対 ビートルファイター戦
しばらく歩いた所で、例によって例のごとくボスの情報を全く仕入れていない事を思い出した。先週のゴーレムの反省が全く活かされていない。
オズ一人なら、前情報無しの方が純粋にボス戦を楽しめるためそれで良いのだが、流石にパーティを組んでいるときまで自分の趣味を優先させるというのも憚られる。駄目元で、パーティメンバーに問うた。
「今更だけど、ボスがどんな奴か知ってる人ー?」
「本当に今更ですね…… 残念ながら、攻略組がほとんど情報を落とさないので、めぼしい情報はありませんね。
一応、数で押してくるタイプだというのは分かってますが」
オズの問いに答えたのは、いつもの事ながら来夢眠兎だった。情報屋をやっている彼女が知らないという事は、ボスの情報は本当に落ちてきていないのだろう。少なくとも、素人のオズが少し調べた程度では辿り着けまい。
まあ、無いなら無いで構わない。今の所、森のボスは狼、蟻と数で攻めてくるタイプだったので、今回もそうだというのは予想通りではある。これまでの傾向から鑑みるに、道中で出てきた雑魚とボスキャラの組み合わせと思われるが、あまり先入観を持つのも良くはないだろう。
詰まる所、行き当たりばったりという事だ。オズとしては大好物である。決して得意ではないが。
考えても仕方ないことを考えるだけ時間の無駄なので、そのまま歩を進める。道中で出会う雑魚は、オズ達が戦闘に参加することで危うげ無く撃破出来ていた。むしろ、レベル22のオズはこの森では過剰戦力ですらある。適当に駄弁りながら森を進んでいく余裕すらある。
しばらく歩き回り、ようやくボスエリア前のポータルが見えてきた所で、ゾフィーが反応した。
「オッさん、何か居る。数は…… 8」
「何かって、何よ?」
「分かんない。今まであったこと無い何か」
ゾフィーの指差した方向を見据えたまま、戦闘態勢に入る。フィールドももう終わるという所で新種の敵が出るというのも考えにくいが、さりとて全くあり得ない話でもない。そもそも【気配察知】は初見の相手には敵味方の識別すら付けられないのもあって、判断材料は乏しい。
このままボス前で睨めっこをしていても埒が開かないので、オズの方から声を掛けることにした。
「とりあえず、隠れてないで出てきてくれんかね。何なら、そのまま喧嘩に突入するのも好みではあるが」
「待テ、コチラニ敵意ハ無イ。姿ヲ見セルノデ、攻撃シナイデ欲シイ」
正直、相手をぶん殴る理由付けのつもりで声を掛けたのだが、以外にも返答が返ってきた。妙に聞き取りづらいのは、恐らく中途半端なレベルの【精霊語】が働いているからだろう。
茂みから現れたのは、およそ身長150cmほどの蜂人間だった。黄色と黒のミツバチカラーで、手には針をそのまま伸ばした様な槍と蜂の巣を変形させたような盾を持っている。なるほど初見の相手ではあるが、手前の森で遭遇するハニーキャリアーが益虫扱いである事を考えれば、手を出して非難を浴びるのはオズ達の方だろう。声を掛けておいて良かった。
出てきたという事は、交渉の意思があるのだろうと理解して、話しかける。
「えーと、もしかして、ハニーリッターの皆さん?」
「イカニモ。ソチラハ異邦人デ間違イナイカ?」
「よくご存知で」
ひとまず、何故隠れていたのか事情を聞く。
なんでも、ハニーリッター達は森に侵入してくる害虫たちを食い止めようとこの辺りを巡回をしているのだが、ここ数日は異邦人達がうろついてるため、何度か衝突が起きているらしい。
未だにプレイヤーにおける【精霊語】の取得人数は少なく、声を掛けても意思疎通が出来ないことが多い。また、蜂はあまり夜の行動が得意でないが、害虫は夜に活発になるため、見回りをしない訳にも行かない。異邦人も夜に活発になる個体が多いので、その辺の不慣れによる誤認とコミュニケーション不全のため、度々不幸な事故が起きているのだそうだ。
