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おっぱい×戦隊シリーズ  作者: 帝国城摂政
超乳戦隊ギガレンジャー第3部

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第9パイ「決戦!? 薬物被害とマリーの罠!?」(後篇)

「今更気付いても遅いのでしょう。それ、ポチッとな」


 ツメンセは懐から出したボタンを押すと、いきなりゴゴゴッと物凄い音が鳴り響く。

 その音に気付いたギガブルーが私とギガグリーンの2人を突き放す。突き放した直後、壁が出現して、ギガブルーとギガイエローは閉じ込められてしまった。

 いきなり現れた巨大な壁によって分断されてしまった私達に対して、ギガブルーから連絡がかかってきた。


『ギガレッド、ギガグリーン! これは多分罠です! 急いでデカパイ博士と連絡してください!』


 『罠』と言う言葉に対して、私とギガグリーンの頭の中に嫌な想像が頭をよぎる。

 今回、私達はシーボモンスターを観察や調査など、どう言った奴なのかを調べてから行動に移すのが前までの私達の戦い方だった。

 だから、戦いに関しても慎重に相手の出方を窺っていたせいで、何度も危険な目にあった。それ以上に多くの人の命を救ったとも言えるけど。


 しかし今回はデカパイ博士の所にシーボ・ビーデッドラックの危険性――――刺さった者を8時間以内に殺す猛毒性が証明されたため、私達はシーボ・ビーデッドラックを速攻で撃破した。

 おかげで被害は最小限に止められたと思っている。

 けれどもこれが作戦で、私達を誘き出すのが本当の目的なのだとしたら――――。


 私とギガグリーンの頭に恐ろしい妄想が頭の中に現れる。


「急いで戻らないと!」


「レッド! 危険度はレッドです! レッド、急ぎましょう!」


 そうして私達は急いでデカパイ博士の研究所へと道を引き返しました。

 そんな中、デカパイ博士が大変な目に会っているとも知らずに。





「よしっ! やっと着いた」


「着いた! イエロー、と言った所でしょう」


 ギガレッドとギガグリーンの2人は一生懸命に走ってデカパイ博士の研究所の元へと帰って来た。

 今回の作戦はどうもデカパイ博士から私達から遠ざけるために行った作戦だとすれば、恐らくデカパイ博士の身が危ないので2人は急いでいた。呼吸を整えて、よしっと言いながら中へと入ろうとする。


「待っていたのでし!」


 デカパイ博士の研究所の上に、まるでヒーローのように立っていた薬剤博士スクリ。

 スクリは飴玉を食べると、とぅ!と言いながら飛びあがる。


「フィジカル・DEKAエネルギーダウン!」


 飛びあがりながら、スクリの姿が変わっていく。

 まずスクリの等身が、足がぐぐっと伸び、腕がぎゅぎゅっと縮んだと思ったらいきなりぎゅーっと元のサイズ以上の腕の長さへと膨れ上がる。


「あぁっ! あぁん!

 イイっ! イイわねぇ、ホントーにねぇ!」


 喘ぎ声をあげながら、ボョンと胸が気球のように膨れ上がると共に黒い影のような物がボディスタイルを強調するようにビシッと身体に張り付く。

 黒い塊はまるで生き物のようにうねりながら、そしてスクリの身体は少女から、まるで時を一気に過ぎるかのように女性の、大きな胸を持つ美女の姿へと変わっていた。


「黒き(ハート)は、闇のように広がる嫉妬の証! 悪意変身、ギガブラック! 

 ――――――孤独にハートを震わせて、女の子の心と胸を奪う美少女戦士! ただいま、乳席(にゅうせき)!」


 ダン、と2人を止めるかのように立ち塞がったギガブラック。

 ――――いや薬剤博士スクリは、ニヤリと笑う。


「ここに来るのは分かっていたでし!

 今回の作戦はツメンセ、メントアセスとの共同作戦で、目的はデカパイ博士を抹殺する事なのですし! もう既にメントアセスがデカパイ博士を倒しに向かったのでし。私の役目は足止めなのでし!」


 そう言ってスクリが取り出したのは真っ黒で硬そうな鉄球であり、ブンブンと振り回しながらその鉄球を振るう。


「完全形態ギガブラックの最強武器、ポーンアイアンボール!

