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おっぱい×戦隊シリーズ  作者: 帝国城摂政
超乳戦隊ニュウ・ギガレンジャー

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第2パイ「大きくないけど恥ずかしくないもん! 進化するシェイド?!」(前篇)

 カーテンからの木漏れ日を感じながら、神納京香(かのうきょうか)はベッドからゆっくりと身体を起こす。


「ううっ……や、やっぱり大きいなぁ」


 神納京香はそう思いながら、自分の胸元に大きく膨らんでる自分のおっぱいを両腕で支える。

 そうしながら、慣れない身体でベッドに手を付けながら立ち上がる。


「ふぅ……相変わらず自分の身体とは思えないわね」


 京香は貰ったばかりの特大ブラジャーを慣れない手つきでブラジャーを付けて行く。


 元々、神納京香はBカップと小さかったのだが、ネームネームのモンスターであるユシー・カラーシェイドによってKカップになったから動き辛くなってしまったのである。

 今はナッノ博士が作ってくれたこの特大ブラジャーがあるためにそう思わないのだが、それでも慣れない身体だから動き辛いばかりであった。


「――――――うむ。まぁ、紫峰学園の生徒会長としてこんなに情けない姿は……見せられないわね」


 京香は学園の生徒会長として、そして新しいギガレンジャーの1人として心を律しようとしていたが、まだ身体の違和感は拭えなかった。

 だが、それでも自分を律して学校に向かう準備を始めるために学生服を手に取った。





 ニュー・紫峰市にある私立紫峰学園。

 その生徒会長こそ、高校2年生にしてニュウ・ギガイエロー、神納京香である。


 教室に入ると共に今までになかった露骨な男達の視線が京香に突き刺さる。


(気付いていないと思っているのか? 軟弱な)


 そんな視線を送るくらいならばこっちに来れば良いのにと思いながら、京香は自分の席に座る。

 座ると前の方の席で見知った人物達が会話をしている事に気付いた。


(あれは……橙子とナッノ博士、か?)


 音無橙子(おとなしとうこ)とは、京香のクラスメイトの名前である。

 いつも図書館の隅で本を読んでいる超乳生徒と学校内では有名人だが、気弱な本人は自分の身長の倍近くある、その大きすぎる自分の胸とむっちりとしたけしからんボディラインがコンプレックスらしい。

 それ故か、いつもビクビクしているというのが京香が彼女に抱く印象だった。

 京香としては濡れ烏のような漆黒の三つ編みはほどいた方が綺麗だと思うし、それに目の下の泣き黒子もチャーミングだと思う。

 赤縁の眼鏡から覗くビクビクとした小動物を思わせる彼女は、細々とではあるが淡々としゃべっている。


 その澄子と話しているのはナッノ博士。

 今は沖杉留子の口添えで、高校1年生の近未来七(きんみらいなの)として通っているが、その正体はネームネームの元最高幹部。京香を助けてくれたのも彼女だ。

 口は悪いが照れ隠しらしくて、素直に接する事が出来ない心優しい人物だと思う。

 "思う"とは、京香がまだ彼女の事を信じ切れていないからだ。元とは言っても、敵の最高幹部だった女、そう易々と信用は出来ないだろう。まぁ、今は8割信じて、2割怪しんでいるという感じである。


(何を話しているんだろう?)


 ナッノ博士緑色の表紙の本を見ているから、どうも本の話をしているのは間違いないが、ここからでは遠いし、話も良く聞こえない。

 気になった京香はゆっくりと、声が聞こえる辺りまで近付く。


「なるほど……。光の速度は約30万キロメートルで、太陽や宇宙の電波などがあるのか。

 参考になったとは言わざるを、なくもなくもないと言わざるを得ないな。ふっ、褒めても別に良いだろうな」


「ど、どど……どうも?

 あっ! ……こ、これはどうです?」


「ほう。『宇宙の神秘』に『世界科学技術史』か。

 なにかの参考になれば良いんだろうけれどもね」


 どうやらナッノ博士は橙子さんに書物のお勧めを聞いていたようである。

 と、そこまで話して、ナッノ博士は京香に視線を向ける。


「あっ、君を探していたと言わざるを得ないかな。

 ちょっとつまらないものだが、渡すものがあってだね」


「渡すもの……?」


 と、そう言いながらナッノは『R』と書かれた茶色いメモリを取り出して、それを京香に渡す。


「岩石、『R』のメモリだ。

 変身してなくても使えるし、必殺技にも使えるメモリだから、ぜひとも有効活用してくれたまえ」


「……あ、ありがとう、なのか? それを渡すためにここに?」


 そう聞くと、何故か顔を真っ赤にして照れるナッノ博士。


「べ、別にありがとうとか言われなくたって分かっているんだからね!

