタイラ博士の元同僚でもある、アンザン教授はそこで名誉教授の職に就いているのだそうだ。

 私達はギガバズーカ砲とグリーントンファーを持って向かっていた。


「なんかいかにも大学って感じがするね」


 私がそう七海ちゃんに言うと、「そうですね」と答えてくれた。


「私達と3年くらいしか歳も変わらないはずなのに、どうしてここまで違って見えるのでしょう?」


 と、七海ちゃんがそう言う。


「陸上が強くないみたいですね。それはレッドですね」


「オー! カレーがすごくヤミーみたいデース!」


 冥とメアリーの2人は、ちょっと別の物に気を取られているみたいだが。


「オー! どうやらこっちでよろしいようデース!」


 そしてメアリーに言われるようにして私達は大学の中へと入って行く。

 中に入ると大学生達が楽しそうに歩いている。

 高校とは違って閉塞的な環境と言う事は一切なく、人々がそれぞれ思い思いの服を着て自由にしている。本当に伸び伸びとしていた。

 そして皆が楽しそうにしている中を通り抜けると、『内神秘力研究室』と言う文字が書かれていた。


「ここですかね?」


「でしょうね」


「神秘の力を研究する……なるほど、それがギガエネルギーと言う事ですか」


 メアリー以外の私達3人が感心するように言うと、メアリーが扉を開けようとして


――――ドンッ!


「アウチッ!」


 メアリーが扉を開けようとする前に、扉の中から1人の少女が飛び出してくる。


 黒髪を三つ編みにした、メガネをかけた少女。

 胸はFカップと巨乳で、青色のスーツのような服を着た美少女の彼女は、こちらを見て一瞬びっくりしたかと思ったら、すぐさまそのまま外へと向かって行ってしまった。


「亜美……」


 冥は小さく囁くように言ったかと思うと、急に先程扉を開けて出て行った三つ編みの少女を追って行ってしまった。


「えっ!? えっ!?」


 私がどうしようかと思っていると、中から「入りたまえ」と声をかけられた。

 振り返ると、そこにはあのモニターに映っていた女性、アンザン教授の姿があった。


「……3人だけか。まぁ、こちらも万全ではないからよしとしよう。

 ようこそ、アンザン教授の体内に体内に眠る神秘なる力を研究する場所、内神秘力研究室へ」


 アンザン教授はそう言い、私達を歓迎してくれた。

 アンザン教授はバズーカ砲とグリーントンファーを差し出すように言って、私はその武器を渡す。


「……ふむ、確かにいただきましたよ」


 アンザン教授は私達から武器を貰いながらそう言っていた。


「これはこちらで直しておくさ。君達にはこのスペアを使ってくれたまえ。

 スペアとは言っても、きちんと本物の武器と同じだけの戦闘力はある。残念ながら合体する事は出来ませんが」


「分かりました」


 そう言って私はそのスペアの武器を貰う。

 七海は自分用の弓を持って、糸を触りながらその感触を確かめていた。


「……オリジナルとあまり変わりはしませんね」


「そりゃあそうですよ。私が作ったのですから。

 性能的には全くもって同じ物でありますよ。まぁ、一番大切なのはそっちが使えるかどうか、ですけれども」


 私が斧を、そして七海ちゃんが弓矢の感触を確かめていると、メアリーちゃんが俯いた顔のアンザン教授に話しかける。


「教授? どうかしたのデース?」


「――――いや。君達も先程会ったと思うが、あの黒髪の三つ編みの少女」


 私達3人はうんうんと頷いていた。


「あの少女は黒川亜美(くろかわあみ)と言うのだけれども、彼女には君達と同じく胸にエネルギを持っている。

 ――――パイエネルギーと呼ばれるその力は君達とは違って戦闘には役には立たない力ではあるが、それには純然たるエネルギーを持っている。

 それを私の力で武器に変えているのだが……ちょっと複雑な境遇を抱えている。

 デカパイ君から引き取ったのだが、本当に難しいな。昔のタイラ君を思い出す」


 「全くもって困った物だよ……」とアンザン教授はそう語る。


「そう言えば……タイラさん、ってアンザン教授さんの……」


「デカパイ君とタイラ君は2人とも私の元部下だったのだけれども、2人とも優秀だった。

 特にタイラ君は私なんかも歯が立たないくらいの才能だったよ。

 ――――まっ、それ故にあんな事になったのだけれども」


 と、アンザン教授はそう何か含みのあるような声をしていた。

 私達がその事について詳しく聞こうとしたその時――――大きな地震が起こる。


『皆! 大変、です!

 グリーンから緊急要請、です!

