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おっぱい×戦隊シリーズ  作者: 帝国城摂政
超乳戦隊ニュウ・ギガレンジャー

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短編小説「桃の弟とあわい初恋」

 ニュー・紫峰市で沖杉家は他に並ぶ事のない名家である。

 沖杉家の事業形態はそれこそ多種多様に渡っているのだけれども、その数ある事業の一つにレジャー事業がある。

 遊園地や水族館、動物園などを沖杉家の女達のためだけに楽しめる施設を作り出すのは、それだけ聞くと金持ちの道楽と思われるかもしれないがそれが確かに収益になっているのが大財閥の際たる由縁である。


 今回は、そんなレジャー施設の1つ、紫峰屋内プールについての話である。





「うわぁ~!」


 宮下奏太(みやしたそうた)は目の前に広がる大海原に心を奪われていた。

 青い空に白い雲、流れる水飛沫にウォタースライダーを初めとした多くのレジャー用具。

 勿論、ここは大海原なんかではなく、作り物の海……屋内プールなのだが、それでも宮下奏太は心を奪われていた。しかも、それが自分1人だけのものだと知るのが嬉しかったのである。


「今日は遊ぶぞ~!」


「遊ぶわよ~!」


「おぉ~!」


 奏太と一緒に来た赤志ミミナと六条カホノの2人も「おぉ~!」と拳を上げて嬉しそうにしていた。

 2人は奏太の友達で、何をするにも一緒の仲良し3人組だ。最近、2人が可愛くなって奏太が男子から仲間はずれにされる事もちょっと増えて来たけれども、そんなの2人の顔を思えば今日の事だって安いものだ。


「じゃあ、姉ちゃん!

 俺、今日は頑張るよ!」


 宮下奏太は今日、この場を作ってくれた姉、宮下桃子に感謝をするのであった。


 宮下奏太の姉、宮下桃子は一言で言えば胸が大きい、元気いっぱいの女性である。

 弟の目から言わせて貰えればなんでも気軽に相談出来るけれども、女らしさを感じない姉である。勿論、肉体的な面では無くて、精神的な面だけど。

 そんな姉は、このプールの持ち主である沖杉家の娘、沖杉留子と友達らしくて、その留子さんから貰った4枚のチケットのうち、3枚を奏太にくれたのだ。そのおかげで、こうして普段は休業中のプールに2人を誘えたのだが……。


「遊ぶぞ~!」


 そう言って奏太がプールに飛び込んで、2人も跳び込んで、楽しく3人で遊んでいたのだけれども……まさかあんなことになるとはこの時は誰も分からなかった。





「た、助けて~!」


「怖いよ~、奏太君~!」


 2人が泣き叫び、奏太は2人を取り返して欲しくてそいつに、ユシー・ソープシェイドと名乗ったその怪人に叫ぶ。


「お、お前! ふ、ふたりを離せ!」


「ぐへへ~。そんな事を言われて、このお姉さんが離す訳無いでしょう?

 くやしかったらこっちまでかかって来いよ~、出来ればの話だがね~」


 下品に笑うそいつは、全身につけた泡の一部を手で取ると、にやにや笑いながら泡を息で吹き飛ばす。

 全身に泡を付けた扇情的な格好で、頭にタオルか何かの変なものを付けたそいつは、いきなりミミナとカホノの2人を今のように捕まえたのである。

 そして自分がネームネームの1人であると名乗ったのである。一応、その存在は知っているが、まさかその怪人が2人を狙うとは思ってなかったのである。


 そして今現在、奏太は完全に舐められていた。2人を泡の縄で捕まえた状態で、嬉しそうにビーチベッドに寝転がっていた。


「く、くそぅ! こ、これでも喰らえぇ!」


 奏太はそう言って近くにあった人工物の石を取って、その怪人にぶつけるが石はまるでふわふわの毛布にでも当たったかのようにツルンと滑り、あらぬ方向へと飛んで行った。

 それを見て、ソープシェイドはぐへへと品の無い笑い声を出す。


「小学生程度では知らないでしょうけれども、soapとは石鹸の事を指す言葉。

 つまり私の身体は石鹸のようにツルツッル、そうそれは純真無垢で男との性の喜びを知らない女のようにね。

 私の身体はあらゆる物を跳ね返して、弾き飛ばす。物理的な攻撃も、遠距離攻撃の全ても、この私にとっては攻撃としては意味をなさない。

 子供は諦めて、さっさと帰ってお母さんのおっぱいなんかでも吸ってなさいよぅ?」


「ふ、ふたりをどうするつもりだ!?」


「子供に言っても意味は分からないだろうけれども……先行投資って言葉で分かるかな?

 ぐへへ……要するに将来的に巨乳以上になる者をあらかじめこちらで確保しようと言うだけの話。

 さぁて、そろそろこの2人をマリネ様に……」


 そうソープシェイドが言った時だった。


『アブソーブ!』


 と、いきなり強力な熱風がソープシェイドにぶつかり、彼女は吹き飛ばされる。


「ぐわぁ! あ、熱いぃぃぃ! 身体が……ストーブに足ぶつけた感じがするわぁ!

 熱いぃ! 痛いぃ!」


「な、なにが……」


 奏太が戸惑っていると、「大丈夫、僕ぅ?」と後ろからそう柔らかな感触が彼の背中に伝わって来る。


「……!?」


 いきなりの柔らかな感触に、奏太がびっくりして後ろを振り向くと、そこには……


「女の、人……?」


 そこに居たのは、大人の、桃色の服を着た女の人。

 大人っぽいロングヘアー、身長もスラッとして大人っぽい。顔も色っぽいし、お尻もムチムチでなんだか……ドキドキする。

 そして自分の背中に先程まで押し付けられていたであろう胸はまるでバランスボールみたいに大きく、とっても……


「(な、何言ってんだ! 俺!)」


「だ、大丈夫かしらぁ? さぁ、あなたはそこの2人を連れて逃げて貰えるかしらぁ?

 今からここは戦場になるから、ね? 分かったかしら♥」


「わ、分かった……おっ、おねえさんも気を付けてね!」


 「えぇ、分かったわ♪ 奏太も気を付けてね♥」と桃色の服のお姉ちゃんとお別れして、ミミナとカホノの2人を連れて逃げ出したのであった。


 まさかその相手が、自分の姉ちゃんの変身した姿とは知らずに。




 宮下奏太、これが彼の初恋だったという。

ユシーモンスターNo.17

〇ユシー・ソープシェイド

所属区分;混雑使徒マリネの部下

使用体;実験体S-26『バスタブ』、湯煙あわわ(ゆけむりあわわ)

外見;全身に泡を付けた扇情的な格好で、頭にタオルの変なアート作品の物を載せている

所見;私の弟の友達を誘拐しようとしていた悪い奴! 下品で親父っぽい言葉が多くて、なんだかちょっと嫌な感じがしていたなぁ。泡で攻撃を跳ね返してちょっと厄介だったけど、アブソーブシューターの熱風で泡を弾いたら倒せた! V! By;ニュウ・ギガピンクの宮下桃子

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