蜂たちとしても害虫以外を相手に消耗するのは本意でないし、自分達の側にも非があるのは承知しているので、異邦人を見たら隠れてやり過ごすようにしていたそうだ。なんともやるせない話ではある。
「てか、未だに攻略組が【精霊語】を取得してないのは意外だな」
「恐らく、APが足りないのでしょう。【精霊語】は今判明している仕様では魔法使い向けのアビリティですが、序盤の魔法使いは鉄板5種に加えて属性魔法といくつかの補助がほぼ必須で、ただでさえ慢性的なAP不足に悩まされてますから。
それと、森のイベント前にレベルが上がっていたなら、森3のフィールドでレベル20まで上げても所持APが10に満たないでしょうし」
オズの疑問に来夢眠兎が推測を述べる。オズ自身は再レベルアップとクエストクリアでそれなりにAPが潤沢なため意識していなかったが、寄り道を最低限に抑えたい攻略組にとってはレベルアップ以外でのAP取得手段というのがそこまで多くないようだ。
特に、樹精から受領するクエストはそもそも【精霊語】の取得が前提となっているため、クエストを受けるにもその準備のためのAPが必要という、少々厄介なことになっている。【精霊語】の恩恵にあずかりまくっているオズからすれば、むしろ最優先の取得対象だと思うのだが、世間一般での評価はまた別らしい。
まあ、余所の懐事情は一旦置いておく。今はハニーリッター達との対話が先決だ。
「そういう事であれば、俺達からも異邦人に【精霊語】を取得するよう呼びかけてみますわ。もっとも、どれだけの奴が耳を傾けるかは分かりませんが」
「頼ム。コチラトシテモ、無駄ナ諍イハ本意デハナイ」
伝え聞く話によると、オズ達は結構な有名人らしいので、情報を落とせばそれなりに注目されるはずではある。とは言え、この時期の攻略情勢はコロコロ変わるので、先週の有名人が今週もそうだとは限らないが。アビリティの有用性についても、新情報によってアッサリひっくり返ることも珍しくないので、どの程度信用されるかは未知数だ。
それでも、このままハニーリッターとプレイヤーの諍いが続けば良くない事になるのは分かりきっているので、何もしないという選択肢も無いのだった。ハニーリッターの上司であろう女王蜂やロイヤルガードは、スータットでは保護対象モンスターである。状況が悪化すれば、それこそスータット住民とプレイヤーの対立が起こりかねない。
これからゲームを始めるプレイヤーにとって、始まりの街で住民から総スカンを食らうというのは地獄である。そんな事をすればゲーム自体があっという間に廃れるので、可能な限り避けたい。
「じゃあ、ウチらはこれからボス戦なんで」
「ソウイウ事デアレバ、我ラモ手伝オウ」
「こっちとしてはありがたいですが、よろしいんで?」
「森ノ守護ハ我ラノ役目。異邦人ニバカリ任セテオイテハ、怠慢ノ誹リヲ免レヌ。
ソレニ、ココデ共闘ノ実績ヲ作ッテオケバ事態モ少シハましニナルヤモ知レントイウ期待モアル」
確かに、単に「僕たち悪いモンスターじゃないよ」と口で言うより、実際に行動で示した方が受け入れやすいだろう。それに、「ボス戦でNPCに助勢を頼めるかも知れない」と言うのは、主に生産組からしてみればメリットは大きい。樹精からのクエスト報酬と合わせて、【精霊語】取得を促すエサとしては有効だろう。
オズみたいな戦闘を楽しみたい人間からすると微妙な所ではあるが、この際それには目を瞑る。パーティメンバーからも反対意見は出なかったので、そのまま連れ立ってボスエリアへと踏み入った。
果たしてそこは、森1のボスエリアと同じ様なポッカリと開けた場所だった。もっとも、こちらの方が大分広い上、演出なのかギミックなのかあちらこちらに倒木が散見されるが。
