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おっぱい×戦隊シリーズ  作者: 帝国城摂政
超乳戦隊ギガレンジャー
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第4パイ「圧倒的な敵! 『乳劇団四季』と貧乳神官タイラ!」

 紫峰町郊外。

 都会の雰囲気が強く残るこの町でも、郊外は田園風景が強く残っている。

 夕暮れ時のそんな場所に1人の女子高生が大きなスーツケースを持って歩いていた。



 ボーイッシュな薄緑色の髪をなびかせるように垂らした、少し日焼けした小麦色の肌が特徴の美少女。

 強い意志を感じさせる瞳を持った凛々しい顔立ちには、歩き疲れたのかほんの少し汗がにじんでいた。


「ここ、どこなんでしょう……研究所、どこかしら?」



 白いTシャツを押しのけんばかりに大きくなっているJカップのおっぱいを持ったその美少女は、ポケットからハンカチを取り出して汗をふいていた。

 そして手に持った地図を見ながら、どっちに行けばいいのかなと迷っていた。


 そんな美少女の前に1人の美少女が現れる。

 携帯を見つめる黒髪長髪の美少女、六条帆夏である。


「ん……? あのー、地元民の方ですか?」


「……えぇ、まぁ」


「じゃあ、こちらの場所って分かりますか?」


 美少女は六条帆夏にそう言って地図を見せる。

 六条帆夏はつまらなさそうにそれを受け取ると、目的地の場所を見て「あぁ、ここですか」と声を出す。


「たしかデカパイ博士の……」


「そう! その研究所を探しているんですけれども、心当たりがあるんですか!」


「……幼馴染がそこの博士と交流があるらしくて。

 ここからだと、そっちの右の道を行くと研究所への近道ですが、もうすぐ日も落ちますし、ホテルに行った方が良いかも知れません。

 ホテルはあちらの左の道をまっすぐ、歩いて20分もすれば見えて来るでしょう」


「そう、ありがとう!

 それじゃあ、ホテルから行ってみます」


 そう言って彼女は帆夏に挨拶をして、そのまま左の道へと向かって行った。



「じゃあね、少女さん。そう言えばあなたの名前は?」


「……六条帆夏」


「私の名前は緑木冥!

 ―――じゃあね、帆夏さん!」


 そして緑木冥と名乗った彼女は、そのまま左の道を進んで行った。

 帆夏はそれを見る事はなく、ただ携帯にぞっこんだった。





 その日の夜。紫峰町全体で異常気象が発生していた。


 紫峰町東部の住宅街は雪に覆われていて、北部のビル街が桜塗れになっている。

 西部の商店街が紅葉した葉っぱが落ちていて、南部の海臨街がさんさんと太陽が照りつけていた。

 四季と言う季節感がごちゃ混ぜになってしまっている場所、それが今の紫峰町であった。



「これで絶対だいじょうぶだよ! ねっ、ハルちゃん!」

『そやな、サクラ! 一丁、景気付けには丁度ええわ~』


「良い感じなのには違いない。このまま任務を遂行する」


「ミー達のプランはパーフェクトのようなのですねー!」


「油断はなされない事をお勧めいたしますわ。

 まぁ、策は上々。後はあちらの動き次第」


 こうして4人のシーボモンスター達は誇らしげに自身の仕事を終えたように誇るのであった。





『紫峰町の全域で、異常気象現象が確認されました。

 これは突発的に気候状態が変わった事から、気象庁はこれに対して早速、対応策を取るために動きだし……』


 テレビでそんなニュースが流れ出し、私、赤井望はニュースを見て「これは!」と思った。


(もしかしてこれはネームネームの作戦!)


 そんな事を考えていると、携帯の電話に連絡が入る。

 そこには『デカパイ博士』と言う名前が表示されていて、望はすぐさま電話を取った。


「も、もしもし。デカパイ博士?」


『望さん、です? 今、良いです?

