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おっぱい×戦隊シリーズ  作者: 帝国城摂政
超乳戦隊ニュウ・ギガレンジャー

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第6パイ「世界をかけた究極決戦! 胸躍る最終局面!」(前篇)

エージェント・パンクによって眠田佐美が殺されて圧倒的な強さを感じた私達ニュウ・ギガレンジャーの5人は、白い煙で逃げ隠れるようにして実家であり拠点である沖杉家へと帰って来た。

眠田佐美の死体を見るとさっきまで一緒に喋っていたはずの仲間がもう居ないと言う現実を思い知らされるみたいで、私達は見ていると涙が出てきていた。メイド達も気丈に振る舞ってこそ居れども、どうしたら良いか分からず混乱しているばかりであった。


「……そうか、死んでしまったか」


ナッノ博士はそう一言だけ言って佐美の目を閉じると、涙も流さない平坦な顔で私達5人を見ると「分かっただろ?」とそう小さく聞いて来た。


「ボクは前から言って来たはずだ。これは遊びではない、本当の意味での戦いなのだと。

だから死者も出るんだ、この物言わぬ死体が君達だったかもしれないのだから」


『…………』


「まぁ、小言は後にしよう。さて、では本題に入ろう。

 ――――変身携帯を渡したまえ」


 ナッノ博士はそう言って、困惑する私達にその事情を告げていた。

 曰く、今のままだとエージェント・パンクには勝てない。そして全員殺される危険性がある。

 だからこそ、自分がパンクと話を付けるので敵対意思がないと示すために武器を渡して欲しいとの事である。


「パンクは……ボクと同じ、タイラ博士が既存の人間を元に作った幹部。

 そしてパンクの元になったのはタイラに付き従う、ラスラーみたいな奴だ。まぁ、忠誠心に非常に熱いんだけれども、その代わり反抗する奴には容赦しない。

 今回、ホムラを切り捨てたのだって彼女の命令だろう。

 今まではただ胸を大きくするための方法を集めていただけだが、これから厳しい戦いが増えるだろう。だから、ボクはこれ以上、君達を巻き込みたくないのだよ」


 ナッノ博士の言葉に他の4人は何も言えなかったのである。

 だって気付いた時にはもう佐美は殺されていて、敵がどんな能力を知っているのか分からなかったからだ。

 ナッノ博士は彼女の能力を知っているだろうけれども、あんな凄い能力と戦いたいと思えないのだろう。


 空気がどんより落ち込む中、私はリーダーとして行動を移す事にした。

 私はナッノ博士に近付いて、自らが持っていたシフトフォンを彼女の手に渡していた。


「分かってくれたようだね、沖杉留子。

 ボクが思うに一番賢い選択だよ、本当に」


「違いますよ、ナッノ博士。

 私は……戦うためにあなたにこの携帯を渡したんです」


「……どう言う意味だか全く分からないんだけれども?

 戦うために、ボクに携帯を渡すだなんて馬鹿げているとしか思えないんだけれども」


 そうやってキョトンとした顔を浮かべているナッノ博士に対しては、私の想いを彼女に向かって話す。



「私は乳房帝国ネームネーム界外支部を倒すために結成された、超乳戦隊ニュウ・ギガレンジャーのニュウ・ギガレッド。

 だからこそネームネームを倒すために、私はどんな事でもすると決めました。


 あのラスボス、エージェント・パンクを倒すためには……この携帯のバージョンアップをすれば良いのではないのでしょうか?

 バージョンアップして、パンクと戦えるようにしてください!」



「なっ……!? ぼ、ボクに、パンクと戦えるようにしろと!?」


 それを聞いた4人のニュウ・ギガレンジャーは揃って、私のように変身携帯を渡していた。


「頼むよー、ナッノ博士!」


「えぇ、私もお願いするわ」


「……佐美の仇は私が取る。だからやってくれ」


「わ、私も力になりたいです!」


 そうやって変身携帯を受け取ったナッノ博士は心底嫌そうな、けれどもどこか晴々した顔で見ていた。


「簡単に言ってくれるね。まぁ、約束は守る。それが私の意思なのだから。

 一時間、時間を欲しい。その間に、エージェント・パンクの『W(ワールド)』のメモリについて書いた書類を見て、内容を確認してくれよ。

 ……佐美の分まで頑張って欲しい」


 「佐美の分まで頑張って欲しい」という言葉に私達は頷いていた。

 そう、エージェント・パンクを倒して、ネームネームを倒すのだ!





