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おっぱい×戦隊シリーズ  作者: 帝国城摂政
超乳戦隊ニュウ・ギガレンジャー

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33/68

第4-4パイ「緑の蛍」

これは5月中旬の、とある過ごしやすい休日にニュー・紫峰市にて起こったとある5つの事件についての物語である。

【PM5:00~PM8:00】


 私、眠田佐美はニュウ・ギガレンジャーのニュウ・ギガグリーンである。けれども私は他のメンバーと違って、実験体E-52『トラップ』という乳房帝国ネームネーム界外支部の裏切り者と言う一面も持つ。

 それは尊敬する科学者ナッノもそうなんですけれども、彼女は私を含めたニュウ・ギガレンジャーの皆の武器などを作ったりしているから役に立っていると言えるけど、私なんかは他の皆が剣や銃などに対して、私の武器は糸で……。


「……明らかに私は役に立たない、ですし」


 私は自身の力量不足を感じつつ、紫峰学園の図書室にて私はどうにかするためにナッノ博士からいただいた『F』のメモリを見ていた。

 私はニュウ・ギガグリーンとして他の4人に負けないように、いや他の4人を引っ張れる立場じゃないと!

 ……それが、裏切り者としての、この世界に戦乱を持ち込んだ私の責務なんだから。


「『フィスト』、"拳"のメモリですか。これで糸の武器という欠点を補えればとナッノ博士から聞いていますけれども、どういうメモリなんだろう?」


 ニュウ・ギガレンジャーだって私のせいみたいなもんだから、ここで私が頑張らないと……!


「――――そんなの関係なくなってしまうのに、元気な事ですわね? 今からあなたは倒されるのに、ね」


「……!?」


 私が敵意に気付いた時には、彼女は引き金を引いていた。私は慌てて側にあったぶ厚い書物を手に取ると、銃弾を防ぐようにして書物を前に出していた。銃弾は書物にぶつかると深く突き刺さり、私はその威力に驚いていた。


「私の『M(メガロドン)』の歯の銃撃を防ぐとは驚きだね。まぁ、それくらいじゃないと、これからのショーも楽しめないけれども」


 と、ルビーの付いた黒いドレスと硬く白い歯を何本も巻きつけたような両腕両足、そしてたすき掛けの要領でレールの模様が描かれている。そんな格好の収着使徒ユウは笑いながら、手に持っている真っ白な牙が象られた銃を、腰のホルダーに戻していた。


「収着使徒ユウ、メガロドンファイアアームタイプ。

 メガロドンを思わせる大きな歯を銃弾として撃つ、たったそれだけの形態ですがね。まぁ、これはただの茶番劇であり、本番はこれからだよ、実験体E-52」


「ユウ……様」


 私はユウ様の方を見てすぐさま、『E』のメモリを変身携帯シフトフォンに挿入する。三幹部の1人に対して、軽い気持ちでの戦闘は禁物である。しかも今は、私1人だけだから、なおさら集中して行わないと……。


「まぁ、そんな身構えなくても大丈夫ですよ? あなたが戦うのは私ではなく、こちらなのですから。

 さぁ、実験体E-53『ピアーズ』。あなたの出番、ですよ?」


「『ピアーズ』?」


 私はその名前に、同じ牢に居る私の親友の名前に驚いていた。

 『ピアーズ』、私と同じ牢で『E(エターナル)』の実験素体として居て、そして実験の最中に失敗してしまった素体。あの失敗以来、ずっと植物状態になっているはず……。

 と、そんな事を考えていると、


「……!?」


 ビクッ、と私の身体が大きく揺れる。いや、悪寒で背筋が寒くなる。この感触、いやこの感じは……。


「紹介しましょう、実験体E-53ことキーシェイドⅡです」


 そして目の前に現れたのは、全身が虹色に輝く2mサイズの超乳を持つ大人びた女性。右足は黒いスピーカー、左足は螺旋ドリルを備えた雷を備えた脚、頭は火が灯っている蝋の頭。そして硬そうな黄金鎧を着た彼女の顔は、私の知る彼女そのものだった。