それより目を引くのは、敵の構成だった。今までのは予行演習でしたと言わんばかりに、道中の雑魚が勢揃いしている。カナブン、キャタピラー、モス、蝉、クワトロガッターの総攻撃はこれまでも何度も見ているが、道中以上に数が多く特にクワトロガッターが4匹居るあたり殺意が高い。
そして何より目立つのは、奥に控えるボスらしきカブトムシだ。クワトロガッターより更に大きい体躯で、なんと空を飛んでいる。カブトムシだから飛んでもおかしくはないのだが、あの巨体が宙に浮いているというのは中々にファンタジー色が強い。まあ、ファンタジーなのだが。
いずれにせよ、クワトロガッターでさえ正面から抑えるのは難しいのに、それに加えて空飛ぶボスというのは中々に鬼畜仕様である。まさかあのガタイで攻撃力が低いというのも考えにくいので、オズ達だけなら危なかっただろう。
敵との戦闘に入る前に、手早くメンバーに指示を飛ばす。
「来夢眠兎、樹精に語りかけてハニーリッターとスーホ、カブータスへの《リジェネレート》頼む」
「はい」
「カブータスは、クワトロガッター二匹を相手出来るか?」
「無理です」
「じゃあ、一匹だけ頼むわ。俺とクマゴローはクワトロガッター退治。スーホは居眠り運転が怖いんで、蝉が生きてる間はカブータスのフォロー。騎手は乗騎の指示に従う。
ハニーリッターさん達には、雑魚掃討、特に蝉の駆除を重点的にお願いしたいんですが、行けますか?」
「無論ダ」
敵もこちらに気付いたらしく、一斉に襲いかかってくる。オズは特に虫嫌いという訳でもないが、流石にあの数は気持ちが悪い。
戦闘に入ろうとした所で、ゾフィーから質問が飛んだ。
「はい質問。カブトムシはどうすんの?」
「カブトムシは序盤に動かないなら無視。序盤から動くようであれば、ゾフィーが《アーマーピアース》でヘイト稼ぎ。他に質問は?」
「無し!」
「んじゃ、戦闘開始だ。行くぞ!」
敵はすぐそこまで迫っている。総勢16名のオズ達が虫の波に呑まれるような形で、戦闘が始まった。
真っ先に動いたのは、ハニーリッター達である。編隊を組んで飛び立ち、そのままダンガンカナブンやカレイドモスを弾き飛ばしていく。単一種族による一糸乱れぬ連携というのは、プレイヤーには難しい戦法だ。弾き飛ばされた雑魚を、ゾフィーのスリングショットと来夢眠兎の魔法が殲滅していく。
「風精さん、ハニーリッターさん達に《ウィンドヴェール》お願いします! ハル、背中に居る間は回復魔法中心で頼む」
「わかった!」
《ウィンドヴェール》はその名の通り、風で防護膜を作る魔法だ。どちらかと言えば飛び道具に対して効果を発揮する魔法だが、体当たりのような攻撃に対しても無効ではないので、お守り代わりに張っておく。ハニーリッターが自分達から協力を申し出たとはいえ、NPCに犠牲者が出ると寝覚めが悪い。
そうこうしている間に、クワトロガッターと接敵した。2対4本の顎バサミは、レベルが上がり【竜鱗】アビリティを覚えた今となっても脅威である。ただ、攻撃方法は突進してからの挟み込みしか無いので、無力化は簡単だ。上の顎に手をかけ、自分の体を持ち上げるようにして突進する相手を飛び越える。そのまま、クワトロガッターの背中に着地した。
「《ストーングレイブ》2連」
先程取得したばかりの【多重起動】を用いて、クワトロガッターの真下から2本の土槍を生やす。上からオズにのしかかられた状態では逃げ場も無く、クワトロガッターはジタバタともがくばかり。トドメとばかりに後ろから下側の顎に手をかけ、キャメルクラッチの要領で相手の体をへし曲げる。昆虫だけあって背中からの攻撃には弱いらしく、アッサリと折れた。まず一匹。
クマゴローの方を見やれば、どうやったのか知らないがクワトロガッターをひっくり返して腹に爪を突き立てている所だった。クワトロガッターが頑丈とは言え、アレではいくらも持たないだろう。二匹目としてカウントしておく。