 薬剤博士スクリに襲われていると言う事なの、です!』





 望、七海、メアリーの3人が地震を感知する少し前、黒川亜美を追っていた緑木冥は公園にて、亜美へと追いついた。


「はぁはぁ……亜美!」


 手を掴まれ、ようやく止まる亜美。


「……。冥、ちゃん? 久しぶりですね」


「あぁ、久しぶりだな」


 そう言って、腰かける2人。


「本当に久しぶり、ですね。小学校時代振り、かな?」


「えぇ。あの頃は色々とレッドみたいな危ない事も行っていましたれどもね。

 まぁ、本当に久しぶりに会えて嬉しかったです」


 この2人、実は小学生時代の幼馴染である。

 昔は黒川亜美の妹、黒川香中(くろかわかなか)と共に3人で暮らしていたのだが、香中がシーボモンスターの手にかかってしまって殺されてしまい、それ以来離れ離れになってしまったのである。


「……アンザン教授から聞いています。確か冥ちゃんも」


「えぇ。マリーと言う名前のモンスターにやられまして……」


「ネームネーム、あの方達のせいで私達は……」


 そう言って2人でネームネームの事について話していると、目の前に黒髪が目立つ、大人びたメイドが現れる。


「ふふ、泰斗(たいと)様。今日はどうやって遊んで差し上げましょうかね?

 薬で縮めるのもありですが、逆にお屋敷の皆が巨大化してもて遊ぶ事も……ふふ、考えるだけでワクワクするわ」


 そう言ってちょびっとだけSな性格を発揮するそのメイドさんを、亜美と冥の2人は「ハハハ……」とほんの少し乾いたような眼で、生暖かい眼差しで見ていた。


 そんな嬉しそうなメイドのその前に、1人の少女が現れる。

 その少女は頭に龍の角を生やし、背中には小さな翼が生やした長袖ブラウスの美少女だった。


「あれは……!」


「シーボモンスター!」


 亜美と冥の2人がそう言って、メイドを助けようとしていたのだが、時既に遅くてそのメイドは恐れ知らずながら、その少女に話しかけていた。


「あらあら、お嬢さん? この私に何かごようかしら?

 そんなにこの大きなおっぱいが羨ましいのかしら? ごめんなさいね?

 そんなに好きなのは分かるけれども、このおっぱいを触りたいのならばこの縮小薬で……」


「おじょうさーん! おいしそうだねー!」


 ニコリとそう笑いかける龍の角を生やしたその少女。

 それに対して「あらあら、嬉しいわね。でも私はそんなに簡単には身体を許されませんわよ?」とメイドは言うのだが、龍の角を生やした少女はもっとニコリと笑う。


「うーん! そのおっぱいはみりょくてきだけど、それよりもかみがほしいなー!

 だから、おかしになーれ♪」


 龍の角を生やしたその少女が自分の角にチョンっと触れる。触れると共にお菓子のマークが現れて、メイドに当たる。

 お菓子のマークがメイドに当たると、メイドの身体が急にむずむずと揺れ始めている。


「な、なんなの! た、泰斗様ー!」


 そしてメイドは小さなグミになってしまった。

 そしてそのグミとなったメイドをその少女はパクリ、っと食べる。

 食べると共にその髪が、先程のメイドのような黒い艶のある髪へと変わる。


「「……!」」


 そしてその少女は背中から龍の翼を生やして空を飛んでいく。

 飛んでいくその少女を、「ま、待って!」と亜美が追う。冥も追おうとして、目の前に現れたレーザーに足を止める。


「おやおやでし。まさかあのアメダマペロリンが生きているとは思っても見なかったでし」


 そう言って冥の前に現れたのは、薬剤博士スクリ。


「ちっ! こんな時に!

 レッドな危険状態だから早速、倒させてもらいましょう!」


 そう言ってギガグリーンへと変身する冥。


「グリーン……しまった! 武器は修理に!」


「好都合でし! 喰らうでし、地震激!」


 そう言ってスクリが薬品を投げると、地面が大きく揺れる。


「くっ……!」


「スクリ特製振動薬でし!

 さらにこの殺人液で止めでし!」


 そう言って殺人液を水鉄砲にセットして、その液をギガグリーンへとかけようとするスクリ。

 しかしギガグリーンは避ける。


「ちっ……! 避けるようでし! ならば……インチキジ!」


【了解しましたってキー!】


 そんな声が聞こえると共に、いきなりギガグリーンの身体が動かなくなる。

 振り向くと鋏がギガグリーンの影に刺さっている。


【影踏み成功ってキー!】


「インチキジ、ご苦労様でし。さぁ、止めでし」


 そう言って動けないギガグリーンを、倒そうとするスクリ。


(もうダメ! ブラック!)


 ギガグリーンが諦めかけていたその時、弓矢がその水鉄砲を跳ね除ける。


「グリーン! 大丈夫ですか!」


「ブルー!」


 弓矢を構えて狙ってくるギガブルーと、こちらに来るギガレッドとギガイエローの姿を見て、スクリは顔をしかめる。


「これは一時撤退した方が良いでし。

 ――――だが、アメダマペロリンが居たのは好都合でし。

 インチキジ、撤退したら作戦を変更するでし」


【了解ってキー!】


 そしてスクリは煙玉を地面に投げつけて消える。


「アメダマペロリン……」


 ギガグリーンはスクリの言っていた言葉を繰り返していた。

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