「あなたは幽鬼使徒シェイドが苦手で、トラウマに思っている。そしてあなたはこの素体となった彼女とは親友だった。さぁ、愉快で痛快な劇の幕開けと参りましょうか!」


 そう語るユウの顔は、私には本当に嬉しそうに笑って見えた。





 キー、それは鍵を意味するメモリである。そのメモリの特性は"開閉"である。

 空気や水であろうと、人体であろうと、それが使い手が認識する者ならば、たとえ未知の物質であろうとも開閉出来るという能力なのである。キーメモリの前の持ち主であった文化者エージェント・ナッノの副官、幽鬼使徒シェイドはその能力を使って多くの実験体の身体を弄繰り回した。勿論、眠田佐美も例外ではない。


 麻酔をかけられずに、身体をいくつものパーツに分け、その人体の1つ1つに対して様々な薬品投与や民間療法、魔術行使などの実験を行った。

 誰1人理解されず、誰1人付いて行けず、誰1人訳が分からず、誰1人捕らえ辛く、誰1人理解し兼ねる。そんな考え方を地で行く彼女は、勿論多くの実験体のトラウマになっている。

 意味不明の化け物が自分の身体を分解し、なおかつその過程を一言一句、自分に聞かされていったらトラウマにならざるを得ないだろう。


 そして、そのトラウマの相手である幽鬼使徒シェイドを象徴するような、キーメモリ。そんなキーメモリより生まれた、キーシェイドⅡが私の元へと近付いていた。


「スピーカーボイス」


 キーシェイドⅡは右足のスピーカーから強力な音波を放ちつつ、頭の蝋燭を大きく燃やしながら着々と近寄っていた。


「……バレットヤーン!」


 私は衝撃を加える事によって爆破するバレットヤーンをキーシェイドⅡへと向ける。キーシェイドⅡにバレットヤーンを巻きつけて、ピンッと弾く。黒い爆炎に包まれるが、キーシェイドⅡはなにごともなかったかのように煙から出ていた。


「いやー、流石は硬さが自慢のキフォスラシェイドの鎧ですね。

 キーシェイドⅡと眠田佐美、親友同士で戦う事こそ素晴らしい。悲劇は、観客側から見ている時こそ素晴らしい」


 ユウは嬉しそうに笑いながら、私とキーシェイドⅡの戦いを観察していた。「次の攻撃をしなさい、キーシェイドⅡ」と彼女が命じると、キーシェイドⅡの左足の螺旋状のドリルは青い稲妻をまとっていた。


「くそう……」


 どうすれば良い、いやどうすれば勝てる。それこそが今、私が考えているただ1つの感情であった。親友とは言っても、戦わない限りは彼女を救う事は出来ない。だからこそバレットヤーンで色々な個所を攻撃しているんだけれども、あの硬い黄金鎧は一切ダメージを通さない。


「……稲妻の刃」


 キーシェイドⅡは雷をまとった螺旋ドリルの左足で蹴りかかると、左足から雷の刃が生まれて飛んでいく。ジグザグに飛んでくる刃に対し私はバレットヤーンを広く広げて構え、そのままメモリを出す。