 バーカ! バーカ!」


 そう言ってナッノは走って出て行こうとしたけれども、途中で何かを思い出したようでこちらに振り替えていた。


「……京香君、ボクと仲良くしなくても良いから、出来れば佐美とは仲良くして欲しい。

 彼女と君は"似てる"からね」


(……似てる?)


 ナッノの言葉の真意がどういう意味かは分からず、ただ『R』と書かれたメモリを見つめる京香であった。





 ニュー・紫峰市の都市部。ビルの路地裏にて、1人の怪人がダルそうに疲れ果てていた。


 頭は大きな三角のイカの頭を被っているダラけ表情の垂れ目の少女は、頭から6本長く伸びた白い足でドリンクや団扇などで全力で休憩していたが、ゆっくりと立ち上がる。

 そして胸だけドンと出たスマートな身体の彼女は、手に持った書類をサッと見て「あぁ~、だる~いじゃなイカ」と言いながら書類を地面に落とす。


「あ~、ダルいでゲソ。やっぱり外に出るのは疲れるでゲソ。

 だいたい、この私、ユシー・リモコンシェイドに作戦とか無理じゃなイカ。

 しかも、マリネ様は後方支援だっていうでゲソし……。私に任せ過ぎでゲソ」


 はぁ~、と溜め息を吐きながらリモコンシェイドは6本の長い手足を操作して歩き出す。


「……仕方ないでゲソ。ここはひとつ、頑張ってみようじゃなイカ」


 そう言いながらリモコンシェイドは長く伸びる6本の手足を自分の腰のポケットに伸ばすと、中からリモコンを取り出す。


「……まっ、この作戦の要は私じゃないでゲソ。ならば、さっさとサポートに回るでゲソ。

 疲れるのはごめんじゃなイカ」


 彼女の長いイカの手足が、リモコンのボタンを押していた。

 それが作戦開始の合図と言わんばかりに。




「ふぅー……。今日も無事に授業が終わりましたね」


 と、そう言って沖杉留子は一息吐く。沖杉留子は別に勉強が好きという訳ではないのだが、今まではブラジャーがなかったので学校に、外に出ている事がなかったのだ。

 だから毎日登校出来る事にちょっとばかり、嬉し涙が出つつある留子。


「けど、一番頑張っているのは佐美ちゃん、かな?」


 佐美はノートにしっかりと授業内容、それに友人もいっぱい作ろうとしている。

 佐美の隣では2人揃うと親娘にしか見えない、桃子と梨花の2人が同じように勉強していた。


「凄いねー! 佐美ちゃん、いっぱい勉強してるね!

 私、そこまで勉強が得意じゃないから見習わないと!」


「そうね。けど、佐美ちゃん? そこまで必死に勉強しなくても大丈夫よ?

 佐美ちゃん、学年でもトップ5に入るくらい頭良いんだし……」


「でも、私はネームネームの実験体だった女……。

 もっと勉強したいの! 学園生活を満喫したい!」


 2人が心配する声を聞きながら、力強くそう宣言した佐美。

 彼女は元々、ナッノ博士と共にネームネームから抜け出して来て、さらに元々は実験体としてネームネームに収容されていたと聞く。そんな彼女だからこそ、学園生活をエンジョイしたいんだなと、留子はそう思った。


「そっか……。でも、青春を送るなら私もやるよー!