 前の不完全状態ではこのアダルトモードは制限時間があったけど、今の私にはそんな弱点はないでし!

 喰らえでし、ポーンアイアンボール!」


 スクリは鉄球を振り回しながら、ギガレッドへとその鉄球を放つ。

 放たれた鉄球は物凄い勢いで回転しており、ギガレッドはレッドアックスを取り出して鉄球をはじいていた。

 弾かれた鉄球は飛びあがり、その中でギガレッドは斧を振り下ろして衝撃波を放とうとしていた。


「レッドアックス・シュ……」


「危ないっ! グリーントンファー・ショット!」


 今まさに斧から衝撃波が放たれようかとしたその時、ギガレッドを守ろうとギガグリーンがグリーントンファーの銃弾を薬剤博士スクリへと放つ。


「……やっぱり2対1はやりづらいでし」


 そう言うスクリの手には黒いボウガンがあって、ギガレッドを狙おうとしていた。

 今、ギガグリーンが守らなければ、ギガレッドはボウガンにて打たれていたに違いない。


「……こうなったらでし! 行くぞーでしっ!

 カモンッ! 薬剤博士スクリの最高傑作のシーボモンスターの登場でし!」


 スクリが指をパチンと鳴らすと、「オーホホホホホ!」と言う甲高い声がどこから響いてくる。

 その声を聴いてギガグリーンがピクリと肩を揺らして驚いていた。


「この声は……!?」


 そう言って険しい顔をしたギガグリーンは、甲高い声の響く場所に一心不乱にグリーントンファーの銃弾を放っていた。


「死ね! 死ね死ね死ね死ね死ね死ね!」


 そう言って鬼の形相で、グリーンは銃弾を放ちまくっていた。


「アハハハハ! イイわねー!

 そんな攻撃をするくらいならば、私に血を差し上げなさーい!」


 そうやってギガグリーンのトンファーの銃弾を弾き返して現れたのは、黒いマントを羽織った赤いドレスを着たどこぞの貴族を思わせる女だった。

 銀髪に赤い瞳、そしてその手には扇子を持った、気味の悪い女であった。


「マリィィィィィィィィィ!」


 そう叫びながら、ギガグリーンはその女の元へと向かっていた。

 その女は「野蛮なゴミね」と言いながら、扇子をしまうとクルリと一回転。


「吸血鬼族マリーマリオネットの、血液大サービス! 大鎌!」


 マリーマリオネットと名乗ったその女の腕から赤い鎌が生まれ、そしてマリーは自分へと向かって来たギガグリーンを見てニヤリと微笑みながら素通りする。


「バカね! ホントーにバカね!

 私の事を忘れているの!?」


 と、マリーに素通りされたギガグリーンは怒りながら、グリーントンファーの銃口をマリーへと向けていた。

 ギガレッドはそれを見ていけると思いつつ、挟み撃ちにするためにレッドアックスを強く握りしめる。

 しかし、ギガグリーンは何故かいきなり銃口をこちらに向けたかと思うと、そのまま銃口から銃弾をギガレッドへと放っていた。


「……っ!? アックスバリア!」


「そこでしっ!」


 いきなりの攻撃に迷っていたギガレッドに対し、スクリは先程の巨大鉄球を放っていた。

 ギガレッドはその攻撃に対して対処出来ずにそのまま倒れ伏す。


「そして――――あなたも、本当に邪魔っ!」


 マリーは赤い大きな鎌を振るいながらギガグリーンを吹き飛ばしていた。

 まるでぼろ雑巾のように叩きつけられるギガグリーン。


「オーホホホ! 所詮、あなたが居る時点で私の勝ちは決まっていたのよ、緑木冥!

 吸血鬼の力を持つ私は一度やった相手を、胸が大きい奴隷マリオネットに出来るのよ!

 今この場の戦力は、私とスクリ様、そしてあなたの3人と言う事になるのよ! 私に人一倍の恨みを持つのは勝手だけれども、あなたに私は傷一つ付ける事が出来ないのよ!」


 マリーは赤い鎌を変形させて、赤い銃へと変わっていた。

 そしてその赤い銃をグリーンへと向けていた。


「まぁ、あなたは要らないわ。本当に要らないわね!