「……ナッノ様、あなたの事を信じています!」


『フィスト!』


 私は『F』のメモリを取り出して、それをシフトフォンに入れる。


 一発逆転。それが私が望んだ事だった。しかし……


『エラー!』


「なっ! ……ぐふっ!?」


 返って来たのは無慈悲な機械音声と、雷の刃に斬られる自分自身だった。





「(う、動かない……って、そうか。私、負けたのか)」


 自分の身体中を覆う白い蝋を見ながら、既に日はほとんど落ちていて、どうやら私は気絶している間にどこかに運ばれてしまったみたいである。

 どうしてこうなったのかな、と私は先程の戦闘を思い返す。


 "エラー"。それは使おうとしたメモリが使えなかったという事実。


「(自分が元からKカップだったら、こんな事に……ならなかったのかな?)」


 私は蝋で固められていない首を動かし、自分のたゆんと張った、豊満なKカップの胸を見ていた。


 乳房帝国ネームネーム界外支部によって、ユシーモンスターとなるためにBカップという小さな胸をKカップという大きな胸に変わらされた。いや、変えさせられた。

 そんな紛い物の存在の私が、巨乳以上用に作られたメモリを使いこなせるはずがない。現にバレットヤーンの威力も安定しないし。


「(ここまで、か)」


「いやー、実に見事。見事。今、私が出来る3番目に素晴らしい劇でしたね」


「まったくニャー! 良い劇だと思いますアル! さすが、脚本家のユウ様だニャー!」


 パチパチ、と嬉しそうにユウは微笑みかけながら、その横で太鼓持ちとしてコヤンイが構えていた。


「ニャハハァ! これでギガレンジャー2人抹殺出来て良いアル!」


「(2人……?)」


 私は首を横に向けると、そこには私と同じく蝋で固められたニュウ・ギガイエローの姿があった。2人、という意味は、私とこのニュウ・ギガイエローの事なのだろう。


「キャンドルシェイド、それからキーシェイドⅡ!」


「ここに居るガネ!」


「……同じく」


 キャンドルシェイドこと頭に火を灯している変わったOカップの19歳くらいのクールな美少女、キーシェイドⅡこと全身が虹色に輝く2mサイズの超乳を持つ女性。そんな2人は、キャンドルシェイドは右腕の蝋で出来たバズーカ、キーシェイドⅡは蝋で作った大剣を構えながら、私達の元へと向かっていた。


「さぁさぁ! やるアル! ……ふふっ、これで下がりまくっていた私の株も上がりまくりだニャー。グフフ!」


「(や、やめて!)」


 もうダメ! そう思った時、


「ヒートハンド!」


「「バブル&バレットシュート!」」


 キャンドルシェイドを火炎龍が襲い、そしてキーシェイドⅡを銃弾が襲っていた。


「ニャー!? わ、わが配下がぁぁぁぁ!? な、なにものアル!」


「「「それは……私達だ!」」」


 と、私の目の前に現れた3人を見て、私は涙を流していた。


「あなた達……」


 そう、彼女達こそ……


「赤の新しい乳戦力! ニュウ・ギガレッド、華麗に乳場!」


「桃の新しい乳戦力♥ ニュウ・ギガピンク、華麗ににゅう、じょう♥」


「黒の新しい乳戦力! ニュウ・ギガブラック、華麗に乳場!」


「「「助けに来たよ! ニュウ・ギガイエロー! ニュウ・ギガグリーン!」」」


 ――――私の、この世界での仲間だ。





「くそう! キーシェイドⅡ! 一緒にやるガネ!」


「……了解」


 キャンドルシェイドはバズーカを向けており、キーシェイドⅡは全身に備えられた武器を出して、ニュウ・ギガレンジャーの5人に向かって構えている。


「ニャハハ! ……ま、まぁ、他の奴らが来たのは計算外かも知れないニャー。

 でもとりあえず、3人の事は気にせずに、イエローとグリーンをどうにかするんだニャー!

 ……って、いつの間にか2人とも蝋から抜け出してアル!?」


 と、コヤンイが気付いた時には既にニュウ・ギガレッドのヒートハンドによってニュウ・ギガイエローとニュウ・ギガグリーンの2人の蝋は溶かされており、既に戦士として構えていた。


「えぇい! キャンドルシェイド! 頑張るニャー!」


「りょ、了解しましたガネ! キャンドルアート、大鶴作り!」


 キャンドルシェイドは蝋によって大きな鶴を作り出しており、それをギガレンジャーへと放っていた。それをニュウ・ギガブラックとニュウ・ギガピンクはお互いの銃を構えていた。


「行くよ! 桃子ちゃん!」

『ウルフ!』


「えぇ♪ が ん ば り ま しょ♥」

『マリン!』


 そして2人は大きな銃口を向けており、ニュウ・ギガピンクは大きな鶴に向けて谷間を大きく揺らしながら、大きく胸を揉み次第ていた。そして「あぁん♥ はぁはぁ♥」と大きく喘ぎ声をあげており、胸元にパワーを溜めていた。


「ピンクミルキィー・ブラスト! マリン・ス タ イ ル!」


 ニュウ・ギガピンクのアブソーブシューターと胸元から大量の水が、いやそれと共に母乳まで出ている。そして途中で混ざり合ったほのかに温かさをかもしているその母乳を加えた水は大きな鶴によって溶かされていた。そしてそのままたゆんたゆんと揺らすと、3本の桃色の極太ビームはキャンドルシェイドにダメージを与えていた。