「ここ、ですモンか。

 その狙っている人物、ニュウ・ギガレンジャーが居ると思われる沖杉邸と言うのは」


 そう言って沖杉家の前に立った、黒い喪服を着込んだ女はそう言う。

 その女は全身を黒い喪服で覆われており、顔は人間の物ではないデフォルメされた蝙蝠を付けたようなGカップの巨乳の女であった。その両手の肘からは蝙蝠の翼が付けられており、その手足の爪は鋭く、そして長く伸びていた。

 そんな顔が蝙蝠という怪人、バットシェイドは「ふむ……」と頷いていた。そして蝙蝠にデフォルメされた顔の口が開かれると共に超音波が放たれて、バットシェイドは耳で聞いて状況を把握していた。


「『今のうちに倒しておけ』と言われましても困ってしまうモン。

 普通の人程度ならそれで倒せるモンが、ニュウ・ギガレンジャーなんていうあんな化け物と戦うつもりはないだモン。

 パンク様の予想通り、ナッノ博士がパンク様を倒すための武器を作ろうとしていますモン。その邪魔を、ナッノ博士が完遂する前に早速しなければならぬモン」


 バットシェイドはそう言って両腕の肘から伸びる蝙蝠の翼を構えて、そのまま玄関の扉へと向かおうと歩き出す。しかし、敷地内に一歩足を踏み出そうとしたその時、一瞬止まる。そして一歩足を戻す。


「この私に、そんな罠は通じませんモン。

 なにせ、超音波で地形を把握しているモンから」


 その言葉と共に、隠れていたメイド達が現れる。

 彼女達は全員、武器である電気をまとった箒を持っており、いかにも戦闘意欲満々という感じだった。


「主想いのは非常に結構だモンが、このバットシェイド――ただの怪人だと思わない方が良いモンよ?」


 ペロリ、と舌なめずりをしてバットシェイドはケラケラと笑っていた。





「大変です、お嬢様! 玄関前にて警護部隊がバットシェイドと名乗る怪人と戦闘中のようです!」


「そう……引き続き、気を付けて対処して頂戴」


 私は警護部隊に通信で報告して、ナッノ博士の改造手術が終わるのを待っていた。

 私はそのまま敵の挑発に乗らないようにして、足止めをするようにお達しを出しておく。その後も私は指示を出していた。


「バット…単純に考えて、蝙蝠かな~?」


「そうわよね? まさか、本当に野球で使うようなバットな訳がないと思うし……」


 桃子と梨花の2人が話し合ってバットシェイドの事を話し合っている。同じように京香も考えていた。

 『バットシェイド』という言葉に一番過敏に反応したのは、ネットでコマンドを打ちこんでいたナッノ博士であった。


「……ボクは忠告して置くよ。バットシェイドに対して、生半可な人員は逆効果だと。

 今すぐ、役に立たない警備部隊は下がらせるのが得策ですよ」


「ど、どう言う意味でしょうか?」


 橙子はぽかんとしていたが、ナッノ博士はカタカタと5代のシフトフォンと1台のチェンジフォン、合計6台の変身携帯になにか良く分からないコマンドを打ちこみながら、淡々とした口調で答えていた。


「バットシェイドに対して、余計な戦力は無意味でしかないからね。

 まっ、余計な犠牲者が出る前に止めて置く事をお勧めする。……と、そこのお嬢様にでも伝えてくれないかな、橙子さん?」


「聞こえてるわよ、ナッノ博士?