 いくら私のマリオネットと言っても、貴族にそんな奴隷をいつまでも使い続ける趣味はないわ。要らないオモチャは、即刻捨てないとね」


 グリーンはトンファーで防ごうと、体勢を取る。


「バーカねー、本当にね!

 あなたじゃ、私の技は防げないのよ」


 マリーが銃の引き金を引くと共に、グリーンはトンファーの構えを解除して自らその銃弾を一身に受けてしまっていた。

 倒れるグリーンを見て、心配して駆け寄るレッドだったが、その心配をする前にレッドは自分へと迫って来る鉄球に対して対処していた。


「まさか私の事を忘れてた、とかそう言う事はないでし?」


「まぁ、野蛮ですわね。

 スクリ様、流石に大の女が鉄球振り回すのはどうかと思いましてよ」


 スクリにそう言ながら、マリーは既に赤い銃を巨大な赤いハンマーに変えていた。


「2人とも、お覚悟はよろしくて!」


 大きく振り回しながら、マリーは血で作った巨大なハンマーを振り下ろしていた。

 振り下ろされたハンマーは確実にレッドとグリーンを吹き飛ばし、空中に飛んでいる間にスクリがくるくると高速で回転させた鉄球が狙いを定めていた。


「これで止めでし! ポーンアイアンボール!」


 そうして放たれた鉄球はまっすぐにレッドとグリーンの方へと向かって行き、もうダメかとグリーンが思おうとしたその時、


「……うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」


 レッドがいきなりそんな声を上げると、レッドの身体から強烈な黒いオーラが出ていた。

 そして強烈な黒いオーラは確かな質量を持っていて、スクリの腕から放たれた鉄球は黒いオーラに弾かれると共にその後ろに居たマリーの赤いハンマーを吹き飛ばしていた。


「こ、この力は……何……うっ……!」


 自分の力が何なのか分からずに、そしてどうして今出たのかも分からないまま、レッドはその場に膝を付ける。

 それは戦いで負った傷よりも、どちらかと言うと先程の謎の力の副作用のように見えた。


「あぁ! 私のポーンアイアンボールが粉々に!

 マリーマリオネット、とっとと殺すでし!」


「……すいませんですよ、スクリ様。

 実はですね、私、さっきの赤いハンマーで血をほとんど使って、貧血で……」


「あぁ! この吸血鬼がぁぁぁでし!」


 フラフラと揺れるマリーに大きな声で叱咤するスクリ。

 それを見て、ギガレッドとギガグリーンの2人はそれぞれに武器を構える。

 ギガレッドは斧を大きく構えて、マリーに矛先を向ける。


「レッドアックス・フィニッシュ!」


 放たれた斧の衝撃波は、一直線にマリーへと向かって行き、マリーはそのまま吹き飛ばされる。


「グリーントンファー・フィニッシュ!」


 そしてギガグリーンはトンファーを合体させ、大きくなった銃口をスクリに向けてビーム攻撃を発射する。

 発射されたビーム攻撃は的確にスクリを撃ちぬき、そのままスクリも飛ばされていた。

 そして吹き飛ばされたスクリとマリーを見て、レッドとグリーンは各々の武器を合体させる。


「や、やばいでし! マリーマリオネット、なんとかするでし!」


「……お覚悟は……やばい、まだ貧血で……」


「作戦は成功してたけど、戦闘はダメでしー! こいつ!」


「「ビクトリー・レッドグリーンパニッシャー!」」


 そしてギガレッドとギガグリーンの放った一撃は確実に、スクリとマリーを撃ち放っていた。

 ガクリ、と落ちるスクリとマリー。


「レッド! ここはもうほとんどグリーン!

 だから今、危険なレッドのデカパイ博士の所に!」


「分かった! グリーン、頼んだよ!」


 そして、ギガレッドはギガグリーンに後を任せて、デカパイ博士の研究所の中へと入って行く。

 ――――この時、ギガレッド……いや、赤井望は後悔する事になるとは全く思ってなかった。





「なに、これ……」


 赤井望はデカパイ博士の研究所に入って驚きを隠せなかった。

 既にメントアセスが居るのだから荒らされているとか、逆に何も荒らされていないとかだったら、彼女もそこまで動揺しなかっただろう。

 では、何故動揺したのか? それは、中の物が増えているからだ。


 怪しげな機械が数十個、見た事のない色の植物が数十種類、他にも用途不明な物がいっぱい。

 少なくともこの前の対決では見なかったものである。


(これはなんなの……。

 メントアセスは時間と空間を司る幹部だけど、この物体には何の意味が?)