「ウルフ・シスターユニバース!」


 ニュウ・ギガブラックが自分の豊満な胸を揺らして引き金を引くと、シャドーバブルから大きな狼が泡という姿によって放たれ、そしてキーシェイドⅡを撃っていた。


「まだまだやるガネ! キャンドルアート、自我彫刻!」


 キャンドルシェイドは右腕のバズーカを天に向かって放っており、それは落ちて来ると共に真っ白な2人のキャンドルシェイドの分身が生まれていた。


「どれが本物か分からないガネ。このままやるガネ!」


 そしてキャンドルシェイドは分身を含めて3人揃った状態でギガレンジャーへと向かっており、ニュウ・ギガイエローとニュウ・ギガグリーンはそれぞれ武器を構えてる。


「グリーン、私達もやりますよ」


「……でも、『E』の必殺技では、キャンドルシェイドに効果はないんじゃ……。後、『F』も……」


 グリーンは落ち込んでおり、そんな落ち込むグリーンにイエローはその『F』のメモリを取って確かめていた。


「その『F』、"拳"だけど……もしかして、集めるんじゃない?」


「……えっ?」


「糸を集めて形作る効果じゃないと、剣術家として見るとそう考えますが?」


 その言葉にグリーンは「そうか!」と納得したように肯いて、肯くと共に大きな胸がたゆーんと揺れまくっていた。グリーンは糸を束ねて、『F(フィスト)』のメモリをシフトフォンに入れていた。


『フィスト!』

「や、やった!」


 そして糸は大きな拳となってキャンドルシェイドを分身ごと吹き飛ばしており、そこに合わせるようにしてイエローは『R(ロック)』をシフトフォンに入れてガイアブレードの必殺技を放つ。


「ガイア・セイヴァー!」


 岩の大剣はたゆんと揺れるスイカのように大きく育った彼女の豊乳は揺れ、そのままキャンドルシェイドを一刀両断していた。


「ぐわぁ! げ、芸術は蝋燭となって、消えゆく……」


 そしてキャンドルシェイドは爆発する。


「ぎ、ぎゃあ! きゃ、キャンドルシェイドがやられたアル! えぇい! こうなったらキーシェイドⅡだけでも頑張ってやるニャー! トリート・アクティビティー!」


 コヤンイの爪が長く伸び、そしてそのままキーシェイドⅡのツボを押すとさらに彼女の凶暴性が増していた。キーシェイドⅡはそのまま高まるオーラと共に、コヤンイと共にニュウ・ギガレッドへと向かって行く。


「稲妻螺旋ドリル……」

「せめて、レッドだけでも倒していくアル!」


 そうやって迫って行く2人に対して、ニュウ・ギガレッドは新しく手に入れた『S(ショックウエーブ)』のメモリをシフトフォンへと挿入する。そしてそのまま自らの拳を大きく振りかぶる。


「ショックウエーブ・ヒートハンド!」


 振りかぶるとレッドの桁外れに大きな胸がはげしく揺れ動き、そのまま衝撃波は熱と共に2人にぶつかって吹き飛ばしていた。


「……ば、ばか、な」


「ニャー!? ね、猫は熱いのが苦手なのでアル!」


 コヤンイとキーシェイドⅡは吹き飛ばされ、キーシェイドⅡも爆発してしまっていた。


「くっ……私の計画が終わってしまうとはニャー。ギガレンジャー抹殺計画がぁ!

 それに、さっきのオレンジだってアル! あ、あぁ……頭が痛いアル!」


「無様ですね、コヤンイ様」


 と、突如現れた黒い扉からゲートシェイドは歩きながらコヤンイに近付き、手に持ったから銀色で大きめの銃のような武器の蓋を開ける。


『ジュエル』


「少しユウ様に頼まれていましてね。このような状況になったら、2番目に見たかった素晴らしい劇とやらを頼まれましてね。まったく……面倒な事だね」


「い、いったい何を言っているアル! い、意味が良く分からないニャー!」


「何って……こう言う事、ですよ」


 そしてゲートシェイドは引き金を引き、コヤンイを撃ち抜く。


「……がはっ。な、なにをするんだニャー?」


「なにって? 戦隊物とかだと良くあるじゃないですか。幹部の暴走とかね」


「裏切り……もの……で……アル。ゆ、許さんぞ……ゲート……ね」


 そしてコヤンイは意識を失い、その身体が大きく膨れ上がって行く。


『バケネコロイド。バケネコロイド』


 そして膨れ上がったそいつは、ドンッと地面へと降り立つ。そいつは頭に猫耳、二又に分かれた猫の尻尾、そして手や足に宝石が取り付けられている、全身が真っ黒にカラーリングされたゼンマイロイドの姿であった。