 でも……そうね、部隊を後退させるように言っておくわ。そしてナッノ博士――――」


 ペコリ、と頭を下げる私。

 それに対して、ナッノ博士は困惑する表情を浮かべていた。


「な、なんだね、急に。いきなり言われてもびっくりするだけで、特に心変わりとかは――――」


赤井帆夏(あかいほのか)青志九海(あおしここみ)黄林(きばやし)メアリー、緑木天(みどりきてん)―――どれも私のうちの、大切なメイドよ。

その4人のメイドがバットシェイドという怪人の餌食になったわ。だから私に……戦うための力をください」


それに対して、「はぁ~」と溜め息を吐くナッノ博士。そしてカタッとエンターキーを叩くナッノ博士。


「そんなに気になるなら、さっさと行きたまえ。

もう調整は終わったから、ボクの事は気にせず行ってきたまえ」


そうやってちょっと顔を赤らめながら変身携帯を渡すナッノ博士に対して、5人のニュウ・ギガレンジャーは嬉しそうな顔をするのであった。


『はいっ! お任せを!』





 玄関まで出て来た私達は、目の前の惨劇を見て驚いていた。3人のメイド達はその場に倒れ、人から流れただろう血が地面や壁にへばりつくようにしていた。

そして血がこべりついた地獄のようなその場所には、1人の女性が立っていた。


「あぁん♥ 良いわぁ、とーっても良いわぁ♥」


そしてそこに立っているのは、黒い喪服を着た女。喪服女は手に取ったメイドの首を噛んでいた。

顔としてデフォルメされた蝙蝠を上に載せており、腕には蝙蝠の翼のような物が付けられていた。そしてそのおっぱい、彼女の小ぶりのスイカとも思わせるような胸元のスイカはぼよんぼよんと揺れながら、大きく育っていく。そしてぺっと、吐き出すと彼女は「アハハ」と笑っていた。


「アハハ……今頃、来たのかモン。ニュウ・ギガレンジャー達モン!

 あなたの配下であるメイド達は私の養分になって来ましたモンか?

 我が名はバットシェイド! 人間の血を吸い、そして自分の力とする能力を持つこの私に、今更なんのようだモン?」


 バットシェイドのぼよんと、大きく揺れまくっているおっぱいは服の胸元部分が引っ張られていていた。そして腕の蝙蝠の翼の武器を構え、ニュウ・ギガレンジャーに向かっていた。


「行くわよ! みんな!」

【ファイター変身システム、バージョンアップ! レッド、ニュウジョウ!】


「佐美ちゃんの仇、取らせてもらうよー!」

【バレット変身システム、バージョンアップ♥ ピンク、ニュウジョウ♥】


「頑張らないといけないわね。世界のために、佐美さんのために」

【バブル変身システム、バージョンアップ! ブラック、ニュウジョウ!】


「生徒会長として、そして戦士として役目を果たします」

【フローラ変身システム、バージョンアップ! イエロー、ニュウジョウ!】


「わ、わたしにも戦う事はしますからね! 頑張ります!」

【メーター変身システム、バージョンアップ! オレンジ、ニュウジョウ!】


 そして5人が変身携帯で変身すると、いつもとは違う変化が訪れる。彼女達の胸元が前の変身よりも大きく膨らみ始め、そして全身をそれぞれの色のオーラが纏われる。

 そしてレオタードのような全身に纏われるような服ではなく、胸元など大事な部分だけしか隠せていないような、マニアックな水着姿である。


「パワーアップ? 露出アップの間違いじゃないかなだ、モン!」


 変身した姿を見て、バットシェイドはそのまま飛びあがって滑空するようにしてニュウ・ギガレンジャーに向かって来ていた。


「ガイアブレード改!」


 すると、彼女はいつものように地面に刺さずに空中に向かって斬りかかる。彼女が木刀を振るうと、その風圧だけで胸元がぽよんと揺れる。すると空中でガイアブレードは枝葉を伸ばし、そのままバットシェイドを締め上げていた。


「これしきの攻撃!」


「いくわよぉ♥ この、新しいお姉さんのち か ら♥」


「やっちゃいますです!」


 そう言ってピンクとブラックの2人は新しくなった銃を構える。そしてピンクが引き金を引くと物凄い破壊力を持った威力となって放たれ、ブラックが引き金を引くと今までの10倍の速さでシャボン玉が飛んであっという間にバットシェイドを逃がさないように囲っていた。