 お昼、一緒に行こう! 学食のカツ丼、すっごく美味しいんだ!」


「カロリーが高いのが難点ですけど、美味しいのは保証します。

 私もついつい、食べ過ぎてしまって……」


 桃子と梨花の2人もそう思ったのか、佐美の顔を見ながら元気に話しかけている。


「2人ともありがとう……。

 あっ、そうだ! ナッノ博士も!」


 佐美がそう言ってナッノ博士に話を振るが、


「……ボクは今日、橙子と先約がある。だから佐美はそこの桃子君と梨花君と一緒に食べなさい。

 ふっ、人間は同じレベルの人間と一緒に居るのが一番だ。少なくとも君ら3人……いや留子君も似た者同士でお似合いだから、4人で親睦か何かを深めると良いだろう。

 ――――では、ボクは次の実験の責任者でもあるからね。先に理科室によらせて貰おう」


 「それじゃあね」と去って行くナッノ博士を見て、まだ距離がある事を感じる3人。


「博士……」


 その後ろ姿を心配そうな表情で見つめる佐美であった。





 音無橙子は口数が少ない人間だ。

 図書室の全ての書物の内容を空暗示出来るくらい読んでいるし、その知識の活用方法だって色々と熟知している。

 色々と話しかけられてすぐには答えられないけれども、心の中ではどうすれば良いか、どうすれば上手く行くのかなど色々と考えている。


「……ふむふむ。なるほど、ね。フリードマン=ダイアコニスの法則は実に興味深い物ですね。

 ヒストグラムのビンの大きさを決定するのに有効な手段だね。これくらいしか役に建てないけれども、これは勉強になるね。

 橙子君は色々と面白い情報を教えてくれて本当に興味深いね。まっ、博学しか取り柄がない橙子君にはこれからも色々と教えて貰えると助かる限りですよ」


 そんな橙子にとって、近未来七との話し合いはそれなりに有効な時間であった。

 ちょっとばかり口調は悪いけれども、七さんはどんな知識だって興味深く聞いてくれるし、橙子が知らない知識も色々と知っているから、聞いているだけで橙子としては彼女との会話は本当に勉強になっていた。


「え、えっと……これ、とかはどうですか?」


「――――ほう。この知識もなかなかに面白そう、だね。

 重力加速度の件や光を超える速度の件も、知識として凄まじく有能だな。ボクもこれくらい程度の知識ならばね、もう既に知っていた知識だったんだけれどもね。

 ……っと、すまないね」


 七は携帯電話をサッと取り出すと、そこに書いてある内容を見て眼を光らせる。

 その様は、まるで怪物かのような。


「ひ、ひぃ!」


「――――あぁ、すまないね。ちょっとばかり、ビックリしただけさ。

 橙子さん、よろしければボクの早退を知らせて置いて欲しい。あぁ、宿題の方は私のロッカーの中に入っているからとでも伝えて置いてくれたまえ。それでは、な。橙子君」


 七さんはそう言って出て行った。


 ……なんか、すっごく真剣な表情で見ていたけれども、なんのメッセージが来たんだろう、と思いながら橙子は教室に戻って本を返そうとして、


「……あっ、あれ?」


 本の下に、七さんの名前が書かれた鞄がそこにはあった。


「と、届けた方が良い……よね?」


 そう思いつつ、橙子は七の後を追って行った。




 そうして学校を抜け出した橙子は、路地裏にて七を見つけ出していた。


「あっ……居た」


 七はなにか急いでいるのか、しきりに腕に付けた腕時計を見ている。

 誰かと待ち合わせ居ているのだろうか、と橙子が顔を見合わせていると、1人の女性が現れる。

 黒ゴスロリドレスに身を包んだ2m近い身長を持つ巨体の持ち主。その左腕には可愛らしい人形を持っている。顔は童顔で幼く、長い亜麻色の髪はとっても綺麗である。

 でも、一番印象的なのはその大きすぎるバスト。橙子も身長の倍近くある超乳があるが、彼女のもそれに匹敵するくらい大きい。いや、恐らくその身長とあいまって、かなり圧迫感があると橙子はそう感じた。


「……来ていただけて、嬉しい、です」


 その黒ゴスロリドレスの彼女がニコリと笑うと、その前に立っていた厳しい目つきをした七さんが彼女を厳しい目つきで見ていた。


「ボクは一応、ネームネームの反逆者、ということになっているはずだよ。

 それなのに会いに来たのかい、混雑使徒マリネ」


(ネームネーム!? 反逆者!?)


 ネームネーム……所謂、乳房帝国ネームネームの名前は色々な書籍を読み漁っている橙子にとっては、文献や戦闘小説、時代劇などで良く知った名前である。

 乳房帝国ネームネームは貧乳神官タイラの胸を大きくすると言う、ただそれだけの理由のために人々を困らせていた彼ら。

 ……最近、テレビだとまたそのネームネームが動き出したって言っていたけど、まさかあの七さんがネームネームの反逆者だったなんて……。


「わ、分かってますよー。マリネだって、一応三幹部の使徒の1人、ですよ?