「バケネコロイド・ジュエル、って感じかな? まぁ、どうでも良いけれども後は君達でなんとかしたまえ」


 ゲートシェイドはそう言って扉の中へと消えていき、残されたのは巨大な化け物のロボットの姿であった。





『グォォォォォォォォ!!』


 バケネコロイド・ジュエルは手に付けられた宝石から、色鮮やかな光線を放ち、そして巨大な猫の尻尾を振るいながら地面を揺らし、草木を破壊していた。


「……どうしましょう! 巨大化用のビックメモリは今ありませんし……」


「あらら~♥ 困っちゃうわねぇ♥ もう、脱ぐしかないかしらぁ?」


「こら、ピンクちゃん! そんなはしたない真似は許しませんよ」


「ふむ、しかし本当にどうすれば……」


 レッドとイエローは困惑し、ピンクが脱ごうとするのをブラックが止めていた。そんな中、グリーンは急いでこんな状況をなんとかするためにナッノ博士に連絡する。


「な、ナッノ博士。で、出てください!

 今、あなたの持っている『B(ビック)』のメモリが必要で……」


 急いでいるグリーンの変身携帯シフトフォンにナッノ博士が電話を取っていた。


『……なんだい? 佐美? なにかあったのかい? 良ければ教えて貰えるかな?』


「な、ナッノ博士! 今、目の前にゼンマイ……いや、バケネコロイドが居まして、巨大戦が必要となってるみたいで……。だから、今すぐ『B(ビック)』のメモリを使ってください! お願いします!」


『巨大なのが必要という事かな? ……まぁ、そんなビクつく事もないよ。怯えるというのは人の美点ではある、けどね。既に手は打ってある』


「えっ……?」


 ドシン、ドシンと大きな足音が聞こえてくる。そして彼女達の前に現れたのは、オレンジ色の胸元が開いたタートルネックを着た、ドシンと富士山のように高くそびえ立つ超乳を持つ巨大な女性であった。そして胸元には左からL、M、Rと大きな青い文字が書かれている。

 現れたオレンジ色に身を纏った巨大娘は、手に持った巨大な見慣れない携帯を操作する。


【まずは、これです!】


 彼女が携帯を操作すると、携帯から音声が流れ出している。


【ランチャー、アプリスタート】


 音声が流れると胸元から空気の塊が飛ばされ、バケネコロイドはそれに押し出されるようにして倒される。バケネコロイドは倒されるもすぐに起き上って、青い鬼火を作り出して放っていた。


【マッスル、アプリスタート】


 別の音声が流れると、今度は彼女の両腕と両脚が青い色に染まり、さらにドンッと彼女の胸元が膨らんでいた。そして腕を振るうと、そのままさらに巨大となった乳房が大きく揺れる。そして青い鬼火は腕を振った拳圧、いや乳房が揺れることによって生まれた風で火は消え去っていた。


『グォゥ! グォォォォォォォ!』


 いくつもの攻撃に怒ったように、バケネコロイドは迫って来ており、巨大娘はそれを見て、【そろそろ……ね】と言って携帯を前に構えていた。


【リダクション、アプリスタート】


 巨大娘はそのまま走り出して行ったが、ただでさえ膨らんで巨大となった乳房はさらにボンッとタートルネックの胸元に大きく開いた穴から、逃げ場を探すようにして巨大な乳房が穴から出て来る。さらに胸元が光りだし、そして膨れ上がると、ドンッ、ドンドンッとさらに大きく、最初に見た時の2倍、3倍以上に膨れ上がっていた。