三匹目に掛かろうという所で、ゾフィーから報告が上がる。
「オッさん、カブトムシが来る!」
「思ったより早かったな! 蝉の残りは!?」
「残り、えーと、11!」
早くもクワトロガッターの半数が無力化されたことに焦ったのか、それとも元から前線に出張るタイプなのかは知らないが、カブトムシが戦闘態勢に入ったのだった。始めの打ち合わせ通りゾフィーがヘイトを稼いだので、オズ達目掛けて突っ込んでくる。
巨大な角で突き殺さんとしてくるのを、すれ違うような形で躱す。下手に横に避けたりすれば、周囲の味方の邪魔になるかと思っての行動だったが、それが裏目に出た。
「オッさん、カブトムシ戻ってきた!」
「ウッソだろ、オイ!」
先程躱した筈のカブトムシが、すぐさま後ろから迫ってくる。ゾフィーが気づいたお陰で、なんとか横に飛んで回避出来た。
カブトムシはそのまま上昇し、空中で器用に体を捻って反転してくる。その旋回速度と小回りは中々の物で、先程の攻撃もゾフィーが気づかなければまず避けられなかっただろう。
「カブトムシの分際で、インメルマンターンかよ!」
「いんめるまん?」
「戦闘機用の空中機動だ。空飛ぶNPCが加勢するとヌルゲーになるんじゃないかと思ったが、そういう方向でバランスとって来やがったか」
カブトムシは多彩な空中機動で以て、四方八方から突撃してくる。少しでも足を止めればそのまま轢き殺されるので、オズとしては逃げに専念するしかない。一応、騎手二人が継続的にカブトムシを攻撃しているのでヘイトは稼げているのだが、状況は厳しい。
突撃を主な攻撃手段とするハニーリッター達は、カブトムシとの相性が良くない。相手の小回りが利かないならまだやり様はあったろうが、あの空中機動を見る限り手伝って貰うのは厳しいだろう。下手にNPCの死亡リスクを上げたくもないので、カブトムシの相手はオズ達がするしかあるまい。
「ハル、悪いが俺の背中を槍でグリグリしといてくれ」
「なんでそんなこと!?」
「蝉がまだ生きてる。この状況じゃ、一瞬でも眠ったらそのまま永眠だぞ」
眠眠ゼミはまだ存命で、今も大きな鳴き声を上げている。状態異常になる確率はそこまで高くないとは言え、この状態で眠ろうものならすぐさまカブトムシの餌食だ。実の所、フレンドリーファイアの出来ないラインハルトに攻撃された所で睡眠を防止出来るかどうかは分からないのだが、それでもやらないよりはマシだと思いたい。
カブトムシの攻撃は、AGIのステータスが高いオズからしても、そこそこ避けにくい。生物としては巨大でも戦闘機としてみれば小型どころの話ではないので、旋回半径が小さくひっきりなしに攻撃が飛んでくるのだ。戦闘機の様な機動だからまだ何とかなっているが、物理演算無視のファンタジックな機動をされたらまず避けられなかっただろう。
ゾフィーの狙撃やすれ違いざまでの魔法攻撃等でダメージは与えているものの、カブトムシのHPはあまり減っていなかった。ちなみに、【鑑定】の結果判明したのだがカブトムシの名前はビートルファイターと言うらしい。甲虫戦闘機、まんま過ぎて逆に新鮮味がある気がする。
オズ達がボスを引きつけているお陰で、他の面子による雑魚掃討は滞りなく進んでいる。この調子ならもう少しすれば全員でボスに掛かれそうだが、現状では人数が増えた所であまり意味は無い。本格的に何か対策を考えねばと頭を巡らせた所で、ラインハルトから声が掛かった。
「ワルト。ちょっと試したいことがあるんだけど、飛んで良いかな」
「……ちょっと待て」
意外な申し出だったので、反応が少し遅れた。カブトムシの空中機動はフルダイブVRに慣れているオズから見てもかなり堂に入ったもので、言ってはなんだがゲームを始めたばかりのラインハルトがどうこう出来るとも思えない。