 それくらいの事だって……分かってます……」


「だったら、なんでボクのところにやってくるんだい?

 今のボクは君達と敵同士……それともパンクがこの世界を諦めたのかい?

 それとも君がパンクを説得してくれるのかい?」


「ぱ、パンクさんを説得なんて私にはむ、無理ですよ!

 そんなの、ナッノさんがムリなのに、私なんかが出来ないですよ!」


 大きく腕を振りながら否定するたびに、マリネさんの胸がたゆんたゆんと大きくゴスロリドレスを打ち破らんばかりの勢いで揺れていた。


(ともかく……これ、意外と重要なんじゃ……。

 も、もっと聞いておかないと……)


 橙子はその会話をしっかりと聞こうと、神経を集中していた。


「ゲソゲソゲソ!

 流石の私もこれは見過ごすわけには、ダメなんじゃなイカ?」


 私は背後から来る仲間に気付かなかった!

 私はその仲間に殴られて、気絶した……。





『――――と言う訳で、街はネームネームによって大変な大騒ぎ状態になっております!』


 そのニュースが報道される前に、沖杉家のメイド達の情報網によってネームネームが暴れている事を知った留子達ニュウ・ギガレンジャーの5人は急いでその現場に辿り着いていた。


「ふふ、デース! リモコンシェイドちゃーん、どうよ!

 私達の前に現れたこの5人、この方たちが新しいギガレンジャーみたい、デース!」


「そうみたいでゲソ、ボイーネ様。

 ……というか、来るのが遅くて参ったじゃなイカ」


 そう言ってギガレンジャーの前に現れたのは、イカみたいな女怪人と牛柄の水着を着た豊満な女性。

 頭の黒髪から覗く髪の切れ目から牛の角を生やしており、そのぼよよんと激しく揺れる身長と同じくらい大きな胸を隠しきれていない牛柄のマイクロビキニを着た女性は背中に大きな牛乳瓶のような物を背負っている。


「ナイチチ達、やるだゲソ」


『ナイチチー!』


 リモコンシェイドの号令に合わせるようにして、ナイチチ達が迫って来る。


「皆、行くよ!」


「「「「えぇ!」」」」


 留子の掛け声と共に全員がギガレンジャーへと変身するための携帯、シフトフォンにメモリをセットして行く。


『返信変身!』


 5人同時にメモリを挿入する共に全員が真っ白な身体に包まれて、色分けされたスーツが彼女達の身体を包んで行く。


「赤の新しい乳戦力! ニュウ・ギガレッド、華麗に乳場!」


「桃の新しい乳戦力♥ ニュウ・ギガピンク、華麗ににゅう、じょう♥」


「黄の新しい乳戦力! ニュウ・ギガイエロー、華麗に乳場!」


「緑の新しい乳戦力! ニュウ・ギガグリーン、華麗に乳場!」


「黒の新しい乳戦力! ニュウ・ギガブラック、華麗に乳場!」


『5色の新戦力が敵を倒す! 私達、ニュウ・ギガレンジャー!』


 5人が武器を構えて、ナイチチ達に攻撃を仕掛ける。

 攻撃をしようとすると、ナイチチ達がサッと彼女達から離れる。


「ゲソゲソゲソ。5人……それならばこの私にとっては、倒しやすい敵、なんじゃなイカ。

 リモート・コントロールだゲソ!」


 リモコンシェイドは三角の頭から出た6本の腕を自由自在に動かす。そ

 の手にはリモコンが手に取られており、そこから赤い光線がギガレンジャーを襲う。

 その赤い光線に気付いたニュウ・ギガグリーンはさっと一回転して、ニュウ・ギガグリーンを見ていたニュウ・ギガイエローも怪しみながら同じようにその場で一回転をしていた。


「「うっ……!」」


「あぁん♥」


 と、赤い光線に当たった3人がまるで金縛りにあったかのように、その場で固まる。


「ゲソゲソゲソ。他人を操る力、それこそがこのリモコンシェイドの能力だゲソ。

 まっ、3人しか操れなかったのは計算外だけれども、これだけでも十分な成果だと言わざるを得ないでゲソ。

 ささっ、モーウ・ボイーネ様、作戦を開始しておくべきじゃなイカ?」


「そうデース! 早速、作戦開始するデース!