 果たして意味があるのか、そうじゃないのか。罠なのか、はたまた別の用途で置かれたのか。

 赤井望と言う専門知識がなく、意図を見抜く力のない女子学生には、触らないと言う手段しか思いつかなかった。『君子危うきに近付かず』だ。

 ちょっと違うかも知れないけれども、赤井望の頭の中に浮かんだ言葉はそんな言葉だった。


「早くデカパイ博士を探さないと……!」


 そしてキョロキョロと探していると、デカパイ博士の白衣をデカい植物の葉の上にて発見する。

 これがデカパイ博士が逃げる際に脱いだものだとすれば、近くに博士も居るはず……。

 キョロキョロと近くを見渡した望は、向こうの機械の裏でデカパイ博士を見つける。


「あっ……! 博士!」


「望! 来ちゃダ……」


「えっ……」


 望はその時、何が起こったのか理解出来なかった。いや、理解したくなかった。

 目の前に映るのは、メントアセスが持っている杖で腹を貫かれたデカパイ博士の姿。血はドクドクと流れて、今にも瀕死な状態。


 ――――そして、それを行ったのは……


「……な、ん、で?」


 頭が理解したくなかった。いや、気付いていた。

 これがどう言う状況なのかと言う事を。


「嘘……だよね、帆夏ちゃん」


「残念ながら真実よ。さよなら、望。

 私はそれを言いに来たの」


 淡々と、いつものようにLIMEを見ながら、

 赤井望の幼馴染、六条帆夏はそう微笑んだ。




=========


 次回予告!


 衝撃の現実の前に立ち尽くすギガレッド、赤井望。

 六条帆夏は一体なんだったのか!?

 そして、遂に完璧な姿へとなった貧乳神官タイラ。その最後の目的は、世界制覇!?


 次回、超乳戦隊ギガレンジャー、第10パイ!

「決戦!? 環境征服者ロクジョウと、魔乳神官タイラ!?」

 次回も期待して待て!


「さぁ、革命の時間が来たタンス!」

 ……誰、君?

シーボモンスターNo.26

○シーボ・吸血貴族マリーマリオネット

作成者;薬剤博士スクリ

作戦;吸血して胸が大きい眷族にさせる作戦(成功作戦)

使用素材;『吸血鬼』、『貴族マリーアントワネット』、『マリオネット』

概要;スクリが作り出したシーボモンスターで、数少ない成功例としてスクリに『秘密兵器』として隠し持たれていた。

 黒いマントを羽織った赤いドレスを着たどこぞの貴族を思わせる、銀髪に赤い瞳と手には扇子を持った、薄気味悪い女のシーボモンスター。吸血鬼の要素として血を吸う性質を持ち、吸った相手の胸を大きくしていざとなったら奴隷マリオネットとして操る力を持つ。

 自分の血を武器に出来るが、武器が破壊されると貧血の症状を出す。お嬢様っぽい喋り方をしており、緑木冥を襲った張本人である。


シーボモンスターNo.27

○薬剤博士スクリ

立場;「薬品や血筋などから胸が大きくなるのではないか」と言う検査を司る幹部

使用素材;『薬剤』、『狂博士(マッドサイエンティスト)』、『探求心』、『コア細胞』

(通常時)身長;138cm 3サイズ;72(B)、53、74

(レディータイム・大人時)身長:184cm 3サイズ;108(H)、72、98

概要;タイラが作り出した幹部の1人。片眼鏡を付けた小柄で、いつも白衣を被ったロリ系女子幹部。異様な実験や薬学を行い、その薬や実験成果を使って作戦を行う。

 自身の研究こそが、タイラ様のお役に立つと思っており、そのためならばいかような危険な実験も平気で実行する。アメダマペロリンの力を研究して大人化、さらにシーボ・シープウエスタンを使ってギガレンジャーの力を取り込んだが、結果は失敗に終わってしまった。

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