ただ、折角の本人のやる気に水を差すのも躊躇われるし、現状で打つ手が無いのは確かだ。数秒ほど逡巡したものの、結局は本人のやりたいようにさせることにした。
「とりあえずアドバイスしとくと、空中戦は相手の上か後ろを取った方が圧倒的に有利だから、それを意識しとけ」
「分かった、やってみる」
「んじゃ、行ってこい!」
オズの掌に足を載せたラインハルトを、ぶん投げるようにして撃ち出す。カブトムシは一瞬迷ったようだが、空を飛ぶラインハルトの方をより脅威と見たようで、そちらを追いかけ始めた。
「試したいことがある」というのも全くのハッタリではなかったようで、ラインハルトはカブトムシから上手く逃げ回っている。全く駄目そうなら即時介入をしようと思っていたのだが、とりあえずは見守ることにした。雑魚掃討を終えた他の面子もゾロゾロと集まってくる。
「ラインハルト君、大丈夫なのか?」
「さあな。当人がやりたいって言い出したんで、とりあえず好きにさせてる。まあ、墜ちたとしてもそれはそれで勉強だろ」
「お前も、厳しいのか甘いのか分からんな」
スーホが呆れたように嘆息した。
実際問題、このゲームにおけるオズの知り合いで【飛行】アビリティを持っているのは、今の所ラインハルト一人だ。彼に飛び方を教える機会というのは、今まで全く無かったと言って良い。ボス相手に空中戦をするというのは、絶好のチャンスではあるのだ。
前もって分かっていれば、事前に知識だけでも詰め込めたのだが、まあ今それを言っても仕方が無い。恐らくここのボスは再戦可能だろうから、コツを掴むまで何度でも挑めば良いのだ。大抵の事について取り返しがつくのが、ゲームの良い所でもある。
そんな事を駄弁っている間に、ラインハルトは少しずつ追い詰められていた。最初の内はそれなりに余裕を持ってカブトムシの突撃を避けていたのだが、段々と距離が縮まっていく。このままでは、捕まるのも時間の問題だろう。
「そろそろ、イーグル号に救援出すか。と言う訳で、飛べ、ベアー号」
「ベアー号、了解」
ふざけた遣り取りをしながらも、ラインハルト救援の準備を整えていく。
オズが体の前に手を組んで構え、そこに向けてクマゴローが走る。クマゴローの足が手に掛かるのと同時、オズが背筋と腕の振りを使って投石機のようにクマゴローを打ち上げた。
流石に2.5mの巨体が空を飛ぶのは予想外だったらしく、カブトムシは慌てて回避行動を取るが、それを許すクマゴローではない。甲羽の片方に取り付き、あっという間にむしり取った。カブトムシはバランスを崩し、そのまま失速する。ボスのプライド故か、無様に地面にひっくり返るのだけは避けて、足から地面に不時着した。
とは言え、大型種族が4人もいるこのパーティは、地上戦力なら有り余っている。地面に墜ちたカブトムシを見逃すはずはなかった。
「っしゃぁ! ボコれボコれ!」
「ハルの仇討ちだ!」
「いや、死んでないけど……」
その場でも開閉出来るクワガタの鋏と違い、カブトムシの角は突進さえしなければあまり脅威ではない。両脇から挟み込むように攻撃を加えれば、カブトムシに為す術は無かった。何とか前進して逃れようとするも、力自慢のオズとクマゴローが押さえ込んでそれを許さない。
途中、発狂モードに入ったカブトムシの全身が燃え上がったりしたのだが、魔法を使える面子が水をぶっかけながらひたすら殴り続ける事で、程なくしてボスのHPは0になった。
ビートルファイター を討伐しました。
樹精の森3 が攻略されました。ムーンサイドビーチ へ進行可能となります。
インフォメーションが表示され、ボスの討伐が告げられる。
途中グタりながらも、オズ達は樹精の森のボス討伐を成し遂げたのだった。