 莫大な乳房を持つ巨大娘はそのまま走りながら、バケネコロイドの前で跳び上がる。


【奥義、ギガ・トランスファー!】


 巨大娘はバケネコロイドへと跳び上がると、そのままバケネコロイドを押し倒していた。押し倒すと共にバケネコロイドは行動を止め、


『ぎぎ、がが……! ば、バカなだニャー……』


 バケネコロイドはそのまま爆発して消えていった。


「一体、彼女は……」


 レッドのその質問には、彼女の名乗りが答えを表していた。


【橙の新しい乳戦力! ニュウ・ギガオレンジ、華麗に乳場!】


 それは彼女達の新たな仲間の、大登場であった。

ユシーモンスターNo.22

〇ユシー・キャンドルシェイド

所属区分;収着使徒ユウの部下、伝導猫娘コヤンイ・チョジンカスムがギガレンジャー抹殺のために雇った刺客

使用体;実験体C-33『ハッピー』、蒼井灯里(あおいあかり)

外見;頭に火を灯している変わったOカップの19歳くらいのクールな美少女で、全身真っ白な服装で右腕がバズーカのようになっている。服装の真ん中には『Task』と書かれている。

所見;蝋を使って物を作り出す能力を持っており、その能力を使って神納京香を蝋で固める事を行った。本物志向と言うか、技術者魂が染みこんでおり、些細な物でも自分なりのプライドを持って作り出している。ちなみに蝋細工よりも、粘土細工の方が本人は好みらしい。By;文化者エージェント・ナッノ


ユシーモンスターNo.23

〇ユシー・キーシェイドⅡ

所属区分;収着使徒ユウの部下、伝導猫娘コヤンイ・チョジンカスムがギガレンジャー抹殺のために雇った刺客

使用体;実験体E-53『ピアーズ』、起田佐代(おきたさよ)

外見;全身が虹色に輝く2mサイズの超乳女性。右足はボイスシェイドのスピーカー、左足はユニコーンシェイドの螺旋ドリル、頭はキャンドルシェイドの蝋の頭で、全身はキフォスラシェイドの黄金鎧と他のユシーモンスターの特徴を入れている。

所見;あらゆる物を開閉する能力を持つ『K』のメモリを使って生まれたモンスターであり、『バックアップ』という他のユシーモンスターの特徴を得る能力を持っている。眠田佐美の友人であり、彼女の動揺を誘う名目で連れて来られたが、元々別の実験でほとんど意識がないために能力をほとんど活かせなかった。By;文化者エージェント・ナッノ


ユシーモンスターNo.24

〇収着使徒ユウ・メガロドンファイアアーム

使用メモリ;『M(メガロドン)』、『F(ファイアアーム)

特徴;ルビーの付いた黒いドレスと硬く白い歯を何本も巻きつけたような両腕両足、そしてたすき掛けの要領でレールの模様が描かれている。手に持っている真っ白な牙が象られた銃を、腰のホルダーが特徴。

所見;私が『M(メガロドン)』と『F(ファイアアーム)』の2本のメモリを使って変身した姿です。銃からメガロドンを思わせる歯を発射する事で攻撃します。By;収着使徒ユウ


ユシーモンスターNo.25

〇伝導猫娘コヤンイ・チョジンカスム

所属区分;収着使徒ユウの副官

使用メモリ;『T(トリート)

使用体;呪術師、化猫屋敷月影(ばけねこやしきつきかげ)

特徴;中国娘風の濃い緑色のチャイナ服を身に纏った、猫耳と2本の猫の尻尾が特徴のJカップ。

所見;ユウの副官で、チャイナ系の猫娘。マッサージなどに優れた治癒、『T(トリート)のメモリを使っており、自分や他人の能力を底上げしたりするのに優れた効果を発揮する。また、暗器攻撃も得意。ユウの副官として一生懸命やっていたが、失敗やユウが楽しめなかったというのも多く、最終的に彼女の面白い劇のための犠牲になってしまう。By;文化者エージェント・ナッノ


ユシーモンスターNo.26

〇バケネコロイド・ジュエル

使用物;『J(ジュエル)』、伝導猫娘コヤンイ・チョジンカスム

特徴;頭に猫耳、二又に分かれた猫の尻尾、そして手や足に宝石が取り付けられている、全身が真っ黒にカラーリングされている

所見;化け猫の恨みが凝縮されて生まれた化け物。宝石の光線攻撃や恨みの鬼火攻撃を得意とする。ただ、彼女が最後に恨んでいたのは、一体誰だったのか……。By;文化者エージェント・ナッノ

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