 実は紫峰町全体を覆っている異常気象、これ全てがネームネームの幹部である環境支配者メントアセスの仕業だと判明致しました、です。

 すぐさまギガレンジャーの皆様、出動してください、です』


「了解しました! 七海とメアリーさんは?」


『既に2人には連絡しました、です。北部のビル街に敵がいるみたい、です。

 気を付けて欲しい、です。まだ新たな仲間の冥ちゃんも来ませんし、です』


「冥ちゃん……確か、新たなギガレンジャーの……」



 ――――緑木冥。

 この前、デカパイ博士に教えていただいた新たな仲間だと言う人。

 ネームネームの怪人の被害者だと言うらしいけれども、そのおっぱいと力は申し分ないらしい。


 本来だったら、こんな全地域異常気象と言う事の前に会いたかったのだけれども。

 まだ到着していない人を待つよりかは、まずはこの異常気象のシーボ怪人を倒さないと。


『望さん、あなたも向かって欲しい、です』


「了解しました!」


 そして、私はすぐさま言われた北部のビル街へ向かって行くのであった。



 ――――それが敵の罠とも知らずに。





 北部のビル街に行くと、既に七海とメアリーの2人は居た。


「はぁはぁ……七海! メアリー!」


「望さん! あなた、息切れしているじゃないですか」


「オー、ノゾミ! 大丈夫デース?」


「大丈夫、でもこれは……」


  私はそう言いながら、辺りの様子を確認する。

 もうすぐ秋になろうとしていたのに、何故か桜は咲き乱れ、ほんの少し春の陽気を感じる。まるで季節が春に戻ったかのように。


「これはネームネームの……」



「そうなんだよ! 私の仕業なんだよ!」

『えぇ、啖呵やで! サクラ!』


「うむ、やはり夏の方が良いな。この程度の熱さでは訓練とは言えん!」


「ミーとしてはもっと色取りを加えたらグッド!

 とりあえずは、レッドとかイエローとかがおすすめ!」


「もう少し寒くなりませぬと、調子が出ませんわね」


 ギガレンジャーの前に、いきなり4人の女怪人が目の前に現れた。

 そしてその後ろにはナイチチ達と、それに環境神官メントアセスの姿がある。


「今回のシーボモンスターは4体か。

 ……いつもより多いね」


「それだけ敵も本気と言う事でしょう」


「オー! 1人、私とキャラ被ってる気がするデース!」


 私達は敵の姿を見て、やる気を噛みしめる。

 その際にまたしても大きな胸がポヨンと揺れる。


「行くよ! 2人とも!」


「勿論ですよ!」

「行くデース!」


 そう言って私達は変身する。

 全身に白い光のベールが覆われると、それの上から身体のラインが分かりやすく出るようなレオタードスーツに変わり、そして色違いの仮面が付けられる。

 そして決めポーズを決める。


「赤い(ハート)は、炎のように燃える愛情の印! ギガレッド!」

「青い(ハート)は、海のように広い慈愛の心! ギガブルー!」

「黄色い(ハート)は、雷のように激しい元気の塊! ギガイエロー!」


「「「3人のハートを合わせて、女の子の心と胸を守る美少女戦士!

