酔唄
酔唄
七色の光に我は消え
過ぎ行く人は振り向かず
我の愛した故郷は
今や灰の摩天楼
恐れ崇めは少しあるけども
共に酔い笑いし者たちは
我が愛した酔い人は
静かに風へと消えた
帰りたいけど帰れはしない
過ぎ行く時は我を流した
だから我も流すとしよう
酒で流せるのなら
今宵は満月、照らすは月明かり
肴は月と過去の話さ
今夜は酔いて夢を見よう
あの日の酔夢を見よう
移りし幻想の地で我は見え
霧に紛れては覗き見る
我が愛した故郷を
水面に写すこの地を
桜咲き乱れる春の宴
そこで酔い笑いし者たちは
我が愛した者たちに
似るかと風へと聞いた
忘れたいけど忘れはしない
過ぎ行く時を我は愛した
だから我も話すとしよう
酒で忘れぬうちに
今宵は満天、照らすは星明かり
肴は星と過去の話さ
今夜は少し飲まぬとしよう
君がそばにいるから
今夜は満月、照らすは月明かり
肴は君に過去の話を
今夜は酔いて笑っていよう
酔夢が覚めないように
最後までお読みいただきありがとうございました。
一作品目のモデルキャラクターは伊吹萃香です。
極度の大酒飲みで宴会が大好きな人物で、
それなのに強く鬼の四天王と呼ばれる人物ー
そんな彼女が故郷を思って酒を飲む姿を想像し詩を作りました。
昔、住んでいた故郷や懐かしき友を少しでも思い出してもらえれば作者冥利につきます。
まだまだ詩をどんどん作っていきたいと思いますので、
ふとこの作品を思い出した時にまた見に来てください。
本日はありがとうございました