「避けられなっ……!」


 そしてピンクとブラックの銃の衝撃が破裂し、バットシェイドは爆炎に包まれる。


「「やったよ!」」


 2人は喜び勇んでハイタッチ。すると胸元のお胸もたゆんと揺れながらハイタッチ。

 しかしバットシェイドは爆炎の中から現れる。


「危ないだモン……。危うく死ぬ所だったモンよ……」


【ランチャー、アプリスタート! シュシュット、ランチャー!】


 そんな一息吐いているバットシェイドに、オレンジが放った武器が放たれる。それはオレンジ色のチェーンであり、あっという間にバットシェイドの身体を拘束していた。


「まさか!? これでは動けないだモン!?」


「「これで終わりよ」」


 そう言ってレッドとオレンジの2人は突っ込んで行く。レッドは携帯の変身解除ボタンに手をかけて、同じようにオレンジはアプリの必殺技アプリに手をかける。


【ファイター、変身カイジョ! オツカーレ!】


【リダクション、アプリスタート! フンサイ、デストロイヤー!】


 そして2人はむくむくと大きくなる胸を、バットシェイドに向かって突進する。


「や、やめろモン! そんな大きさ、受け止めきれるはずがないだモン!」


「「奥儀、Wギガトランスファー!」」


 そして2人はそのままバットシェイドを巨大化した乳房で押し潰して、バットシェイドは息絶える。


 そして自分達の力が今まで以上にパワーアップしている事を確認した5人。


「このまま一気に、パンクの元に向かいましょう!」


「「「「おぉー!」」」」


 そしてそのまま、5人は進軍したのであった。

 後で気付いたが、彼女達は前よりも恥ずかしいコスチュームであった。だが、そんな事はその時の彼女達にとってはどうだって良かったのかもしれない。

ユシーモンスターNo.65

〇ユシー・バットシェイド

所属区分;文明者エージェント・パンクの部下

使用体;実験体B-49『ハジメテ』、笠立君代(かさだてきみよ)

外見;全身を黒い喪服で覆われており、顔はデフォルメされた蝙蝠のような物を乗せているGカップの巨乳の女。その両手の肘からは蝙蝠の翼が付けられており、その手足の爪は鋭く、そして長く伸びている

所見;『蝙蝠』の力を得た怪人。通常時は超音波と滑空程度の飛行能力しかないが、他人の血を吸う事によってパワーアップすると言うとある協力者の力を得て完成した力を持つ。基本的に自分のやりたい事だけやる、と言う事が彼女のモットーなのだとか。By;文化者エージェント・ナッノ


補足人物事項1

赤井帆夏(あかいほのか)

初代ギガレッドこと赤井望の血を引いている、沖杉家のメイド。その名前が親友であった『帆夏』と言うのはなんの因果関係があるのか調査が必要である。By;文化者エージェント・ナッノ


補足人物事項2

青志九海(あおしここみ)

初代ギガブルーこと青志七海の血を引いている、沖杉家のメイド。ギガレンジャーの血を引く者が沖杉家でメイドとして働いているこの事実はなんの因果関係があるのか、是非調査したい。By;文化者エージェント・ナッノ


補足人物事項3

黄林(きばやし)メアリー

初代ギガイエローことメアリー・イエローの血を引いている、沖杉家のメイド。ちなみにメアリー・イエローは国際結婚の上、子供を2人もうけており、もう1人の血筋の子の所在は未だ不明である。By;文化者エージェント・ナッノ


補足人物事項4

緑木天(みどりきてん)

初代ギガグリーンこと緑木冥の血を引いている、沖杉家のメイド。緑木冥の胸は吸血貴族マリーマリオネットによって大きくされていただけなのだが、彼女は隔世遺伝なのかそうでないのか、緑木冥と同じく胸が親戚の中でただ1人大きいと言う。By;文化者エージェント・ナッノ

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