 ミルク注射器、セットアップなのデース!」


 モーウ・ボイーネがそう言って背中の巨大牛乳瓶を背中から下ろすと、牛乳瓶から長い管のような物が出て来てモーウ・ボイーネの胸に張り付ける。


「あぁん♥ いやーん♥

 激しく、私の身体を駆け巡る、デ、ェ、ス♥」


 ドクン、ドクンとモーウ・ボイーネの身体が激しく揺れると共にチューブから白濁色の液体が牛乳瓶へと流れて、どんどんと溜まって行く。

 たゆんたゆんと大きく胸を揺らしながら、彼女の母乳がどんどんと搾り取られていく。


「まずい! バレットヤーン!」


 牛乳瓶にミルクが溜まって行くのを見たニュウ・ギガグリーンは手持ちの糸を巨大牛乳瓶に巻きつけると、そのまま糸に衝撃を与える。

 糸に衝撃を与えると、巻き付いていた巨大牛乳瓶が爆炎に巻き込まれる。


「……リモコンシェイドのリモコンでの操作能力、モーウ・ボイーネの飲むと胸が膨乳していくミルクの事は、良く知ってますよ」


「……裏切り者は厄介デース。こう言う時にこちらの情報を流されるって本当に厄介デース。

 さぁ、リモコンシェイド、戦うデース! ミルキーハンマー!」


「……あぁ、面倒臭いでゲソが、しませんといかないじゃなイカ。

 ナイチチ、ギガレンジャーもやるでゲソ」


『ナイチチ!』


 白黒のホルスタイン模様のデカいハンマーを手にしたモーウ・ボイーネと武器を手にしたナイチチ達はニュウ・ギガイエローとニュウ・ギガグリーンに迫って行く。


「う、うわぁ! か、身体が!」


「か、かかっ、勝手に動く……」


「と、止まらない……。

 わ、わわ、わたしの身体が、熱くぅ、たぎっちゃうわぁ♥」


 ニュウ・ギガレッドは大きく斧を振るい、ニュウ・ギガピンクは銃に空気を溜め、ニュウ・ギガブラックは黒いシャボン銃を構えていた。


「……くっ!」


 どうすべきかと頭を悩ませていると、ニュウ・ギガグリーンが「リモコンです!」と大きな声をあげる。


「ニュウ・ギガイエロー!

 リモコンシェイドのリモコンを狙ってください! 彼女のリモコンが3人を操ってるんです!」


「分かったよ! ガイアブレード!」


 ニュウ・ギガグリーンの指示の元、持っていた木刀の武器、ガイアブレードを地面へと突き刺していた。

 地面へと突き刺すと、地面から木の根っこのように木刀が地面から伸びて行き、木刀がリモコンシェイドの長い手足に持っていたリモコンを叩き落とす。すると操られていたギガレンジャーの3人が再び動きだし、その様子を見てリモコンシェイドは悔しそうな顔をする。


「~! 良くもやってくれたでゲソ!

 こうなったら君達2人にはおしおきするんじゃなイカ!」


 怒るリモコンシェイドの眼と頭に光が灯る。光が収まるとリモコンシェイドの左目と右目にそれぞれ『R』と『P』の文字、そして頭に9つの四角いマークが浮かび上がっていた。


「まずは『R』光線を試すでゲソ!」


 そして放たれた光線は、ニュウ・ギガイエローとニュウ・ギガグリーンに当たる。

 しかし、2人は何事も無かったように立ち上がる。


「今のは一体……なんだったんだ?」


「まさか……進化……」


「さて、疲れたでゲソ。帰ろうじゃなイカ」


 リモコンシェイドはそう言って撤退。残ったナイチチ達も無事に倒される。

 変身を解いたギガレンジャーの5人は、謎の光を受けた京香と佐美の怪我の具合を探るが、特に2人とも酷いけがを受けた様子でないため、そのまま解散となった。





「なに、これ……」


 家へと帰って来た京香は、部屋の姿見の姿を見て驚く。

 亜麻色の重めのボブヘアーはさらりとした髪に代わり、桜の髪留めは前見た時よりも大きくなっている。緑色の勝気そうな瞳は少し和らげな印象を持った瞳に変わり、赤い縁のクールそうな眼鏡はいつの間にか消えていた。

 身長も大分低くなり、その代わり依然と質量を変えていない彼女のカラーシェイドによって大きくされた乳房はさらにその大きさを増している。



「幼くなってる……」



 胸以外、全て幼くなった姿を見て、京香は戸惑いを隠せずにそう言うのであった。


【後篇へ続く】

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