 超乳戦隊、ギガレンジャー! ただいま、乳場(にゅうじょう)!」」」


  決めポーズを決めると、メントアセスが「やれ」と、ナイチチ達に指示を出して、ナイチチ達が私達目がけて襲ってくる。

 結構多い人数だったので、デカパイ博士から教わった多人数戦のための技をそれぞれ用いる。



「ギガブルーアロー・ディヴィション!」


 ギガブルーが精神を集中させて弓矢を放つ。その際に胸がさらに大きさを増し、大いに胸が揺れる。

 ギガブルーが放った弓矢は途中で何十本もの弓矢へと変わり、ナイチチ達の多くを倒していく。



「エレメンタルリボン・スパーク!」

「レッドアックス・バッティング!」


 ギガイエローがエレメンタルリボンで雷の球をいくつも作り出して、私がそれをレッドアックスで打ち返して行く。

 打ち返した雷の球がナイチチ達に当たって、ナイチチ達は倒されていく。

 そして何十体ものナイチチ達は、一瞬で倒される。


 メントアセスはそれを「……ふーん」と見ていた。


「……なかなかやるなの。だがこちらの4人はもっとやるなの。

 さぁ、とっとと自己紹介をしろなの」


 メントアセスの言葉に後ろの4人の女性怪人がポーズを決めながら言葉を紡ぐ。



「春の日差し、舞い散る中。華麗に参上、シーボ・日ノ本桜!」

『相棒のハルちゃんやで~!』


「夏! 試練を行い、弱気を挫く! シーボ・夏野大和、入船!」


「ライク・クーポン! オープン・ザ・クーポン! シーボ・オータムジャパン、ゴー!」


「しんしんと降り積もる雪と北風に耐える和服美人。シーボ・ワフユキ、只今参る」



『我らメントアセス様の忠実な僕、4人揃って『乳劇団四季』!』



 4人が決めポーズを決めるが、私達には関係ない。



「早速、このレッドアックスで!」


「打ち方始め! 全砲門発射!」


 私がレッドアックスで斧を振うけれども、夏野大和の背中から人間サイズの戦艦の砲門が現れて、戦艦の砲門から私目がけて砲撃してくる。


「うっ……!」


 私は重すぎる砲撃を受けて、その場で倒れる。


「ギガレッド! 今、助けます!」


「――――他人の心配している場合じゃないよー! はずれ賞のホワイトボール!」


「ハルちゃん、桜吹雪だよ!」

『狙いはこちらに任せるんや~!』


 ギガブルーがブルーアローでレッドを援護しようとしていたが、シーボ・オータムジャパンが沢山の白いはずれ玉をブルーにばらまく。

 そしてシーボ・日ノ本桜が桜の花びらを放っていた。その攻撃によって、ギガブルーも呆気なく倒される。


「つっ、強いっ!」


「止めのアタックを刺しますかね!」



 シーボ・オータムジャパンがそう言って、『3等/銅商品剣』と言う剣を持ってギガブルーを向けるが、それがイエローリボンで絡め取られる。


「ブルーは、私が助けるデース!」


「そんな甘さでは、この冬は乗り越えませぬ」


 イエローリボンで剣を取ろうとするが、そのリボンがいきなり吹雪によって凍りづけられる。


「――――風信子(ひやしんす)、ですことよ」


「……やるな、デース!」


 シーボ・ワフユキは、そのままイエローの足を凍らせて動けないようにする。


「今ですわよ、日ノ本桜」


「了解だよ、ワフユキちゃん!」

『いくでサクラ~! 気張るんやで~!』


 なにをするのかと思うと、いきなりギガレッド、ギガブルー、ギガイエローの足元に文様が浮かび上がる。


「「「何を……!」」」


「レディース!

 汝らのあるべき姿に戻れ! ギガレンジャー!」


 日ノ本桜がそう言うと、急にギガレンジャー3人の身体から力が抜き始め、変身前の姿に戻ってしまった。


「こ、これは……!」

「ち、力が入りません!」

「ど、どど、どういう事デース!」


 混乱する3人。

 メントアセスがゆっくりと、七海にその杖を向ける。


「……シーボ・日ノ本桜は君達を元の、変身前の状態まで戻す事が出来るなの。

 そして、君達は『乳劇団四季』の攻撃によって、変身前では動けないくらい消耗している。

 ……青志七海、お前はこの前のシーボ・シェフエールの件で借りがあるなの。その借りをここで晴らさせてもらおうなの!」


 そう言ってメントアセスが杖に力を込めて、七海がもうダメだと思ったその時だった。



「―――止まるのだ、我が配下、環境支配者メントアセスよ」



 荘厳な声と共に1人の少女が現れた。

 背中に紫色の翼を生やした濃い青色のおでこが広い少女。

 その少女はツリ目の上に怒りマークも浮かべていて、着ている藍色の服と不気味な紫色の杖がその怖さを漂わせていた。


 そしてその少女の一番の特徴がこの場に居る誰よりも小さなAカップくらいにしか見えない小さなおっぱいだった。



「……タイラ様」


 メントアセスが跪きながらそう言い、4人の『乳劇団四季』達も呆気に取られたように見ている。

 そしてタイラと言う名前から、私、七海はその人物が誰なのかを察した。


「……! ――――タイラァ~!」


 メアリーが怒ったような声を上げる。

 そう、その人物こそデカパイ博士の元同僚にして、メアリーの村を滅ぼしたネームネームの首領、貧乳神官タイラであった。





「相変わらず、口もおっぱいもデカいな。メアリー」


 少し怒ったような口調でタイラはそう言う。

 それに対してメアリーは怒りが収まらない様子でそのまま言葉を荒げる。


「あなたのせいで!

 ――――私の村が!」


「あれは薬剤博士スクリの策だったはずだ。

 そ・れ・に、たかがちっぽけな田舎の分際で、大きな胸の女性をいっぱい出してたのが悪い。

 お前らが悪いんだ。この私より、おっぱいが大きいお前らが」


 そう言って小さな胸を突き出すように――――自信を持った声で答える貧乳神官タイラ。

 しかし、メアリーの怒りは収まっていないようである。


「……タイラ様。どうかされましたかなの。

 今回の作戦は『乳劇団四季』によってそれぞれの季節の影響を調べる作戦で。その作戦の一環で私達を邪魔するギガレンジャーを倒しに――――」


「――――私はデカパイ博士とは違う。一度言われれば理解出来る。

 なにせあいつは”悪の科学者”なのだからな」


 そう言ってどす黒いオーラを纏わせるタイラを、「……うっ」とメントアセスはちょっと後ろに下がっていた。


「……分かりました。ですが、ギガブルーこと青志七海を倒して――――」


「青志七海の胸は105のHカップ。この中で胸が一番大きい者が一番邪魔なのだから、倒すべきは――――」


 そう言ってタイラは持っていた杖を私に向けていた。


「106のIカップである赤井望こそが先に倒すべき者でしょう」


「……っ!?」


 その杖からは貧乳神官タイラの負の思念と思わしき怨念がにじみ出ていて、私は突きつけられる杖から出る怨嗟の怨念に怯える。


(怖い! 怖い! 怖い!)


「大きなおっぱいなんかしやがって! そんな奴は全員、敵だぁ!

 ここで死んでいけぇ! 赤井望!」


 そうして振り下ろされたタイラの杖に「――――もうダメだぁ!」とそう思う。



「――――ほっ、ほげぇ!」

『さ、サクラ~!』


 次の瞬間、シーボ・日ノ本桜とハルちゃんがいきなり撃たれたように倒れる。


「さ、桜! お、おのれー!

 ミーのマイフレンド、日ノ本桜を撃ったのは誰なのダー! こうなったら『特賞/高額商品剣』で――――!」


 日ノ本桜を倒された事に興奮したシーボ・オータムジャパン。

 『秋』を冠する彼女は純金のプラチナ製の『特賞/高額商品剣』という聖剣を、シーボ・日ノ本桜を撃った者の方を見る。


「喰らえ、『特賞/高額商品剣』のスーパーテクニ……」


 言い切る前にシーボ・オータムジャパンも撃たれる。

 そこでメントアセスが険しい表情になる。


「……敵? お前は誰なの。

 姿を現せなの、っ!」


 メントアセスが杖を振うと突風が巻き起こり、そこから1人の女性が現れた。



 緑色の、身体のラインが分かるかのようなレオタードスーツ。

 緑色の顔を隠すための仮面。

 そして――――2人のシーボモンスターを倒した緑色のトンファー。


 ピンチに駆けつけた緑のヒーローは、他の仲間と同じように名乗りをあげる。


「緑の(ハート)は、森のように安らぐ癒しの心! ギガグリーン!」


 そう、4人目の戦士が、私達の前に現れたのである。




=========


 次回予告!


 もうダメかと諦めかけていたギガレンジャーの前に現れた新たな戦士、ギガグリーン。

 彼女の活躍によって攻勢に転じるギガレンジャー。

 そして炸裂する新たな必殺技!


 次回、超乳戦隊ギガレンジャー、第5パイ!

 「新たな仲間! 必殺、ギガフォース!」

 次回もサービス! サービス!

シーボモンスターNo.7

○シーボ・日ノ本桜(ひのもとさくら)&ハルちゃん

作成者;環境支配者メントアセス

作戦;季節と胸の大きさとの関係を知る作戦

使用素材;『日本』、『桜』、『春』

概要;メントアセスが作り出したシーボモンスターで、『乳劇団四季』の春担当。

 おしゃれな桃色のドレスを着た杖を持った女性。その右手には熊のような人形、ハルちゃんを付けている。

 春を愛する女性であり、桜吹雪と春風を操る事が出来る。また敵の能力を封じる『封印杖』と言う攻撃を持つ。相棒のハルちゃんは関西弁で気弱な桜を励ましている。


シーボモンスターNo.8

○シーボ・オータムジャパン

作成者;環境支配者メントアセス

作戦;季節と胸の大きさとの関係を知る作戦

使用素材;『秋』、『くじ』、『ジャパン』

概要;メントアセスが作り出したシーボモンスターで、『乳劇団四季』の秋担当。

 頭に【BINGO】と書かれた帽子を被った、派手なアロハ姿のサングラスをかけた女性。

 くじが大好きであり、くじで引いた球は全て持ち歩いている。武器として『特賞/高額商品剣』、『1等/金商品剣』、『2等/銀商品剣』、『3等/銅商品剣』、『残念賞/ティッシュ剣』の5本の剣を持っている。

 季節柄なのか、日ノ本桜の事をずっと気にかけていた。

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